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「深夜に三日月は輝かない」
こんばんは。こんにちはの人も、おはようの人も、こんばんはとしましょう。
月のうんちくといえば、小説だとうっかりすると矛盾した話を書いてしまう。「深夜に見える三日月」は存在しないとか月って夜も昼も出てるイメージだけど「満月が真上に来たら深夜0時前後」とか見える時間が決まってるから要注意
— syuribox🐱 (@syuribox) December 16, 2019
タイトルの通り「深夜0時前後」には「三日月」は地平線の向こう側です。
新月の日は、月は太陽のすぐそばにあります。日蝕になるのはそういうことです。満月の日には、月は太陽の180度反対側にあります。だから満月が真上に来るのは深夜0時ごろです。
では三日月はどうでしょう。ひと月を30日とします。1周360度なので、割ることの30で1日で太陽と月の角度は12度ぐらい進みます。3日目なので三日月は太陽から30度ぐらいのところにあることになります。30度はアナログ時計上では1時間の角度ですが、1日は12時間ではなく24時間なので、30度は2時間です。(計算がやや適当ですが勘弁ください)
すなわち三日月は日の出の約2時間後に地平線から出てきて、ずっと太陽の近くにありほとんど見えません。そして日の入り後に見えるようになり2時間後に沈みます。だから真夜中には三日月は見ることができないのです。
また「光っている側が横向きの三日月、☽←これ」の「絵」も多くありますが実際に夕方に見える三日月は西側で太陽の方向、地平線に対して「下方向(尖っているほうは上向き)」を向いていて船みたいな形なので、水平線に対して横を向いたりはしません。夜空や太陽が斜めになっているように観測者の緯度で月の角度が変わるので、日本から見ると右下側を向いて見えます。南半球では左下側です。そういう意味では、北極および南極であれば、横向きの三日月もありと言えばありかもしれません。
しかし、そういう面倒くさい話は知らないことも多いので、小説では「真夜中の三日月」を登場させてしまうことがあります。しかし原理上、それは不可能で、矛盾しているのです。
異世界であっても、宇宙空間が歪んでいたりしない限り、太陽と月、地球の関係性は他の惑星系でも一緒ですから、同じになるはずです。
実際には、ファンタジーだと昼間なのに突然夜中のように暗くなったりする話もあるため、宇宙空間どうなってるのかは不思議でいっぱいではあるんですけどね。
いやあ、小説をいっさいの矛盾なく書くことって難しいですよね。この三日月の話もその一例です。でも「真夜中に輝く三日月」が「二人の幸せを祝福してくれているようだった」とかロマンチックですよね。こういうのを突っ込み入れるのは
「野暮」
ですね。実際には商業の小説では「校閲」の検証作業で、こういう矛盾を指摘されることがあるようです。いやあしがない気楽なweb小説家でよかったです。
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