見出し画像

#総合商社 #先輩の名言 とある共同事業で商社4社で出資比率が全く同率の事業会社があった。


#総合商社 #先輩の名言
とある共同事業で商社4社で出資比率が全く同率の事業会社があった。想像に難く無いと思うが、運営方針に多様な意見が出ると決まらない事が多くて、上手く行ってなかった。
当時その会社の本社側出資窓口の課で担当になった。
色々と困った。

その時の上司の上司で大先輩に報告すると「分かった。瀧川、とにかく動かしたいと言うことやろ?そしたら各社に『お持ちの株式を高値で買います。』とオファーしろや。それで買い集めて、ウチらが経営したらええやろ?」
僕が「各社が株式の売却に応じない場合はどうしますか?」
大先輩「したら『我が社の持ち株を半値で売ります。』ってオファーしたらええやん?『ウチが高値で買うか、半値で売るか、どっちでも、決めてください。』って言うたらええやん。」
僕「え?ウチが高値で買うか、安値で売るか?ですか?逆ではなくて?ウチが安値で買うか、高値で売るかじゃ無いんですか?」
大先輩「アホやなぁ。それだと誰も売ってくれないし、株も買わへんやろ。買い集めてキチンとオレらが経営するか、4社で何も決まらないような会社なら半値で売って抜けて損出しすればええねん。せやろ?」
僕「なるほど、、、、良いんですね?」
大先輩「ええよ。言って来いや。」

その方針で4社の会議で「我が社は皆さんの保有株式をかなりの高値で買います。皆さんが応じていただけない場合には我が社が保有の株式を半値でお売りします。」と僕が発言したら、各社がフリーズしてた。

それでも結果的にその案も上手く行かなかったんですが、「あ、本当に横並びの弊害を感じているんだ」とは伝わり、当時の我が社の発言権はそこはかとなく、増し増しになった。

短期的な損得ではなく、事業会社の課題であった株式保有比率の「構造を動かす」という目的を考えれば大先輩の方針は素晴らしいものだったと何十年経った今も時々、思い出します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?