マイナンバーカードの恐怖

マイナンバーカードを申請した理由

本日、(医療費の精算のついでに)マイナンバーカードを受け取ってきました。

スマホから申請して、1ヶ月以上かかりましたが、正直、免許証があるので、マイナンバーカードについては無くても困らず、世の中に出回ってからも、ずっと「通知カード」でやり過ごしてきました。

ところが、微妙な手続きの漏れというか認識不足で、免許書に旧姓が載らないというミステイクが発生し、載せるためには、旧姓が載った住民票を持って警察署で手続きをして、免許証の表を訂正するには新しくカード発行手数料が必要で・・・とあったので、「住民票も取りたい時に取れる様になるみたいだし、じゃぁ、マイナンバーカードでも作ってみますか」と、好奇心が9割という軽い気持ちでの申請でした。

マイナンバーカードの受け取り

なぜか、受け取り用はがきが、封筒に入って届いたw

葉書にした理由なwおそらく、葉書だけのつもりだったんだと思うのだけど、必要事項とか注意事項とかいろいろ案内しなきゃいけなくて、葉書だけじゃ納まらなくて、封筒に小さいお手紙3枚も入れることになったんだと思われる。

で、受け取り用はがきの小さく文字列の中のほっそい線のところに住所と名前を書いて、持ってきてくださいと。この手間の意味もよくわからない。はがきの表側に住所も名前も書いてあるから、本人確認サインとか全然意味を為さないと思う。ここは印鑑不要だったし。

さらに、市役所で、申請用紙に記入されて、なんやかんややり、なぞのパスワード設定があり(これも、なんだかなぁと思わざるを得ない手順)、無事に受け取ってきました。例のあれ。

マイナンバーカードの不思議

プラスチックのカードです。

表には、以下の12の情報が記載されています。
・氏名
・写真
・住所
・性別
・生年月日
・有効期限
・電子証明書の有効期限(未記入)
・謎の空欄
・臓器提供意思
・謎の数字(16桁)
・謎の数字(4桁)
・市長

そして裏には7つの情報が記載(または埋め込まれて)います。
・個人番号
・氏名
・生年月日
・QRコード
・ICチップ
・カードリーダー用の黒いバー
・点字

表面は見られてもいい情報

表面のうち、氏名、住所、生年月日、写真、臓器提供意思に関しては、免許証にも記載されている情報で、証明書として使用するためには必要十分なものです。むやみやたらに公開するものではありませんが、各種手続きで必要になるものです。

表面での謎が3つ。

1. 性別
2. 電子証明書の有効期限
3. 謎の2つの番号

性別

性別のところが、配布された目隠しケースではグレーになっています。
これに関しては、戸籍上の性別をむやみに晒したくないというセンシティブな事情があるのだと思いますが、そもそも性別を記載すること自体は不要なのではと思っています。身分証明書として性別情報が必要であれば、免許証は身分証明書としては成り立たなくなりますし、市役所などでの手続きはマイナンバーカードだけでは成り立ちません。目隠ししてでも性別を載せた理由が謎です。

電子証明書の有効期限

これ、暗証番号設定するときに説明されたんですけど、表面に記載されているマイナンバーカード自体の有効期限とは別に、電子証明書の有効期限は5年短く設定されているそうです。そのため、電子証明書の有効期限を更新する必要があるということでした。

この電子証明書の有効期限を記載する欄が空欄で設けてあります。なぜ、空欄なのか、そもそもなぜ有効期限が別に設定されているのか。

調べました。

まず、そもそも有効期限が必要な理由として、顔写真付きの証明書だというところがポイントのようです。老化による顔の変化があるため、証明書として認証する限界を10年と定めたようです。納得しました。

そして、電子証明書の有効期限がそれよりも短い5年なのは、デジタルデータを暗号化する技術の進歩を見越して、短めに設定しているということです。クレジットカードとかも数年で更新になるので、そういうことなのだと思いました。

同じにしなかった理由は、電子データだけの変更なら、カード自体の再発行は不要で、単純にデータの更新だけで済むからだと思います。

謎の2つの番号

16桁と4桁の数字が顔写真の下に記載されていますが、無愛想に並んでるだけでなんのためにあるのか不明だったので調べました。

16桁の製造番号は、カード自体の製造番号だそうです。カード発行ごとに一意に割り振られる番号らしく、逆を言うと、この番号で、誰にいつ発行したカードなのかがわかるらしいです。

4桁の方は、役所内で電子証明関連の業務をするときに使うセキュリティコードだそうです。クレジットカードの裏にあるセキュリティコード見たいなもんかな?

裏面は無闇に見せてはダメな情報

氏名、生年月日は表にも書いてあるので、正直、なんで裏にも書いたのか不明です。全然不要だと思います。点字に関しては、選べたので選んだだけです。まぁ、ないよりあった方がいいだろうくらい。

ICチップとカードリーダー用の黒いラインは、機械向けなので、人間が簡単にどうこうするもではないです。ICチップに関してはスキミングとかもあるので、保護してもいいかもしれませんが。この辺は、キャッシュカードやクレジットカードと同じで、個人のセキュリティポリシー次第って感じがしています。

問題は、このカードの目的の個人番号いわゆるマイナンバー

カードと一緒に渡される袋は、マイナンバーが隠れる様になっています。そもそもマイナンバーって隠す必要があるのかということ自体が疑問だったので、確認しました。

以下のページをざっと読むと、つまり、マイナンバーで情報を引き出すわけではないこと、マイナンバーだけでは申請・手続きが完了しないこと、マイナンバーそのものではなく符号化したデータを役所ごとに使用することから、マイナンバー単体が漏洩したところで、不正利用されたり、情報がすべて引出されたりすることはないということの様です。

内閣府ホームページ マイナンバーに関するよくある質問(5)個人情報の保護に関する質問

じゃぁ、なんで、そんなに必死に隠すのか?というところがあると思います。

おそらくですけど、ここまで必死に隠す必要性ははっきりいってないと思っています。必要に応じて提供する分にはなんの問題もありません。ただ、必要になるケースが結構レアなのも間違い無いです。行政に関する手続き以外でマイナンバーが必要になるケースはありません。例えば、何かの会員になるときに身分証明書は必要なケースは多いと思いますが、マイナンバーが無いとダメということはシステム上も制度上もないです。

つまり免許証の番号やキャッシュカードの口座番号みたいなものだと思います。

対象の機関でやり取りするときには必須のIDだけど、それ以外の人にとっては知る必要のない文字列。だけど、免許証の番号や口座番号を公開する人はそうそういないと思いますし、それはそれで潜むリスクはらみそうなので、やめた方がいいと思います。

とその程度の存在なマイナンバーなのです。

だから、QRコードは丸見えなんだと思います(違うと思う)。

えぇ、最後に取っておいたQRコード。

裏面の左下にしれっといます。

これ、何も考えなかったら、たぶん気になってないと思います。
たまに、あるよね、よくわからないQRコードをカードとかチラシとかに載せてるの。あんな感じで、マイナポータルへのURLかなくらいに無意識にスルーしそうなくらいさりげなくいますが、こいつ、ただのマイナンバーです

iPhoneのカメラで確認すると、右上にあるマイナンバーと同じ数字列が表示されます。

これもおそらくですけど、考えた当初は、「QRコードなんて、機械で読み取らないといけないし、個人で簡単に読み取ることなんてそうそうないから大丈夫。専門機関でいちいち袋から出して打ち込むよりQRコードでピッてした方が楽ちんだから、合理的!」とか思ったんだと思います。

スマホの標準搭載されているカメラで一瞬で盗み取れるなんて思わなかったんでしょうね。たぶん。

マイナンバーが12桁の数字列で、通常盗み取るには、カメラかビデオか何かしらの撮影機能を使うわけで、QRコードを読み取るのも12桁の文字列を読み取るのも手段としてはほぼ同じになるわけなので、扱いも同じにしないと意味ないかなと個人的に思います。

個人的に思うこと

表面の製造番号、セキュリティコード、臓器提供意思は裏面に記載したら良かったと思う。性別は不要。
そうしたら、表面は変な目隠しが不要になる。

裏面にQRコードでマイナンバーのせてるなら、数字列はそもそも不要だと思う。12桁も見て写すとか間違いの元だし。あと、名前と生年月日はいらないな。

電子証明書の期限は普通に印字したら良かったと思う。5年ってきまってるんだし。

前後で、隠す隠さないをちゃんと切り分けたら、あんなダサいビニールの目隠しじゃなくて、背面だけ黒いケースとかシールとかでもっとシンプルにカバーできたと思うんだよね。(点字の印刷は表面にしたらいいと思うし。)

もちろん、個人的な感想だし、出来る出来ないとか、当時はそうだったとかいろいろあるのかもしれないけど、なんか、色もダサいし、やっぱりいまいちなんだよなぁとしか思えないの、普通に一市民として残念だと思う。

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