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サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ2023 Written by TAKI

どうして夕暮れの空の、あの雲や色や時間の流れてゆくさま、
思い出とこんなにも相似しなければならなかったのだろう。

「夕暮れの、どんな空を見ても」・・・ 川上未映子

まえがき

あれから半年近くの歳月がきただろうと、
冗談はさておき今さらですが茅ヶ崎ライブ2023の感想文です。
実は前から描きためていましたが、中々思いつかなくなってこの時期になり、、、スミマセン

遡ること9月28日。私は速めに仕事を終えて足早に茅ヶ崎へ向かった
とはいえ少し休みたかったので家でテレビを眺めていたら「ジャニーズ事務所問題」が報道されていた。
妙な時代の流れを感じながらも
電車に乗り茅ヶ崎へ。当然サザンファン以外はいつもとおんなし平日であり日常である。
私だけ宙に浮いたような気分だった。

茅ヶ崎公園野球場へ着いて。考えられないほど騒々しい熱狂であっけにとられたが何とか場内に着いて、散歩したりと見慣れた景色なのに、眼前には舞台や人々がいて現実とは信じたかった。
うずうずしながら席に座り、暫くすると

声高々と桜子ちゃんのアナウンスにより、会場の諸注意が読まれた。
ソロライブにおいてもそうたが、この元気溌剌な声色には毎度と心揺さぶられる。


OPENING


いよいよ開演が迫り、同郷の先輩・加山雄三氏の「赤い夕日」が流れ観客は一斉に拍手を
するとお馴染みの斉藤誠さんを率いるサポートメンバー軍団が先にやって来た
また静まりかえり名曲「君といつまでも」が流れ
加山さんの歌い始めと同時にカーテンが靡いた。
その奥にはサザンメンバーが縦一列に肩を寄せながら
先頭にウクレレを持った桑田さんが口パクをながら意気揚々と入場した。
ステージ正面に5人が横並びに手を挙げて
故郷・茅ヶ崎の逢瀬を噛みしめた。

01 C調言葉に御用心

掛け声と共に花火が打ち上がった
懐かしのナンバー。オープニング曲として、中々攻めた選曲
そういえば直前の夜遊びで1曲目のヒントは「我々一中の野球帽」とだけ伝えた。
その野球帽には「C」と印刷されているのだ。話が繋がった

いつか聴きたいと思っていた曲であったので、前奏だけでウットリしてました。
目の前にサザンが居る。その事実は現実味を帯びなかった

02 女呼んでブギ

原さんのシンセで度肝抜かれた。
まさかこんなスケベ曲を2曲目で披露するとは
「女呼んで揉んで抱いていい気持ち」とまあ欲望だらけの心情をさらけ出して。笑いそうになる

永遠の未完成部分では替え歌をされるが、「今日はサザンオールスターズのみなさんがいらっしゃいました」や
「Oh baby帰ってきたよ~」では拍手が上がり、さすがの10年ぶりの凱旋らしさが垣間見れる場面も

アウトローの桑田さん、関口さん、誠さんのお尻フリフリも可愛かった

MC

ここでMCとは裏切られた
桑田さんが「ザ・ドリフターズです」と小ボケを放つ

桑田さんの要望により4日間1日中休みで茅ヶ崎市民の協力を得て、「茅ヶ崎ライブ2023」が行えたことを感謝されてました。

03 YOU


海辺のドライブに合うんだ。
いつもCD音源で聴いたのが、変わって野外ライブのシチュエーション。茅ヶ崎という最大の付加価値がついて
爽やかな曲調が身に沁みた気がしました。身体が自然と揺れた

そういえば「いつか何処かで」って聞いたことあるな。
それはもう去年のはなし

04 My Foreplay Music

安定のキーボード連打からのギターがびりびりと疼く

我々になると「ふぞろいの林檎たち」を思いだします。
とにかく歌詞が色気たっぷりなんです。ロックと女。全部みたいな凝縮した曲です

05 涙のキッス

日本ポップス90年代を代表する曲といっても過言では無いだろう。
ファンになったばかりはよく聴いてました。これも歌詞が最高なんです
ロマンチックに切ないメロディーがまたいい
またドラマの話になりますが「ずっとあなたが好きだった」の冬彦(佐野史郎)を思いだしてました。
ドラマの主題歌というイメージが主ですね。私にとっては

時間帯もそろそろ、暗くなり始めたか

06 夏をあきらめて

モノクロームの江ノ島と海が映し出されたと思えば

10年ぶりに演奏されたこのナンバー。
世間的には研ナオコさんのカバー曲というのが認識されてますね。私もこの曲は研さんのだと思ってます笑

ちょうど、空も黄昏に染めはじめ
敢えて控えめな照明で自然の光だけを頼りに演奏されたのが印象的ですね。
妙にこの曲だけ、縦型モニターの記憶が残っていて
「意味シンなシャワー」で改めて感銘を受けたり世界観に浸りました
もう空は黄昏が過ぎて真っ暗になれば、

07 Moon Light Lover

すっかり、あたりは真っ暗になり右手を向けば満月がこちらを覗いていた。
正面のメインモニターには左に満月がいて、右には桑田さんがいて
どの歌詞を切り取っても美しい羅列ばかりで、
艶やかなるままに茅ヶ崎の夜空に捧げてました。
ヒロシさんもお気に入りの曲だから喜んだだろうな
※モニターでは「MOON LIGHT LOVER」と全て大文字掲載

08 栄光の男


満月からちっぽけな光にフォーカスを照らして、アコースティックギターを持った
モニターには混沌とした都会、多種多様な人の行き交い
現実に真正面から向き合う映像だ。
ちょうどこの曲が生れ、10年ほどの歳月が経ちあの頃の赤子はもう小学生か。そして少年は大人になり、
この曲の存在意義がようやく気づき始めた方も多いと思う。
そんな10年で世界は変わり、また少しずつ再起の道を歩み始めた中でのパフォーマンスは色褪せてなかった。
途中、途中でアレンジなんぞ交えたりして飽きさせない工夫だったり、
まだこの曲は光を浴びつづけるのかと
あっけに取られました。とか言いながら1番泣いた曲
選曲も序盤で面白かった

09 OH!! SUMMER QUEEN ~夏の女王様~

Overtureのピアノでだいたい予想ついた。観客の熱狂は蘇り、一気に夏の音楽フェスへ様変わり

白と黄色のビキニが眩しい。
常夏‘アイランド’ハワイか何処かの南の島がビジョンに映し出され
フレッシュさを存分に味わえた
まあロックというか、ポップスなのか
如何にも野外ライブなパフォーマンス。

これは若い人にはゾッコンだと思います。生で聴けてよかった部類
聴かせたかったな・・・

10 そんなヒロシに騙されて

お待ちしておりました!原坊コーナー!!
確か、ヒロシさんのソロパートから始まり、最初は何が何やら
あのギターの瞬間、私の眼はハートになり一人浮かれる
以前の鎌倉ライブの雪辱を晴らせました。
そして中盤には原さん、毛ガニさんが真正面に登場して
真後ろにヒロシさんがみえる5人だけの世界がとても嬉しかった。これぞ『サザンオールスターズ』
3月の鎌倉ライブの演出のニュアンスを感じました。
印象的なパフォーマンスでした。

まあとにかくかわいい~!!!
あと、後日の夜遊びでは最初は原さん歌唱曲はやらない予定だったそうです。
もし、ホントにやっていただけなかったらまあ暴れてたので一安心笑

11 いとしのエリー

前半のオーラスを飾るはこの曲。
アンコールあたりで演奏されると思い込んでたので意外
ユウコ繋がりと言いましょうか。偶然とは思えない
代表曲はいつ聴いても素晴らしい。最後のタメの「エリー」涙もんでした

MC~メンバー紹介

キプスマ2020より始まっていた、オムニバス形式で演奏するメンバー紹介から
また普通のメンバー紹介になっていた。
サポートメンバー軍団を桑田さんが紹介する形
特にTIGERさんの故郷である、「辻堂」いじりは笑いました。

それからムクちゃんが喋り出して「桑田の話は面白くない」という理由で、本当のリーダーである関口からサザンメンバー紹介へ
ヒロシさんは「サザンのバンドリーダー」
ユウコさんは「総合プロデューサー」
毛ガニさんは「サザンの代表取締役」
桑田さんは「大橋巨泉のものまねしか出来ない人」
などと如何にもサザンらしいメンバー紹介で会場はほっこりムード

また桑田にもどり話は新曲へ
愛する故郷の歌を・・・

12 歌えニッポンの空

茅ヶ崎へ、また故郷を愛する人へのアンセム
MVと同じくメキシカンチックな女性ダンサーが次々と現れ
揺れる木漏れ日、あゝ浜降の音がきこえる青い海が映し出された
そして、海へも行かない或る日の野球小僧も映った。かわいい
歌詞にも一部替え歌で「ここは茅ヶ崎」と至る所までに郷土愛をほとばしった

「茅ヶ崎ライブ2023テーマソング」手が込んでました。

13 君だけに夢をもう一度

ヒロシさんのドラムOvertureから、なんぞやと思いきや
まさかまさかの選曲!これは本当に驚いた。
ほぼほぼから2連続の選曲となりましたが、観客入れてはリリース当時の31年ぶり!
小声で泣き叫んだのを鮮明に覚えてます。1番周りとの音頭差を感じた
昨年の今ごろ、よくこの曲を聴いていたのも相まって涙チョチョ切れ
「今宵は誰も愛さない」
星空のひとつひとつが瞬くように煌びやかなライト。
たまらない演出、夢心地でした

14 東京VICTORY

最終日以外ではThe Beatlesの「Ticket to ride」が演奏され、希望に満ちたあの賛美歌へ
コロナ渦を経て、皆と集いまた拳を挙げて
生きる喜びを噛みしめるように精一杯振りつづけた。
中央のライトが彗星を表すか。茅ヶ崎の夜空が天の川へ道にそって光った
天井など在るわけない野外から光が遠くに差しのばし
この世のものとは思えぬ程、美しい眺めだった。

今思えば東京五輪2020→2021が幕を閉じてから初の演奏だったので感慨深い
この曲が無事に披露できるというのは一種の平和の象徴かもしれない。

15 栞のテーマ

なんだか久しぶりに聴いた気がした。
夜も深まってきたのと夜風と弾む気持ちでした。

16 太陽は罪な奴

前奏から夏の兆しが近づく名曲中の名曲がはじまる
サザン屈指の夏ナンバーの曲でもある。
もうテンション爆上がりではっちゃっけたりして、
たまらない瞬間でした。
野外ライブなんだから、これぐらいはしゃがないと
勿体ないじゃない。歳は関係ない

17 真夏の果実

「夏コーナー」と言ったところでしょうか。
180度変わって、名バラードがやって来た
確か夕陽のような橙色のライトがステージ一面に染まり
忘れられない恋を噛みしめていたかのようだ。

会場全体がうっとりと

18 LOVE AFFAIR~秘密のデート

ある日の真夏の出来事からまた違ういけない恋の歌へ
遠くで何処かの港町で聴いたような汽笛が鳴る。
恐らくこの曲が無ければ私はこの場所に居なかったでしょう
会場が茅ヶ崎なだけあって、凝った映像は無くシンプルな演出でした。
いやぁ愛の谷間に溺れたい

あとひとつ気になったことが、後日Twitterにてあの曲
みなさんにとっては不評らしくいい加減選曲から外れて欲しいとの声が
私からはただひとつ。やめてぇぇぇ

19 ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)

80年代の名ナンバー
茅ヶ崎の夜空にテクノサウンドの光が放出した。
原さんのシンセサイザーから観客は無我夢中に拳を振り、観客との一体感を感じた場面でもあった
しかしこの曲のライブ化けというか進化は凄まじい
毎度映像が進化してますね。数字を追うのに必死でした
全く解読は出来ないが

20 盆ギリ恋歌

辺りは闇に覆われ、怪訝なお囃子までぞくぞくと聴こえてきた
するとアップテンポのあの前奏が流れ、会場は最高潮へ
まさに老若男女が踊り明かして、茅ヶ崎の夜空がより一層煌めいた気がしました。お見事

私は2日目では郁実さんの踊りを参考にして、
3日目のライブビューイングではミニマム盆ギリをしました。楽しかった

~誓いの歌~
聴き覚えがある誓いのメロディが胸を躍らせた。
秋風が吹いてる中水なんて浴びたくないのに
あの男はそれでも放水したいようだ。
水を持ってきてくださ~い
注意喚起のテロップまて律儀に用意して、、、

21 みんなのうた

野外ライブといったら?外してはならないでしょう。
なんやかんやで久々な選曲となったナンバー
いつかまた「いつの日か~」の部分で手を振りたいと待ち望んでおりました。
まさしく舞台と観客が一体となり、名残惜しい夏に最大限の別れを告げました。

Overture ~ティナ・ターナ

舞台にはピンクの水着にシルクハットの女性が一列に揃い
耳を澄ますとロックの女王、ティナ・ターナーの曲が流れてきた
じ、じ、とステップを決め込み、指を鳴らす。
スポットライトを浴び、ブラスがまた騒ぐ
終いには「rock 'n' roll!!」と叫んで22曲歌いきったと思わせない程の体力を感じた。

またあのギターリフが闇を覆えば

22 マンピーのG☆SPOT

さぁ来ました。ラストを飾る
究極のお下劣曲
毎度お馴染みマンヅラには頭部に車のライトとGではなく爺と書かれた札
額には「・相模33・ち・・45」と書かれたナンバープレートを施した過去一で派手なマンヅラではないか。

シルクハットを脱ぎ捨てお嬢らも、かの有名な11PMのオープニングのみたいに足を挙げたり
故郷である筈なのに放送禁止用語を叫ぶややりたい放題。
さすがです。あげくには村西とおる監督のカメラを持って
ダンサーのパンティーを隠し撮り

エンディング

郁実ちゃんがマイクを奪い取り桑田容疑者がしでかしたワイセツ行為に一喝!
妻の由子さんはハンカチを持って涙ぐみ、他のメンバー全員はアキレ顔。
桑田容疑者は「何がわりんだ」とふっきれた。
(※ここは1日目、2日目と3日目、4日目で結末が異なっている)

あぁやっぱり彼らはザ・ドリフターズか。
メンバーがハケてアンコールへ

ENCORE

再度、サザンメンバーとサポメン集団が登場し、会場を沸かせた
それぞれライブTシャツを身にまとい、桑田さんは真新しいビートルズTシャツをきた。

EN1 ロックンロール・スーパーマン~Rock'n Roll Superman~

ベターデイズかと思いきや、まさかのサプライズがお待ちしておりました!
ほぼ皆勤賞のこの曲。驚きましたね

まだ観てないのでワカリマセン汗

EN2 YaYa (あの時代(とき)を忘れない)


急に名曲の再来です。パフォーマンス自体はほぼほぼから2連続ですが、客前では灼熱以来10年ぶり。
上手いようにタイミングが合いましたね。
つい半年の前の鎌倉ライブでも学生時代をもとにした「いちょう並木のセレナーデ」同様、
ベターデイズの追憶を振り返り無量の青春が再来した。
アコースティックがもうすぐ終演に向かうライブを名残惜しそうに弦を奏で、もう泣きそうになった。
間奏ではサザンメディア初登場の「ぎんざNOW」や「レッツゴーヤング」。
「ザ・ベストテン」の映像が差し込まれて45年という月日の長さが胸に沁む
ムクちゃんの後ろにター坊がいた。
あれだけで抑えていた涙がホロリと・・・

EN3 希望の轍

直ぐそこには“エボシライン”が走るこの場所で定番の名曲。
観客のほとんどは茅ヶ崎駅の発車メロディーを聴いてからの人々が多いのではないか。

紅白で脅威を発揮した、あの大晦日から更にパワーが増した気がする。

EN4 勝手にシンドバット

毛ガニのパーカッションが胸を高ぶらさせ、
桑田さんの「フレ!フレ!ちがさき!」と掛け声と観客の熱狂(わたしもそのうちのひとり)と一体になった。
45年前となんら変わりなく、砂混じりの茅ヶ崎で ラララ~の歌声と花火が夜空をいろどり

いつものどんちゃん騒ぎ。あの日もこの日も毎度騒がしいが一種の親しみはなぜだろうか。
まさに祭だ。もはや日本の伝統芸能
「茅ヶ崎ライブ2023」のオーラスを艶やかに締めくくった。

エンディング


皆で手を繋ぎ終わりたくもない夏とサザンの別れを告げた。

そういえば、2日目では観客のひとりが(あと1曲忘れてるぞー!)と叫んでいた
40,50代のお兄さん。大丈夫あとでかかるから

END Realy~杜の詩

ここできました。最後の新曲
ですが
45周年イヤーを総決算したエンディングムービーと共に映し出され、実際に歌うことは無かった。
6月の再始動や茅ヶ崎ライブ2023 初日までのドキュメンタリームービー。
正直生で聴きたかったですが、茅ヶ崎ライブの空気感から顧みれば場に合わなかったかな。
クールダウンの意味を込めて、この位置で聴けたのは考えられている。

またライブで聴ける日を待ち望んで。お待ちしてます

あとがき

だらだら書きつづけて半年近くになりましたが、私の中で色濃くまだ鮮明で思い出としてのこっている。
あの時の風、熱さ、リズムがすべて一体となって身を包んだ。
冒頭のエピグラフのとおりです。
こだわって選んだ甲斐があった

生涯が忘れることは無い『茅ヶ崎ライブ2023』
また次の世代を越えて、4度目があることを願う。
その時まで何事もなく生きたい。
では、茅ヶ崎で逢おうと、

ここまで見ていただきありがとうございます。
またお越しくださいね♪

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