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ボディビルダー達の身体の変異の歴史

 今回の記事は70年代のボディビルダーから現在のボディビルダーの身体の変異の歴史についてである。ボディビルダー達の身体の変化については様々な憶測が飛び交っているが、筆者なりの見解を述べたいと思う。

 70年代前半

実はこうしてじっくり見ると今と比べても結構デカい。脚以外は。

 アーノルドの黄金期である。この時代に求められたのはとにかくサイズとスケール感である。高身長で手足が長く、バルクがある選手がタイトルを獲得した。

 この時代のビルダーももちろんアナボリックステロイドを使用していたのだが、目立った副作用は見当たらない。筆者が思うにこれはアーノルドとフランココロンボあたりが全員に徹底した指導をしていたのではないかと見ている。

見ての通り副作用が出ている選手がいない。

 実際この時代はNABBAがボディビルではメジャーであり、IFBBはあくまでアメリカのイチ団体に過ぎなかったからである。NABBAからIFBBに覇権を移らせるのに彼らはパンピングアイアンという映画を作り、ボディビルのイメージを一新した。

 そのイメージ戦略は驚くほど徹底されていて、オリンピアン達は出来るだけ高級車に乗り、フィットネスモデルを侍らせ、豪邸に住む事が推奨された。それも他ならぬアーノルドにだ。

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