見出し画像

大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(3)

『即戦力の磨き方』(3)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

インド人の場合、若いうちは欧米企業で働く人間が多く、ビジネスパーソンとしては30代で完成するのも、アメリカ人と同様である


インド人の場合、40代で引退してカリブ海でのんびり暮らしたいなどという個人的なことより、むしろサティアム・コンピュータ・サービスのラマリンガ・ラジュのように、最終的には自国で産業を起こし、雇用その他でインド最大の問題である貧困を解決するという高い志が、仕事のモチベーションになっている人のほうが多いようだ。

いずれにせよ、若いうちは欧米企業で働く人間が多く、ビジネスパーソンとしては30代で完成するのも、アメリカ人と同様である

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈343〉                              

日本人だけはなぜか、50歳を過ぎてようやく事業部長を任せられるのが常識だと思っている


ところが、日本人だけはなぜか、50歳を過ぎてようやく事業部長を任せられるのが常識だと思っている

しかも、大きなチャンスを与えられない35歳から50歳までは、ろくに勉強もせず、ひたすら社内営業という不毛な活動に励む。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈344                             
                                  
         







自分は日本の会社に勤めているのだから、別に世界標準でなくてもいいという考え方は、これからは通用しない


自分は日本の会社に勤めているのだから、別に世界標準でなくてもいいという考え方は、これからは通用しない

「ボーダーレス経済」においてはどんな企業であっても、日本人と日本国内だけで事業や商売を完結させることは不可能だ。

いつの間にか企業買収をされて上司が韓国人に代わっていたとか、コンペに参加したら競合に日本企業が一つもなかったといったことは、これからは日常茶飯事となるだろう。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈345〉                           


➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔷 大前氏の指摘は、いつも厳しいものです。それは単なる批判ではなく、叱咤激励です。エールを送っているといってもよい、と思っています。

大前氏の提言や発言に批判を加える人は、真意を理解せずに、表層だけで判断し、ただ闇雲に反発します。

批判するなら、きちんと代案を用意し、その上で、感情的ではなく論理的に、大前氏を説得できなければなりません。

以前にも書きましたが、「匿名で言いたい放題」では、説得力を持ちません。

きちんと議論できるだけの知識や情報を身につけ、論理的な思考法を用いて論じ、
反論にも耐えうるほどの理論武装をしておくことが望まれます。

こうした意識は不可欠で、あなたの会社が外国企業に買収され、経営者だけでなく、上司までもが外国人に変わった時のことを、時には、想定してみることが必要です。

🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。




⭐ 参考になるデータをご確認ください。


「世界標準の経営学」は、そんなに偉いのか?

このウェブサイトを見ると、次のことが書かれています。

そもそも法則性がない世界に法則性があると信じ法則性らしきものを導きだしても、それにいかほどの意味があるのだろうか

支持されるようなエビデンスを拾ってくる、恣意的に仮説を支持する分析結果を追い求めているという批判を思い返すほうが自然である

米国データを使えば一般性が高まる、というのでは、本当の一般性とは言えない

すべて批判的な内容です。 批判的精神は大切です。 ただし、批判するにはそれだけの裏付けがなければいけません。 そうでないと誹謗中傷となってしまいかねません。


⭐ 出典元: 日経ビジネス 2020.10.22





大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。







🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-07-24 22:30:05)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。











サポートしていただけると嬉しいです。 サポートしていただいたお金は、投稿のための資料購入代金に充てさせていただきます。