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大前研一 名言集 『50代からの選択』(9)

『50代からの選択』(9)

 私は6月末(2022年)で67歳になります。前期高齢者です。
その意味で、このタイトルの本は自分の半生を振り返る機会を与えてくれた本ですし、後半生を生き抜いていくためのよすがともなりました。

 「人生とは何ぞや」をご一緒に考えてみませんか。


  
 『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。

 

「会社人間」をやめ、これからは「人間」として、定年後の20年間(平均寿命なら)をハッピーに生きることに専念するのだ


気持ちをスパッと切り替えて、「会社人間」としての自分に見切りをつけよう、それまでの自分をリセットしちまおうぜ、というのが僕の考え方だ。「会社人間」をやめ、これからは「人間」として、定年後の20年間(平均寿命なら)をハッピーに生きることに専念するのだ

『50代からの選択』 大前研一の名言 1 〈211〉         


僕自身について言えば、僕は「ミスターリセット」と呼んでもらいたいくらい、リセットを繰り返してきた人間だ


僕自身について言えば、僕は「ミスターリセット」と呼んでもらいたいくらい、リセットを繰り返してきた人間だ。リセットというのは、僕の中では前に進むために欠かせないプロセスで、変なものをいつまでも追っかけるより、ずっと建設的なことなのである。一生懸命努力はする、でもこりゃ、ダメだ、と判断したら、それ以上深追いはせずリセットする、これが中学時代からの僕の行動パターンなのだ。

『50代からの選択』 大前研一の名言 2 〈212〉         







自分でリセットしなくても、退職年齢が来たら強制的にリセットさせられるのだ


「会社人間」である自分をリセットすることは、とても勇気の必要なことかもしれない。だが、考えてほしい。自分でリセットしなくても、退職年齢が来たら強制的にリセットさせられるのだ。それなら10年先に自分からリセットして、退職後の20年に備えた方が、その後の人生はハッピーになるのではないか。

           『50代からの選択』 大前研一の名言 3 〈213〉                                                               


➳ 編集後記

『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。

🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。

大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。

➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

🔷 「僕は『ミスターリセット』と呼んでもらいたいくらい、リセットを繰り返してきた人間だ

私はこの一文を読んだ時、とても驚きました。

数多の成功を収めてきた大前氏でさえ「一生懸命努力はする、でもこりゃ、ダメだ、と判断したら、それ以上深追いはせずリセットする、これが中学時代からの僕の行動パターンなのだ」ということだったからです。

まして、私のような凡人は、ダメだということは数多くあって当り前だったのです。素早く切り替えることは簡単なようで、意外に難しいことですね。
他の方法でやってみればうまくいくんじゃないかと拘り、ズルズルと底なし沼に沈んでいってしまう……。

そんな経験をしたことはありませんか?
なかったら幸いですが。
でも一生のうちに一度は経験するはずです!



大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。
『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
その本が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。
この元記事は14年前にFC2ブログで書きました(2008-04-06 10:52 by 藤巻 隆)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。








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