見出し画像

日経ビジネスのインタビュー バックナンバー Vol.078 2013.6.3~2013.6.24


日経ビジネスのインタビュー バックナンバー Vol.078 2013.6.3~2013.6.24



✪ 2013.6.3 (No.1)<321>
ロボットでモノ作り楽しく
津田 純嗣(つだ・じゅんじ)氏
[安川電機会長兼社長]

リーマンショックの前、当社のロボットは(売上高の)7割が国内向けでした。今は8割が海外向けです。日本は、世界でロボットの稼働台数が減っている唯一の国です。

もともと「『3K(きつい、汚い、危険)』を社内からなくしたい」というのが安川電機のロボット開発の始まりです。

ロボットは使い込まないと、使えるモノにはなりません。使い込みの度合いがロボットの良さや、その後の発展を決めるのです。


✪ 2013.6.10 (No.2)<322>
世界で勝つための合併だ
宗岡 正二(むねおか・しょうじ)氏
[新日鉄住金会長兼CEO(最高経営責任者)]

合併の大きな旗印は「ベスト・フォー・ザ・ニューカンパニー」なんです。それぞれの出身元にとって良いか悪いかという判断は一切やめましょうと。新会社にとってのベストは何かを唯一の物差しにしましょうよと。

為替が1ドル=100円前後まで戻ったからといって、国内の設備を増強しようとは思わない。為替が変動したところで、海外へ出ていった自動車メーカーが国内へ戻ってくるわけじゃないですから。

我々は製造業が国際市場で勝ち残るために統合再編した先行例だと思っています。「モデルケースになってやろうじゃないか」というのが、我々のある種のエネルギーなんです。


✪ 2013.6.17
 (No.3)<323>
リニアで日本を変える
山田 佳臣(やまだ・よしおみ)氏
[東海旅客鉄道社長]

来年は東海道新幹線も50歳を迎えます。これまで我々は毎年、大規模災害や老朽化対策として、東海道新幹線に莫大な費用をかけて補修をしてきました。ただ、あの丸ビルだって築50年を過ぎると建て替えました。つまり50歳を迎えると建物もインフラも、いろいろな不具合が頻発してくる。

リニア新幹線は何としても完成させたいですね。名古屋が首都圏の「西の端」になるわけですから、出張という概念もなくなります。人の行動が変わり、社会活動も変わる。相当の変化が起こると期待しています。

年間365回、夜中の限られた時間にちょこちょこと手を加えていく。つまり何かをやろうとすれば、数年がかりなんです。すべてが息の長い話になり、バカみたいに先のことを考える必要があるわけです。駅伝みたいな気持ちで経営していますね。


✪ 2013.6.24 (No.4)<324>
「未来都市」へ異業種連携
菰田 正信(こもだ・まさのぶ)氏
[三井不動産社長]

東京の飯田橋で手がける高級物件は坪単価で約470万円、最多価格帯が1億円ですが、これも想定以上のスピードで完売しました。

懸念材料は建築費の上昇です。東日本大震災後、建築費は上がり続けており、更にアベノミクスによる物価高の影響も受けそうです。

「エネルギーを賢く使う」ことだけがスマートシティーの要件ではない。それ以上に、「賢く住まう・働く」ことを考えています。



🔷 編集後記


この元記事をアメブロに投稿したのは、10年前のことです(2014-02-11 19:18:10)。そして、オリジナル記事は11年前のものです。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。
しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

津田 純嗣(つだ・じゅんじ)氏
[安川電機会長兼社長]


の言葉から。

もともと「『3K(きつい、汚い、危険)』を社内からなくしたい」というのが安川電機のロボット開発の始まりです。ロボットは使い込まないと、使えるモノにはなりません。使い込みの度合いがロボットの良さや、その後の発展を決めるのです。

🔴「もともと『「3K(きつい、汚い、危険)」を社内からなくしたい』というのが安川電機のロボット開発の始まりです」

安川電機は産業用ロボットの最大手企業です。
本文にあるように販売は海外比率が約8割です。

とりわけ中国向けの生産が多く、中国経済の好況不況に大きな影響を受けやすい体質があります。

国内の主要な産業用ロボットメーカー12社は下の図表の通りです。

産業用ロボットメーカー12社 Metoree 2024


産業用ロボットとは

産業用ロボットとは、産業分野において単純な作業を自動化するために使用されるロボットです。

あるタスクを自動的に実行し、生産プロセスを効率化させます。これにより、生産効率を向上させ、少ないリソースでより多くの製品を製造することが可能です。また、人間に比べて作業速度が高いことが多く、24時間稼働できるため、生産サイクルも短縮されます。

形状はタスクに応じて設計されるため、多関節型のロボットから車両型のロボットまで多岐に渡ります。用途に応じて最適なロボットを選択して運用することが重要です。

産業用ロボットメーカー12社 Metoree 2024  


ロボットはあくまでも「単純な作業を自動化するために使用されるロボット」であり、人間に取って代わるモノではありません。

その点で、AIとは異なります。

AIの進化はとどまるところを知らず、シンギュラリティ(技術的特異点)という言葉によって表現されるように、近未来にAIが人間を超えると言われています。

果たして本当にそうなるかは断定できませんが、 ChatGPT をはじめ、 ChatGPT を取り込みさらに進化させたマイクロソフトの Copilot やグーグルの Gemini などはプロンプトにより文章はもとより、画像や動画さえ生成し、実像と見まがうほどの出来映えで、フェイクニュースなどに利用される危険性が指摘されています。

話を戻します。

今度は世界と日本の産業用ロボットメーカーを見てみましょう。

産業用ロボットの世界4強メーカー+国内5社!特徴を詳しく解説
2021年09月21日 13時12分

世界4強

産業用ロボットの世界4強メーカー+国内5社!特徴を詳しく解説

ABB(アセア・ブラウンボベリ)は「協働ロボットを世界で最初に開発した企業で、2015年に双腕の協働ロボット『YuMi』を発表」したそうです。

ファナックは「多関節型ロボットの国内におけるシェアはトップ」だそうです。本社工場は富士山の麓にあります。

安川電機は「日本で初めて全電気式の産業用ロボットを開発」したロボットメーカーだそうです。

KUKAは1898年にドイツのアウクスブルグで創業した産業ロボットメーカー。その後2016年に中国の総合家電メーカーに買収され、美的集団(マイディア・グループ)の傘下となったそうです。


国内5社

産業用ロボットの世界4強メーカー+国内5社!特徴を詳しく解説



先に挙げた産業用ロボットメーカー12社と後半の国内5社と重複するメーカーは、安川電機・川崎重工業・DENSO WAVE・三菱電機・エプソンの5社となっています。

選択の基準が異なっているのかもしれません。

次に、安川電機の業績を見てみましょう。

安川電機(6506)の基本情報 株探
安川電機(6506)の業績推移他 株探

最終利益は前期をやや下回る予想が出ていますが、概ね業績は好調に推移しています。



1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。
2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。

データを消失してしまったため現時点では再現できませんが、日経ビジネス電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

⭐ 『日経ビジネス』の電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で2022年9月12日号 No.2157 から定期購読をスタートしました。


「日経ビジネス 電子版使い方ガイド」(全24ページ)を見ると
「雑誌『日経ビジネス』のバックナンバーの閲覧について」で、
閲覧できるのは2011年10月から最新号と書かれています。
そのため、2008年8月18日、25日分の記事は確認できません。
しかも紙の雑誌は、はるか昔に処分しています。


『日経ビジネス』の記事を再投稿することにした経緯

再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。
自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。

当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。

記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。

さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです

「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
プロフィールから)


(4,018 文字)


クリエイターのページ


日経ビジネスのインタビュー(バックナンバー)


日経ビジネスの特集記事(バックナンバー)


日経ビジネスの特集記事


サポートしていただけると嬉しいです。 サポートしていただいたお金は、投稿のための資料購入代金に充てさせていただきます。