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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(4)

『即戦力の磨き方』(4)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

最悪なのは、「日本は自国でのモノづくりでいまの地位を築いたのだから、いま一度国や産業界が一致団結して、得意な製造業で世界の荒波に立ち向かおう」という、それこそ経団連的な発想だ


最悪なのは、「日本は自国でのモノづくりでいまの地位を築いたのだから、いま一度国や産業界が一致団結して、得意な製造業で世界の荒波に立ち向かおう」という、それこそ経団連的な発想だ

そんなことをして弱いものまで無理に生かせば、結局、消費者や納税者にツケが回ってくる。

それは経済への冒涜だし、なにより成熟した市場がそんなことを許すわけがない。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈346〉                     






                             


まさに21世紀はパーソン・スペシフィック(人材次第)の時代なのである


まさに21世紀はパーソン・スペシフィック(人材次第)の時代なのである

徒党を組んでいる場合ではない。日和(ひよ)ったら負けるのだ。


『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈347                             
                                  
         







私の目には、氷山が確実に近づいてきているのが見えるのに、ほとんどの人はそれに気づかず、毎夜タイタニック号の上で宴に興じているかのようだ


最近、一部の人がようやく気付き始めたとはいえ、日本人は世界第二の経済大国になるまでは必死に努力をした。

が、そのあとは極楽トンボの生活が長かったせいか、全体的に危機感が薄すぎる。

私の目には、氷山が確実に近づいてきているのが見えるのに、ほとんどの人はそれに気づかず、毎夜タイタニック号の上で宴に興じているかのようだ

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈348〉                           


➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔷 『即戦力の磨き方』が出版されたのは、2006年4月18日のことです。

今日までの8年間で、大前氏が指摘していたことが、続出しました。

半導体メーカー、エルピーダメモリの倒産、三洋電機の解体と切り売り
パナソニック、ソニー、シャープの莫大な赤字と、その後の大量の人員整理(リストラ)。

日本企業の業績悪化の主な例は、これだけあります。

円安誘導政策によって、自動車関連など一部の輸出企業は、最高益を出していますが、その一方で、輸入額も増大し、直近の貿易収支は7兆円の赤字となっています。
過去最大の赤字額となりました。

大前氏は、預言者でもなければ、占い師でもありません。
米マッキンゼー・アンド・カンパニー本社の常務取締役、日本法人社長を歴任しました。



🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。




⭐ 参考になるデータをご確認ください。

「パーソン・スペシフィックの時代~地方主権の扉が今開かれる」

このウェブサイトを見ると次のように指摘しています。

「『地方主権』の時代にはゼロベースでものを構想していく力、緻密な分析力、PLAN→DO→SEEで行動しながら自ら方法論を生み出す力が求められる。

 さらに、地域が持つ人材を最も効果的に活用するためには、“個々の人材の能力アップ”とともに、組織外の世界の異なる立場の人々の発想を柔軟に受け止め、また自分自身の考えもスムーズに他の世界に伝えられるコーディネーターとしてのスキルも重要である。バックグラウンドの違う個性溢れる活力ある人間同士が協働できる“地域協働型の自治システムの構築”こそが、『地方主権』時代の扉を開く“鍵”だと考えている」

⭐ 出典元: 大前研一の一新塾ニュース  第58号 発行日:2002年5月3日

この記事が書かれたのは、20年前(!)のことです。
大前氏の世界を見る目・先見性・分析力・説得力・表現力が、数多のコンサルタントや評論家とは全く異質で、群を抜いていることに気づくことでしょう。





大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-07-24 22:30:05)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。











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