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病院勤めの精神科医 https://x.com/woeswar

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最近の記事

摂食障害と<食卓>、そしてcompanionship

児童精神科医・滝川一廣はその昔、数編の摂食障害に関連する論稿を執筆しており、それらは論文集『新しい思春期像と精神療法』におさめられている。 その中で最も印象的なものが20代の若書き、処女論文の「<食事>からとらえた摂食障害――食卓状況を中心に」である(1976年初出)。入局1年目で経験した5症例をもとに、それぞれの家庭の食卓のあり方に注目しつつ、その病理から治療まで考察している。 口論の絶えぬ食卓、インスタント食が並ぶ食卓、会話を禁じられた食卓、皆がそろうことなくバラバラに

    • 中村英代『摂食障害の語り』と主体の震え

      先月、摂食障害学会に参加して、とあるシンポジストの発表を聴いていたら、心理教育資材の参考文献として、中村英代『摂食障害の語り:<回復>の臨床社会学』も挙げられているのが目に留まった。 この本はタイトルの通り、社会学的研究の成果ではあるが、たしかに、臨床の現場においても示唆に富むものであると思う。 https://www.amazon.co.jp/dp/4788512513 出版社サイト:目次など https://www.shin-yo-sha.co.jp/book/b4557

      • 愛のポリティクス ~精神科医R.Dレイン論・メモ

        (※一部修正しての再掲) ふたつのゲシュタルト クレペリンの講義にて 1900年頃のドイツ、病院の講堂にて。 統合失調症や躁うつ病の疾患概念をまとめあげるなど、今日の精神医学の礎を築いたエミール・クレペリン教授は、「緊張病性興奮」――今日で言う統合失調症の一亜型――と診断された一人の患者を講堂に招き入れる。その昔は、医学教育のために、講義の舞台で実際に患者を診察してみせる、といったことがしばしば行われていたのだった。 そして、クレペリンはこう付け加える、「彼は疑いもな

        • 内海健『精神科臨床とは何か』の復刊

          ストロングスタイルの精神病理学の道を貫いてきた精神科医、内海健氏。 その内海先生が20年近く前に、講義DVDとともに(!)世に問うたのが『精神科臨床とは何か』であった。 長らく絶版になっていたが、出版社を移して復刊されたと知り、即購入。初版時にも即購入したのが思い出されたりもして、懐かしい......。 これは若手精神科医や心理士に向けた講義をベースにしたもので、内海先生の論文集等に比べれば、ずっと平易な文章で語られている。と言っても、その中身は、ちまたにあふれるマニュアル

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