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モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022)

アナ・リリ・アミリプール監督の「モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン」を観た。予告編が「リキッド・スカイ」風な蛍光色溢れる映像だったのと、“次世代のタランティーノ”というキャッチに惹かれて。

12年間にわたりニューオーリンズの精神病院で拘束されてきた韓国系少女 モナ・リザ が、赤い満月の夜に突如“他人を操る”特殊能力に目覚め、その能力を使って病院を脱走し、自由を手にするまでのお話。

紹介文に「突如“他人を操る”特殊能力に目覚め」と書いてあるけど、映画を観ていると突然目覚めた感がないので、最初に思ったのは「こんなこと出来るんだったら、もっと早く脱走できたじゃん…」ってことだった(^^;;

病院の中で爪を切る場面からすれば相当不潔な状態だし、さらに拘束着を着たままで街を彷徨うモナ・リザだが、割とみんな普通に対応してくれるし、普通にキスしちゃう男もいて、ちょっと合点がいかない。

モナ・リザが"要注意人物"として警察に追われる中、ポールダンサーのシングルマザーや、その幼い息子や、一見危険そうだか実はいい奴なDJなんかに助けられながら追っ手から逃げ切れるか!? って物語になるんだけど、モナ・リザのキャラクターも物語も薄っぺらで物足りず、その一方で映像や音楽のサイケさはかなり魅力的で捨てがたい。

全体的には、まぁまぁかな。予告編で煽られた期待には届かなかった。

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