見出し画像

ピクニックatハンギング・ロック(1975)

UKインディーズ・レーベルのセカンド・サイトから、ピーター・ウィアー監督の1975年作品「ピクニックatハンギング・ロック」の4K UHDが発売されたので、久しぶりに見てみた。

まずは、35mmオリジナルカメラネガからの4Kデジタルレストアの出来が文句なしに素晴らしい!! この映画は映像と音の美しさがとても重要だし、内容的には歳を取らない作品なので、現時点で"つい先日撮影されたかと感じるレベル"のマスターが遺されたことに拍手したい。

物語は、こんな感じ。1900年2月、オーストラリアビクトリア州にて、アップルヤード女学校の生徒達がハンギング・ロックと呼ばれる岩山へピクニックに出かけたところ、岩山の麓に着くと、なぜか教師たちの時計が12時で止まってしまう不思議な現象が起きる。

マリオン達4人は岩山に登り、頂上近くの岩の上で昼寝をするが、突然ミランダ、マリオン、アーマの3人が起き上がり、イーディスの呼びかけに応えず山の上に去ってしまう。イーディスは悲鳴を上げて逃げ帰る。そのまま3人は行方不明に…

いわゆる、"神隠し"的なお話です。

淡いセピア調の色彩と美しいピアノのメロディー。神秘的な空気感、美しい少女たち、凛として神々しい大自然の佇まい。

面白いというよりは、良い意味で、観客も映画の中の神秘的な世界に一緒に溶け込んでしまう、とても美しい作品。

【以下、ネタバレ】
原作小説も同様ですが、謎解きを楽しむわけではなく、大自然の中で捉えどころのない摩訶不思議なことが起き、謎は解明されないまま終わるという、本当に神秘性を楽しむための映画です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?