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最後にして最初の人類(2020)

2018年に急逝した作曲家ヨハン・ヨハンソンが取り組んだ最初で最後の長編映画で、遺作となった「最後にして最初の人類」を見た。

地球年で約20億年後の世界から語り掛けられる叙事詩(メッセージ)を、(SF的な世界の映像に見える)旧ユーゴスラビアに点在する巨大な戦争記念碑「スポメニック」を美しく捉えた映像と、ヨハンソンが奏でる荘厳な音楽の中に綴る。

あくまでも映像と音楽が主役であり、そこに20億年後の世界から現代の地球に向けて語られるメッセージが効いて、観客を時空を超えた畏怖すら感じる神秘的な体験に誘う。

ティルダ・スウィントンの語りがまた、見事に未来からのメッセージらしい抑揚で、これも素晴らしい。

70分という、切り詰めた時間の中に豊穣な世界を綺麗に収めた詩的な本作、ぜひ見てほしい。

※こんな渋い作品だけど、今ならアマプラでも見られます。

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