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アメリカを学ぶ

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アメリカ関連の記事をまとめているマガジンです。
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#国際政治学

論文紹介 国際法は武力行使の支持態度にどれほど影響を及ぼすのか?

国家が武力行使を選択したとき、人々がそれを支持しているかどうかは、再選を目指す指導者にと…

宇宙開発の政治史を記述した先駆的研究The Heavens and the Earth(1985)の紹介

1957年にソ連が打ち上げた人工衛星スプートニク1号はその後の国際政治の展開に大きな影響を及…

冷戦期の米国はどのように対外援助を利用していたか?Foreign Aid as Foreign Policy(…

国際政治では、対外政策の手段として軍事力だけでなく、経済力が使用されてきました。貿易や投…

論文紹介 国際法で戦争が違法化されたことで、国際政治にどのような影響があったか?

現代の国際法の枠組みは、第一次世界大戦が終結した時点で有効だった枠組みと比較すると、まっ…

核兵器使用の恐れが差し迫ったとき、アメリカ国民はどう反応するのか?

核兵器の使用の恐れがある国際的危機に際して、普通の人々がどのような反応を示すのかを詳しく…

信頼の喪失が国際政治に及ぼす影響を説明したTrust and Mistrust in International Re…

政治学の研究で最も基本的な分析対象に交渉があります。交渉を分析する場合、研究者は何が争点…

現代世界を形作った歴史を振り返る『冷戦史』の紹介

アメリカとソ連の冷戦は1991年にソ連の崩壊という形で終わりを迎えました。しかし、冷戦の影響は今でもヨーロッパ、中東、東アジアなどに残っており、各国の政策を規定しています。今回は、これから冷戦の歴史を学ぼうとされる方に向けて書かれた入門書である『冷戦史(The Cold War)』を紹介しようと思います。 著者はアメリカの歴史学者ロバート・マクマンであり、彼はアジアを中心に冷戦史の研究で業績を上げた研究者です。オックスフォード大学出版会のA Very Short Intro

論文紹介 NATOの領域を東欧へ拡大しないという「誓約」は存在したのか?

1990年にアメリカとソ連は東西ドイツを再統一させる交渉の中で、ある「誓約」を交わしていたと…

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論文紹介 米中対立が必ず武力紛争を引き起こすとは限らない

アメリカの政治学者シュウェラーは、リアリズムの理論に国内政治の影響を取り入れる新古典的リ…

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論文紹介 米国は中国といかに向き合うべきなのか?

プリンストン大学のアーロン・フリードバーグ教授はアメリカの政策、戦略を専門とする研究者で…

論文紹介 脅威に直面しても米国が政治的に団結できるとは限らない

現在、アメリカ政治の研究では分極化(polarization)という現象が注目されています。分極化と…

より少ない費用で米国の安全保障を実現する戦略が必要と主張した『抑制(Restraint)…

冷戦が終わり、アメリカが唯一の超大国になると、研究者の間でアメリカがとるべき戦略をめぐり…

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米国は今後も超大国であり、それを戦略としても追求すべきであるという説

アメリカでは以前から採るべき戦略をめぐって研究者の間で論争があります。特に大きな争点とな…

論文紹介 中国は米国と軍事力で互角でなくても開戦するかもしれない

政治学では多くの研究者がアメリカの覇権を中国が脅かす可能性について検討していますが、両国の軍事力の格差は依然として大きなものであるという認識が一般的です(例えば、論文紹介 まだ中国は米国と互角に争える超大国ではないとの研究報告を参照)。 勢力均衡理論、合理的抑止論を踏まえれば、アメリカが軍事的に優勢である限り、中国が武力に訴えるリスクは差し迫ったものではないはずです。しかし、政策決定者の状況判断によっては、中国が武力に訴えるリスクは決して小さなものではないという見方も以前か

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