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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2022年9月の記事一覧

論文紹介 現代の海上戦でも艦載砲が無意味になることはない

艦載砲(艦砲)は水上艦艇に搭載された火器の一種です。巡航ミサイルのような誘導武器ではなく…

自信過剰な指導者が戦争を始める:Overconfidence and War (2004)

自信に満ち溢れていることは、さまざまな社会生活を送る上で望ましい態度であると考えられてい…

指揮官の無能さを心理的に分析する『軍事的無能の心理学』(1976)の紹介

軍事史では、平時に高い地位についた軍人が、戦時にひどい失敗を重ねた事例が数多く記されてい…

論文紹介 なぜ「戦いの原則」の有用性を一概に否定すべきではないのか?

軍事学では、戦いの原則(principles of war)を明らかにすることが長年の課題だとされてきま…

反乱を成功させたければ、計画的に人材を育てなければならない

戦争を遂行するためには莫大な人力が必要であり、人事の成否が戦況を左右されると言っても過言…

論文紹介 軍事学の歴史で作戦術の概念はどのように導入され、発展したのか?

19世紀以降の戦争史の潮流として興味深いのは、戦争に使用される軍隊の規模が量的に拡大したこ…

戦争の原因を探ることの難しさを論じた『戦争の原因』(2010)の紹介

ジャック・レヴィ(Jack S. Levy)とウィリアム・トンプソン(William R. Thompson)は戦争の研究で数多くの業績があるアメリカの政治学者であり、2010年に『戦争の原因(Causes of War)』という著作を出版しています。これは戦争の原因を説明するために構築されてきた理論を系統的に整理し、紹介したもので、これまでの研究成果を概観するときに役に立ちます。 Levy, J. S. & W. R. Thompson. (2010). Causes o

メモ 軍事社会学者モスコスの『アメリカの兵卒』(1970)の紹介

軍隊の内部における社会構造や社会行動を調査する学問として、軍事社会学という研究領域があり…

論文紹介 米国の軍事的優位と世界の平和を脅かす「日和見侵略」とは何か?

日和見侵略(opportunistic aggression)とは、大義名分や主義主張にとらわれることなく、ただ…

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