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歴史を学ぶ

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2023年9月の記事一覧

軍事上の必要性と社会の価値観をいかに調和させるか?『市民と軍人』(1985)の紹介

現代の国際社会でアメリカが指導的地位を維持できている要因の一つは、その軍事的能力の優越に…

メモ 時代によって軍事的プロフェッショナリズムの内容は変化していく

近世ヨーロッパにおいて軍人、特に将校の階級は貴族の男性だけに開放されており、金銭で職位が…

資料紹介 湾岸戦争で米軍の兵站家が指摘した作戦兵站の課題は何か?

1990年にイラクがクウェートに侵攻し、湾岸戦争が始まったとき、アメリカ陸軍軍人ウィリアム・…

メモ 大英帝国の覇権を支えた海底ケーブル

19世紀から20世紀の初頭まで続いたイギリスの覇権国としての地位は、一般的に海上戦力を中心と…

論文紹介 国際法で戦争が違法化されたことで、国際政治にどのような影響があったか?

現代の国際法の枠組みは、第一次世界大戦が終結した時点で有効だった枠組みと比較すると、まっ…

論文紹介 80年代の日本で提案された北方前方防衛態勢はどのような戦略構想だったのか…

1979年12月、ソビエトはアフガニスタンに侵攻し、これを軍事占領したことによって、対米関係を…

論文紹介 1980年代の中東情勢と米軍の対ソ戦略に対するウォルツの考察

1979年9月1日、アメリカ上院外交委員会では中東地域に配備する新しい部隊として即応展開部隊(Rapid Deployment Force, RDF)を新編することが提案されました。それまでのアメリカ軍ではヨーロッパ地域や東アジア地域の態勢を充実させることが重視されてきましたが、この提案を踏まえて中東地域の態勢が見直されることになり、1980年3月1日に編成作業が完了しました。 当時のアメリカではベトナム戦争の記憶が鮮明であり、即応展開部隊を新たに配備する際にも議論が起きて

第四次中東戦争を通じて米海軍が見直した空母機動部隊の戦術運用

1941年から1945年まで続いた太平洋戦争を通じて、アメリカ海軍は空母を中心に編成された機動部…

メモ フォークランド紛争の事例で考える対潜戦の重要性

1982年3月、アルゼンチンが南大西洋のフォークランド諸島を攻撃し、軍事占領に成功しました(…

情報技術の視点で20世紀の海軍史を捉え直すNetwork-centric Warfare(2009)の紹介

ネットワーク中心の戦い(network-centric warfare)とは、遠く離れた離れた部隊を広域的な通…