家族揃って過ごしたい夫、ガムシャラに働きたい私。”デンマーク事変”のその後
以前の記事で、デンマーク人流の働き方を実践し始めたというお話をしました。
そこで、まずは、自分がどうありたいのか、明確にしました。
プライベートを第一優先にして、家族と過ごす時間をまず確保する。
その上で、仕事はやることを取捨選択して、時間が短くても成果を上げていく。
特に、以下のことを徹底することになりました。
・毎朝8時半に子どもを保育園に預ける
・定時である5時半には子どもを迎えに行く
・娘が寝るまでと、土日は仕事を手放して家族3人で過ごす。
これがデンマーク本に出会って行われた私たちの家族改革(私から見ると「デンマーク事変」)です。
お盆の試運転が終わり、9月10月と本稼働となり、どうなったかが本日のお話。
いや、めっちゃ無理ゲーなんですけど??
私、頑張りました!
上記の3項目、実践しましたよ。
休暇を取って、沖縄と北海道旅行も果たしました。
これで家族との時間をしっかりとって子育てにも向き合って、仕事もばりばりとなるはずが…
実際実行して起きたのは、「仕事する時間がない」問題。
本当にない。メールの処理も資料の提出も間に合わない。
日曜の夜は「あー、あれと、あれと、あれが間に合っていない…」と気になって寝られない。
月曜の朝は一人だけめちゃくちゃ早く起きて仕事をする。徹夜することもある。
私一人沖縄のホテルで朝3時に起きてPCに向き合ったこともありました。
その結果、また風邪をひきまして…
夫からは「体調を崩したらやりたいこともできなくなるし、職場のみんなにも迷惑がかかるんだから、ちゃんと体を休めて。」と言われる始末。
でも、夫の気遣いに対してどうしても納得がいきませんでした。
「そりゃあ休めるならこっちだって休んでるのに、休めないから今みたいなってるのに、休めって言われても解決せんわ!」
「そもそも、家族第一優先するっていったけど、ここまで家族3人で過ごす必要ってあるんかい」
デンマーク流始動半年もたたずに、先行きに暗雲が立ち込めてきました…。
3項目へのコミットの影で抜け落ちていた「やり方を見直す」こと。
そもそもどんな状態になっていたかというと、夫は仕事を棚卸して、自分の仕事をメンバーへ着実に委譲し始めているので、仕事に余裕が生まれていました。
一方私は予定がパンパンに入っている状態が継続。
「かよちゃん、なんでそんな予定パンパンなん?」
そんな夫の問いかけに、イライラモヤモヤが湧いてくるのを抑えながら予定を分解していくと、イベントや視察が多いことが判明。
夫には「この予定ほんまに必要?」と首をかしげられました。でも、自分にとってはインスピレーションを得てアイデアを膨らますために出産前からやっていたこと。出産前の勢いを取り戻すためには、今まで以上に精力的にインプットの機会を増やさないといけないと思っているくらいで、「必要なことだ」と言い返していました。
結果、「家族の時間確保→今まで同様(以上?に)仕事で出歩く→余白時間がない→寝る時間削る」の泥沼ループに陥っていました。
更にその状態に対して、「自分が我慢すればいいんでしょ」と意地を張るようになり、夫に見つからないようこそこそ徹夜するようになっていきました。
「イベント行かなくてもトレンドはつかめる」。思い込みを打ち砕いた先輩女性経営者からの経験シェア。
そんな状況に陥っていることを、ある時メンタリングをお願いしている先輩女性経営者に相談する機会がありました。その方から返ってきたのは、
「イベントに登壇する識者はすでに記事や本で話題になっている人なのでイベント行かなくても情報を得られると思うから、私の場合新しい情報を得るためにイベントはいかないよ」
えっ!
「その代わり自分でサロンを企画して、人との交流を通じて話題になる前に潮流を掴んだり新しい人と出会ったりしていたよ」
自分が「価値がある」としがみついていたことが実はそれほど価値がないかもしれないという事実に衝撃を受けると同時に、想像もしていなかった代替策にハッとしました。
メンバーには散々「コンフォートゾーンから抜け出そう」「変化を恐れない」と口酸っぱく言っていたのに、実は自分自身が過去の成功パターンに囚われていたんですよね。
目的に近づくにはもっといい方法を探す必要があると気づいた瞬間でした。
一歩一歩行動を変えることで、見える景色は変わるはず。
その日から「やり方を見直す」と決心しました。まず取り組んだのは、「余白」を作って、「考える」時間を確保すること。
例えば、朝は3人で家を出て、保育所の送迎と出退社をしていましたが、これは3人である必要はありません。娘の送迎は夫に任せて私だけは歩いて通勤することに。さらに毎週金曜日は夫と一緒にランチを食べながら、家族や仕事について話す場を設けることにしました。
その上で、視察やイベント参加する目的を見直し、回数を減らすと同時に、アトツギの女性経営者に協力を仰いで「かよこサロン」の立ち上げ準備を始めています。さらに、アウトプットの質と量、速度にも重きを置くようにするため、ピッチなどアイデアを発表する場へのエントリーもバランスよくやっていくことにしました。
夏から始まったデンマーク事変はこんな感じで続いています。
更にどんな変化が生まれるのか、衝突や軋轢もありながら、私の家庭、会社、そして私自身がどう成長していくのか。
私の挑戦について、またご報告しますね。