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9期上の先輩弁護士にどうしても参画していただきたかった理由 〜舟串先生のご参画によせて

2021年9月1日から、舟串信寛先生が法律事務所アルシエンにご参画いただくこととなりました。

舟串先生は、不動産・ファイナンス関連や渉外業務、IPO支援等素晴らしい実績をお持ちの先生で、東京丸の内法律事務所のパートナー、株式会社オープンドアの法務部長というインハウスロイヤーのお立場での上場支援を経て、ご自身の法律事務所である舟串・森本法律事務所を5年以上経営なさっていました。

私どもアルシエンの代表メンバーは司法修習60期なのですが、舟串先生は司法修習51期であり9期も先輩です。

なんでそのようなすごい先生が、9期も下の弁護士が代表をしているアルシエンに来てくれたかのか未だに分からないですし、信じられないくらい嬉しいことなのですが、舟串先生がFACEBOOKなどでお書きしていたように「熱心に誘った」のがよかったのだと思います。

はっきり言って、舟串先生であればご自身の事務所を運営していても何もお困りにならないですし、アルシエンのパートナーにならなくても大手法律事務所、名門法律事務所がパートナーやオブカウンシルとして迎えいれてくれる方です。
それなのに、何か特別な待遇をご用意できるわけではないアルシエンに来てくださったのは、確かに熱心にお誘いしたから以外に理由はないのだと思います。

舟串先生をお誘いした経緯

実は2年半ほど前からお声がけして、その後も何度もお誘いしていました。

というのも、私たち法律事務所アルシエンは60期(弁護士15年目、2021年9月現在)3人で作った事務所であり、比較的若い弁護士たちで作った事務所です。今までいる事務所のメンバーも60期以下しかおらず、私たちより期が上の弁護士はいません。

もし、今後も私たち3人よりも上の期の弁護士が入らないとなると、それがボトルネックになり、そこで成長が止まってしまいかねません。

また、私たち3人は、私が3年3か月の勤務弁護士生活を経て独立、清水先生は1年の勤務弁護士→メディアコンサルタント→独立、木村先生はインハウスロイヤー→独立と、先輩弁護士から弁護士業務を指導されたという経験がさほど多くなく、私たちより先輩の先生方が実際にどのように弁護士業務をしているかを間近でみる経験に乏しいという弱点がありました。

ということでアルシエンの今後の成長のためには、私どもより先輩でかつ仕事のクオリティに厳しい職人気質の先生に事務所に入っていただき、その仕事ぶりを近くで見せてもらいたいと考えていました。

その点、舟串先生は、清水先生は情報ネットワーク法学会の縁で面倒見の良い兄貴分舟串先生のことを慕っており、北先生は結婚式にお呼びするくらい舟串先生との仲がよいのでアルシエンのメンバーともとの縁もあります(私が舟串先生にお会いしたのも北先生の結婚式の1.5次会でした)。

また舟串先生の弁護士としてのご実績とその仕事の厳しさについては業界内でも有名ですし、何より舟串先生は弁護士業界随一の愛妻家で有名で、愛妻家揃いのアルシエンの弁護士にとってライフワークバランスの取れた生活をされている舟串先生は目標となるべき方でした。

2年半前に清水先生、木村先生と10年目以降の事務所の在り方を話し合うための合宿をしたのですが、その際に、舟串先生のような先生に入っていただいたら、先輩弁護士のストイックな職人として姿を私たちや私たちより期が下のメンバーたちが学べるし、事務所としても創設者よりも期が上とか下とか関係なく、同じ理念のもと集うという自由な雰囲気が示せるし最高だよねという話で勝手に盛り上がりました。

それならいっそ舟串先生にお声がけをしてみようということで、ご自身の事務所を運営されている先生に対して大変失礼な話なのですが、いつかアルシエンに入ってくれたら嬉しいですということをお伝えしました。

その後も、折りを見て事務所メンバーと食事にいき、いつまでもお待ちしていますとお伝えしていたところ、今般、私どものラブコールに答えていただき、アルシエンにご参画いただけることとなりました。

法律事務所を運営している先生がアルシエンに参画するメリット

ご自身の運営している法律事務所を閉じてアルシエンにパートナーとしてご参画いただいた例が北先生、舟串先生と2人になりました。

北先生や舟串先生のケースというわけではなくあくまで一般論ですが、1人~2人で事務所を運営している方がアルシエンにご参画いただくのは、その方にとってもメリットもあるのではないかと思います。

メリット① 事務所運営をしなくてよいので弁護士業に専念できる

北先生が常日頃仰ってくれるのですが、自分で事務所を運営していると弁護士業務以外のことをしないといけないのでそれが煩わしいし、その時間は弁護士業務ができないのでもったいなかったと。それがアルシエンに来てからは、事務所の運営を考えなくてよくなったし、何もしないでも勝手に事務所の設備がアップグレードしていくので楽だと言ってくれています。

北先生もツイートしていましたが

・特定分野に強みはあって仕事もそこそこ来ているけど正直事務所経営には興味が湧かずマネジメントにも向いていない(できるけど面倒だからしたくない)

・仕事はとれるしできるけど経営には興味がないが自由にはやりたい

という先生にとってちょうどよい事務所なのではないかと思います。

メリット② 自由にできる

もちろん全て自由というわけではなく、利益相反案件は請けられないですし(17名いれば利益相反で請けられないというケースもそれなりにあります。)、会議室だって他の先生と調整しないといけないので一人でやるよりは不自由な側面はあるかと思います。

ただ、アルシエンは各先生方が相当自由に動いていますし、パートナー同士は良い意味で互いに無関心なので、そこまで不自由さを感じる場面は少ないのではないかと思っています。

メリット③ 業務の分担ができる

また、勤務弁護士を一から育てるのは面倒だが、仕事は手一杯なので共同受任などで分担をしたいという先生にとっても、アルシエンには色々なタイプの弁護士がいるので、仕事の質に応じた先生と共同受任をすることができます。

また、昨今は、新人弁護士の採用環境が厳しくなっており1人、2人事務所だと修習生の募集をかけても応募がないという話も聞きます。そのような点からも、ある程度の規模感がある事務所でパートナーになるのはメリットになってくるかもしれません。

より良い事務所を目指して

舟串先生は、おそらく色々な場所で「なぜゆえアルシエン?(もっと他の有名事務所にいけばよいのに・・・。)」と聞かれることになるかと思うのですが、そのようなことを言われることも分かりながら9期も下の我々の事務所にご加入してくださったことに感謝の気持ちしかありません。

期が上の先生がアルシエンに入るのが初めてのことなので、どう事務所が変わっていくか楽しみにしています。

舟串先生がアルシエンに入ってくださったお気持ちに応えられるよう、アルシエンをもっともっと良い事務所にしていかなければいけないと改めて決意しています。

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