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弁護士の生き残り戦略 ~経費のコントロール

北先生のセミナー

最近は、採用活動の際に事務所説明会を開いているのですが、事務所説明会の際には、毎回、北周士先生に『弁護士の生き残り戦略』というミニセミナーをしてもらっています。

弁護修習でアルシエンに配属される修習生や説明会に参加してくれた修習生などと話していると、ニュースやネットなどをみて弁護士が食えない資格になってしまっているとしていると思ってしまっていることが多いと感じています。
確かに過去20年間で比べたらどうかと言えば弁護士というだけで必ず裕福になれるという資格ではなくなっているのかもしれません。
※私たち60期の時点で、弁護士なら必ず裕福になれるという資格ではなかったので、弁護士なら必ず裕福になれるという時代がかつてあったかは分かりません。

しかしながら、しっかりと戦略を立てておけば生き残ること自体はさほど難しくないとは考えており、そこまで悲観的な業界ではないと思っています。せっかく司法試験に合格した皆様にそこまで悲観する業界ではないですよということをお伝えしたく、北先生にご登壇をお願いしています。

また、北先生のセミナーの内容がアルシエンの戦略と一致しているというのも大きな理由の一つです。

私は北先生がアルシエンに入る前から北先生のファンだったので、北先生主催のセミナーはよく参加していたのですが、『弁護士の生き残り戦略』というセミナーもずいぶん前に聞きに行きました。
そのセミナーを初めて聞いた際にアルシエンで実践している内容ととても近いと思いました。

北先生のセミナーでは、最初に「売上はコントロールできないが経費はコントロールできるのだから経費を可能な限り最小化すべき」ということをお話しします。

本当にその通りだと思います。

※北先生のセミナーは、北先生のYOUTUBEチャンネルの「法律事務所のビジネスモデル解説」という動画でも見ることができます。冒頭は、弁護士の生き残り戦略とも近い内容なので、ご興味のある方は見てみてください。


身の丈にあった運営を心がけています

私たち3人が一緒に独立した理由の一つは経費を少なくしたいというものです。売上が不安定でも、経費さえ少なければその分生き残る確率は高くなります。

アルシエンは、必要な経費はかけていますが、必要のない経費、特に固定費や償却対象となってしまう資産にはなるべくお金をかけないミニマム経営となっている自信があります。

事務所にお越しいただいた方は分かるかもしれませんが、会議室スペースは結構お金をかけてオシャレにしています。
しかし、未だに執務スペースには一切造作をしていません。

将来拡大化する可能性を見越して広い事務所を借りるなんてこともしませんのでいつも事務所はいっぱいいっぱいです。でも、先行投資して、事務所が拡大しないと経営が苦しくなってしまいますので、今の規模でできることしかしないという方針です。

作業効率に影響するイスやPCはこだわりますし、事務員も含めてディスプレイは全員少なくても2枚は使っています。また、判例検索は、判例秘書、ウエストロー、D-1と3社契約しており、弁護士業務に必要な経費はしっかりとかけています。

ただ、机や本棚は値段をかけてもそこまで作業効率に影響しないので、アスクルで安いものを購入したり、移転する事務所からもらったりしています。
ビジネスホンもつい最近まで中古でした。
※今はテレワーク対応のためそこそこの費用をかけてクラウドPBXにしました。必要な経費はきちんと支出します。

多額の広告費用をかけたりもしませんしリース契約もしません。

事務所が手狭になったため拡張の必要があり、昨年2月に同じビルの4階を借り増ししました。

2フロア体制は不便が伴いますので1フロアで広いところに引っ越してもよかったのですが、1フロアでそれなりの広さとなると家賃も高いですし、引越し費用もかかります。
また、1フロアで広いところを借りてしまうと、万が一、事務所が分裂してしまった際に、撤退ができずに固定費が嵩みます。
2フロアであれば、いざ分裂してしまったような時は1フロア返せば事務所を縮小して固定費を下げられるので、ダウンサイジングがしやすいと思います。

このように、アルシエンは背伸びした運営をせず、身の丈に合ったミニマムな運営を心がけています。

おかげさまでアルシエンは10周年を迎え、今のところ順調に運営をしています。ただ、それにおごらず、今後も身の丈にあったミニマムな運営を続けていこうと思います。

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