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勝手に「ドンバス問題」の円満(?)解決を考える

February 14, 2023

Transcription

In Syria, the first of several expected flights from Saudi Arabia arrives in government-controlled Aleppo with 35 tons of food and medical aid.

In Brussels, U.S. Secretary of Defense Lloyd Austin says NATO will continue supporting Ukraine, which has already received $50 billion in military aid.

In Democratic Republic of the Congo, M23 rebels continue to seize territory in North Kivu, causing thousands to flee to refugee camps.

And New Zealand declares a national state of emergency after Cyclone Gabrielle dropped heavy rain and caused flooding and power outages.

訳例

シリアでは、サウジアラビアから35トンの食糧と医療援助を運ぶ最初の便が、政府支配下のアレッポに到着しました。

ブリュッセルでは、ロイド・オースティン米国防長官が、現在までに500億ドルの軍事支援を受けているウクライナをNATOが引き続き支援することを表明しました。

コンゴ民主共和国では、反政府勢力M23が北キヴの領土を占拠し続け、数千人が難民キャンプに避難しています。

またニュージーランドでは、サイクロン「ガブリエル」による大雨で洪水と停電が発生。国家非常事態を宣言しました。

勝手に探究

NATOの協力は参戦と言えないのか。その辺の線引きが微妙です。

NATO側からすると、部隊の派遣はしていないので戦っているのはウクライナだと言いたいのでしょうが、兵士以外、ほぼ全てをNATOが支援しているのにNATOが戦っていないというのは無理がありそうです。

信長の野望や三國志なんかをやったことがあれば、情報、武器、兵站を軽視しては勝てないことくらい分かります。孔明が活躍したのは西暦200年くらい。孫子の兵法が記されたのはその孔明よりもおよそ700年前の紀元前500年だというので、むしろ勝つために兵力以外も考慮するのが常道です。

ロシアからすれば、武器弾薬、兵站が無限みたいな相手と戦う羽目になっているわけで、かなり分が悪い戦いと言えます。

通常ならば兵站を切りたいのですが、戦線を広げNATOに直接参戦の口実を与えることはできません。核兵器の使用は想定外の問題を生みかねず、禁じ手のまま。この状況で何が出来るんでしょうか。

有限なものを断つ。現実的にはこれでしょう。

つまり、ウクライナ兵を減らし続けることです。「最強の戦車」も「鉄壁の迎撃システム」も「無敵の戦闘機」も人間が運用します。今のところどの兵器もウクライナ兵が扱うことになっていて、そのためにウクライナ兵の訓練が実施されています。

狙いは兵士、そして、兵になり得る人間となります。女性も兵役に就いていることを考えると、ターゲットは、究極的にはウクライナ人全てになってしまいます・・・。

う~ん、そりゃいかん。犠牲はもう十分すぎるほど出ています。すぐにでも戦闘を終わらせなきゃ!

ならば、ウクライナ人の戦意を喪失させるだけの大打撃を(核を含む新型兵器で)浴びせるという選択肢もあるのですが、それで戦争が終わったとしても戦闘は終わらず、ゲリラ化して泥沼になるだけかも。ロシアも「人類の敵」になるつもりはないでしょうし、この選択肢はない、と信じたい。

では、「ドンバスを解放する」を旗印に戦っているロシアに勝ち筋はあるのでしょうか。ゼレンスキー大統領もドンバスを回復しなければ戦闘を終えるつもりがないようなので、勝手に「ドンバス問題」の円満解決(?)を考えてみます。

例えば、ロシアがドンバスのルガンスク人民共和国とドネツク人民共和国のロシアへの編入を撤回し、両国を独立国にするという案が考えられます。それでは単に領土が減るウクライナは納得しなさそうですが、キッシンジャーがダボス会議で放棄しろと言ったドンバスが、とりあえずロシアのものにはならないという一点で交渉の余地はあるかも。

うわっ!ゼレンスキー大統領が怒ってる!じゃあ、ドンバスに住むロシアに保護を求める住民をロシア国内に移住させて「救出した」と宣言し、廃墟となったドンバスから撤退するというのはどうでしょう。当初の目的は「迫害を受けるロシア系住民の保護」だったので、少なくともそれは達成したことになりますよね。

もともとゼレンスキー大統領もロシアに移住したければそうしてもよいと言っていましたから問題ありません。「移住したければ」ですけど。

ウクライナもさすがにクリミアはムリだと思っているはずなので、この案ならほぼ満額回答でしょう。

ロシアは停戦合意までに西側兵器の鹵獲を狙う作戦に切り替え、その「収穫」いかんでは国内的には大きくアピールできそうです。その上で、インドや中国、あるいはトルコおよび西側陣営に属さない世界中の国々との連携を強化し、新冷戦時代に優位に立つ戦略を立てるべきでしょう。「次」があれば、その時にはロシア側に立つ「友人」を増やしておけばいいわけですし。

ということで、今回はロシア側の譲歩によって停戦を達成する方法を考えてみました。実際は、いつまで続くか分からない西側諸国からの支援頼みのウクライナの方がロシアより苦しい立場だとは思うのですが、ウクライナが「可能な限り戦う」姿勢なので、ロシアに折れてもらうことにしました。

国民の命を守るべき政治家が国民を戦わせている矛盾に気付いて、速やかに交渉を始めることを期待します。

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