2023年 エンタメランキング その1

FBでその年触れたエンタメのランキングをつけてました。今年は、noteでも分割して書いていこうかなと思います。

10位『千歳くんはラムネ瓶のなか』(裕夢)
『このラノベがすごい』で数年連続で一位を取り、殿堂入りした一作。高校青春モノ。ラノベのこの手の作品の主人公は、クラスのはみ出しものが多い所、人気者を主人公にしたのが当初の目玉。
おそらく作者は男性だと思うんだけど、かなり女性的な雰囲気が漂う作品。登場人物が皆色々な人のことを気遣い、悩み、成長していく。個人的には『マリみて』『ハイスクール オーラバスター』とか好きな人だったら、わりと合う可能性があるのでは。
振り返ってこの作品を好きだなと思うのは、なんか出てくる人がみんな優しいんですよね。相手のことをとても考えていて。それが好きな理由だと思う。

9位 『ソードアートオンライン』(川原礫)
ラノベ。覇権コンテンツと言っても良いのでは。小説はメインが現時点で27冊、外伝が複数シリーズ、映画が3作、アニメ4クール、と膨大なボリュームがあります。過去もメインを20巻くらいまで読んだことがあったけど、今年はラノベを集中して読んでいたので改めて読み返していた、という形。
主人公がVRオンラインゲームをプレイする話。ただ、第一巻のゲームは、ゲームプログラマーの策略でログアウトできず、ゲーム内で死んだら実際に死亡する設定。その後のゲームも色々な設定があり、作中で語られる通り、『ゲームだけどゲームではない』。

以下は、ややネタバレ。

この作品を特別にしている一つの要素は、主人公とユージオというキャラの関係性だと思う。
ユージオは主人公キリトが入り込んだ世界で出会うAI。二人は親友であり、物語全体を通じてもキリトが唯一本当に心を許した男性の友人(親しい関係の女性は多い)。
だが捻れた関係でもある。キリトは人間で、彼から見ればユージオはAI。だがそれは伝えられない。また、かつ自分は戦いで命を落としても元の世界に戻るだけだが、ユージオは死ねば本当に消えて無くなる存在。
そして、戦いの中、ユージオは命を落とす。そして、その後の物語の中で、キリトはふとした機会に、だが頻繁にユージオのことを思い出す。キリトは1巻からの恋人もいるが、それとは違う位置付けで最も重要な人間関係のように見える。
彼の存在がこの物語に途中から深みを与えているように見える。

あと、今回、素晴らしいなぁと改めて思ったのは、22巻短編集の『Sister's Prayer』、7巻『マザーズ・ロザリオ』の2冊。
フルダイブ型VRシステム、要は完全に別世界に5感全てを没入するVRシステムについて、医療活用する可能性を描いている。SFとしても面白いし、難病モノとしても切ない。
ラノベがあまり興味がない人でも、この二冊だけは薦めてみたい気がする。

こんな感じで、10コンテンツ書いていこうかと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。とても嬉しいです 頂いたサポートで本を買い、書評を書くのが夢です!