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アンラーン💣リラーン📚ためらわん♫run38

⭐授業スタイルに関する「トリレンマ?」「テトラレンマ?」⭐️
(これまでの虚栄を解きほぐす「unlearn」のため、頭の中を刷新する「relearn」を躊躇なく進めるための記録)

1月下旬に、「南北問題」を扱う授業をしました。この内容は、昨年度も前任校でグループワークなどを交えながら行ったことがあります。

どちらの年度での取り組みも、南北問題の中で特に「フェアトレード」に注目する形でした。

そして昨年度、今年度でアプローチを変えてみたのですが、悩ましい課題があります。
端的に表現するならば「テーマに対する興味・関心は、『実践』から引き出すのが良いのか、それとも『実態』から引き出すのが良いのか」となるでしょうか。

昨年度は、「実践」と結びつけて考えてみると、「自分ごと」になるのでは考えて取り組みました。
しかし、ロールプレイのように「自分ならば・・・」という形にしてみても、本当に実践した経験はないので、多様な具体的アイデアは出てきませんでした。(「実践」に関わる悩み)

その状態にありながら、アイデアをあげるというのは或る部分で「理想論」になってしまいます。そのため、現実化させることの難しさには至らない表面的な考察だったように感じています。

その反省を元にして今年度は、「実態」を深く考えることにしました。問題の中身を細かく理解することを心掛け、フェアトレードの全てがポジティブではないという現実、実際に取り組む場合の難しさなども考えるようにしました。理想的なことばかりを考えるのではなく、現実論との繋がりにも焦点を当てることができたと思います。

今年度は、フェアトレードという実態を知る機会になったのですが、自分とは関係のないどこか遠くの場所の問題で留まってしまったかもしれません。(「実態」に関わる悩み)

もちろん、実態を知る時間と実践と結びつけて考える時間をそれぞれしっかり確保すればよいわけですが、そうすると、限られた授業時間の中で「フェアトレード」という論点に2コマを割いてよいものかという別の悩み(「時間」に関わる悩み)が出てきてしまいます。

「独立した金融政策運営、自由な国際資本移動、固定為替相場の維持、の三つを同時に達成することはできない」
これはカナダの経済学者ロバート・マンデルによって提唱された命題で、「マンデルの不可能な三角形」や「国際金融のトリレンマ」とも呼ばれます。この命題は、独立した金融政策運営、自由な国際資本移動、固定為替相場の維持の三つのうち、どれかを諦めれば他の二つは実現可能であることを示しています。ある問題について2つの選択肢を同時に選ぶことはできず、一方を選んだ場合はどちらについても何らかの不利益がある状態は「ジレンマ」と呼ばれます。「トリレンマ」というのは、その選択肢が3つあり、3つ同時には選べず、どの2つを選んだとしても、選ばなかった残りの1つの不利益は避けられないという状態です。

私の悩みはこの「トリレンマ」のようなものですね。「実態」と「実践」を選べば、多くの「時間」がかかってしまいます。しかし「時間」を限定しようとすると、「実態」か「実践」のどちらかが疎かになってしまいます。

ただでさえ、知識伝達スタイルからなかなか脱却できていないにも関わらず、主体的な学びとなる展開の導入に加え(これも大きな悩みなので、これも加わってテトラレンマかもしれません)、興味・関心との接続・理解の深まりのアプローチの選択も考えねばならないので、自分の授業スタイルを場当たり的に変えるのでは対応できませんね。

根本的なところの作りかえが必要なので、いっそのことゼロから組み上げ始めた方が話はシンプルで、結果的に早く解決するような気もしています。

これまで積み上げてきた授業スタイルという既得権益の呪縛を断ち切れるかがポイントですね。

#哲学   #ロバートマンデル
#トリレンマ   #テトラレンマ

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