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映像の作り方④〜知ってること全部

さて、台本が上がりロケスケジュールも組み終わり、各所に連絡を終割りましたね!
いよいよロケ当日です。
基本、ロケ当日は制作スタッフは、ほぼほぼ寝てません。今は働き方改革などがあるので、そんなことは許されないところですが、当時は寝ないのが普通。
『え?効率落ちるよね』『絶対にミスが起きる』って思いますよね。
効率・・・きっと落ちてるし、ミスる・・・小さいミスはありますがスタッフ内でフォローし合います。が、大抵ミスらないです。しかもアドレナリンが無茶無茶出てるので、眠くないし、テンション高いし、意外とスムーズに進みます。逆にゴテゴテになるのは、色々読みが甘いままロケに入ってしまった時。

ということでロケですね。
撮影スケジュールは、こんな感じで出ていると思って頂いて、
諸々の準備が終わった制作スタッフは、準備が終わった段階で全員でロケ前の打ち合わせをします。この時間に誰が何をしているか、の詳細を決めます(当日、現場に着くとスタッフ全員休む間がないですw)。
例えば・・・
出演者が07:15に入ってくるから誰が受けるか・・・
技術打ち合わせ前に台本と収録用のメディアを誰が渡すか・・・
朝早いので出演者の軽い朝食と飲み物は誰が調達するか・・・
こんな感じでスケジュールの詳細を確定していきます。
(この制作打ち合わせは番組が大きくなればなるほど長いんだ)
というわけで、大まかにこんな感じ。
06:30 〇〇集合
07:00 技術打ち合わせ
07:30 出演者打ち合わせ
09:00 撮影スタート
12:30 昼食
13:30 撮影再開
17:00 撮影終了
18:00 完全撤収〜以上お疲れ様でした。

それぞれ何をするのか???
ここに書いてはないですけど、6:30に現地到着ということはその前に出発しなきゃならない。制作は、大抵ロケーションサービスをお願いします。
俗にいう『ロケバス』です。
時間に間に合うように迎えに来てもらいます。荷物も山にようにあるので絶対必要で、もっというとオープンロケ(建物の中じゃなくて外で撮影)で控室がない時は、このロケバスが控室がわりになります。
ロケバスが制作のいるところに着くと、荷物をスタッフ全員で一気に積み込みます。出発する前、運転手さんにロケスケジュールを渡してこんな動きをします。って説明します。(ADさんが将来自分で番組をやるときに出演者にちゃんと物事を伝えられるように練習でもあります)

◉『技術打ち合わせ』
これは、技術関係を仕切ってる人たちとの打ち合わせをします。基本は、カメラマン、音声さん、照明さんたちです。台本とロケスケジュールをベースにどんな番組でテイストはこんな感じ、カメラワークはこんな感じ、音声は1ch.に出演者の声、2ch.にノイズ(普通に耳に聴こえてる音のこと)入れてとか、そんな打ち合わせをするのがそれで、制作スタッフは、『技打ち』って呼びます。チーフディレクターとADさんのペアが技打ちを終えてくると、今度は出演者の打ち合わせです。
◉『出演者打ち合わせ』
出演する皆さんと打ち合わせをします。
時には、『MC(司会の人)』と『その他の出演者』と時間を分ける時もあるし、全出演者バラバラで打ち合わせをする時もあります。
僕は、全員が番組のテイストをわかりながらどんな番組で自分の立ち位置はどこなのかを理解してもらいたかったので、全員で打ち合わせをすることの方が多かったです。空気を作るのもこの時が結構大事だったりします。
出演者打ち合わせは、出演者に狙いを伝えて、どんな感じでやりとりして欲しいか、ボケて欲しい、などなど演出上考えていることを伝えていきます。
この時にみんなで打ち合わせしてると、「こんなことしたら?」とか提案も出てくるので、面白かったらそれを採用するし、たくさん撮ってそんはないのでそんな相乗効果も狙います。(他のディレクターは知らないけどw)
◉『撮影』
これは、ディレクターによってもチームによっても全く違うので一概には言えませんが、通常は『ざっと流れを確認→リハーサル→本番』というのがスタンダード。何回もやると新鮮味がなくなるからと考えるディレクターは、『流れ鳥はを同時に進めて、いきなり本番』だったりもします。
バラエティや旅番組的なものはまだ簡単な方ですが、ドラマはもっと大変。
『リハーサル→カメラテスト→テスト本番→本番』これくらいの行程をワンシーンで使います。より綿密さが必要だから撮影にも時間かかります。
ドラマも監督によって違いますが、事前にリハーサルをきっちりやっておく監督もいます。
ざっと、音声さんが出演者にマイクを仕込む、カメラがどっち向いてるかで照明をどうやって作り込むかを決める、出演者のリハ、大抵これ3つが同時に進んでる感じですかね。
ケースバイケースだから、本当に一概には言えないです。

こんな流れは番組によっては、数日続きます。が、時々テレビの出演者が言ってるの聞いたこともあると思いますが、『2本撮り』とか『3本撮り』っていうのは、1日に放送2本分を撮影できる状態のことを言います。つまり、このスケジュールを2回繰り返します。
予算が少ない番組になると、1日で放送1ヶ月分の撮影しちゃう番組もあります(経験したけど、めちゃくちゃしんどい)。

で、撮影がやっと終わってここからは編集の作業以降の話です。

                            ・・・続く。

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