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映像の作り方③〜知ってること全部

撮影スタートするのにも、まだやることはある。
番組スタート時に打ち合わせをした構成作家と今度は撮影前に台本を作ってもらうために打ち合わせをする。
ここからはとても具体的な話になる。
出演してもらうタレントさん、お笑い芸人、知識人などなどに番組でどんな立ち位置に入ってもらって、何をどう伝えるかを台本で固めていく。
ここを一歩間違うと、わけなわからない番組になってしまう。w

打ち合わせをして台本を作ってもらって、ディレクターが一旦目を通す。
この段階でまともな台本で上がってくることは、なかなかない。
若干狙いがズレてたり、方向性が全然違うことになってたりする。
ここから『直し』をする。
よく映画やドラマのシナリオの勉強をするときに『シナリオでその作品の9割は決まってくる』と言います。・・・それは間違いないです。
バラエティや情報番組に関しては、9割とは言わないまでも5〜6割は決まってしまう。
これをどう直すかはディレクターのセンス。
ディレクターによって違うが、自分で直して『最終的にこんな感じで直したよ』と構成作家に伝えるパターンと『ここをこう直して』って構成作家に投げるパターンがある。
若い構成作家でも感覚が鈍い人だったり、ベテランでもピンとこないで直す人がいるので、ディレクターはその構成作家の癖を読んで直しをする。最終的にプロデューサーに『こんな感じで撮影します。』と伝えてOKが出れば、いよいよ各部署にこの台本が回る。

おっっと!
その間に美術がある場合は、美術チームとも打ち合わせをしてこんな感じにして欲しいと発注をする時もある。
美術に発注するものは、フリップ(パターンっていう局もある)、タレントの持ち道具、衣装などなど特別に必要なものがあれば、局の美術センターに発注するのだが、美術も美術プロデューサーがいてデザイナーがいて実際に作る大道具さん、持ち道具を用意する人もいる。これらを扱う部署も会社がたくさん存在する。
つまり、カメラなどの技術チームも実はたくさんの会社がある。
美術も技術も制作も息が合って、阿吽の呼吸で動ける人たちが集まって仕事をすることが多い。
制作的には、ADの頃からたくさんの会社さんと付き合いながら、自分の息の合うスタッフを探して、最終的には自分がディレクターになった時に一緒に仕事をしていくメンバーになっていく。
だから、映画では監督の名前で『〇〇組』となるわけ。

話を戻して、台本が全部署に台本が回るところ。

技術チーム(カメラマン・音声さん・照明さんなどなど)と制作が撮影当日は集まる。時によっては、美術チームも集まる。これは大きなセットが必要な時など。

さて、撮影当日。(話が進まないなあ・・・w)
全スタッフ、全出演者は何をベースに動くのかというと、ロケスケジュールに則って時間を制御して、台本によって内容を制御する。
また、新しい言葉が出てきた。
ロケスケジュール。
撮影当日にどういう時間で動くのか何をその時間に撮るのか、制作スタッフの連絡先、タレントさんはマネージャーさんの連絡先も書いてある時もある(けど、基本は制作がタレントマネージャーと連絡をとっているので書かないことの方が多いかも)。
全ては、ロケスケジュールに沿って動くので、時間が遅れれば『おしてる』っていうし、早く進んでれば『まいてる』って言葉で表現する。
バラエティとか情報系だとロケスケジュールっていうのとドラマや映画の場合は、香盤表っていう。

撮影の大きな流れの話をやっとできるかな???
大まかに
06:30 〇〇集合
07:00 技術打ち合わせ
07:30 出演者打ち合わせ
09:00 撮影スタート
12:30 昼食
13:30 撮影再開
17:00 撮影終了
18:00 完全撤収〜以上お疲れ様でした。
こんな感じですが、この撮影の間はもっともっと細分化されます。
ほぼ分刻みの動きをしていきます。
ここでは分かり易いように『06:30』という表記の仕方をしていますが、時間表示は『00º00′00″(何時何分何秒)』で表示します。この表示だと絶対に見間違えないから。それから必ず24時間表記です。
入りたてのADさんがたまたま連絡しなければならなくなって、『集合は3:00です。』って伝えると、大変なことになるw(過去に体験してます)。
続きは、次回それぞれの中身の詳細説明から。


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