モニタースピーカーとヘッドホンの違い

前回の記事で開放型のヘッドホンがなんでかカマボコ型に聞こえる。ちゃんと上下でてるのに。というのを書いた。

その原因は密閉型と開放型のヘッドホンの鳴らし方の違い、開放型は音の発生源に距離がある外部モニタースピーカーを意識したものだからでは?と今のところ思っている。(思っているだけでとくに根拠はない)
普段ヘッドホンは密閉型やカナル型しか使っておらず、ここしばらくは諸般の事情でモニスピを使えないまま密閉型ヘッドホン中心の作業になっていた。
そんな状況が数ヶ月経ち外部モニターの感覚を少々忘れたらしい。
カマボコ型に聞こえたのはおそらく「密閉型ならこう聞こえる、開放型でもモニスピのように聞こえるはずがない」という思いこみにのせいじゃないかと。
その後、日を開けての二度目の試聴で手のひらを返しaudezeのMM-500に惚れ込んだのは、質の良いモニタースピーカーのような不思議な感覚を得られたからである。

MM-500


とはいえ目的は"オフィスで使えるもの"なので、盛大に音漏れする開放型を使う訳にもいかず、悩んだものの同じaudezeのXC-2021を購入した。
こちらは密閉型で音漏れの心配はほぼない。

XC-2021

XC-2021は当然密閉型の音だけど、驚くほど音場が広く見渡せる。普段使っているヘッドホンだとダマに感じて解りにくかった80hz以下が、帯域の分離の良さから構造が見えやすかった。
「あーなるほどそうなってたんかー!」とリファレンストラックを聴きながらひとり膝を打ったりしていた。
低域がちょっと弱いという評を見かけたが、実際量感は少なくいわゆるどっすんどっすんくる感じは無い。
しかし20hzまでしっかり鳴ってはいて分離も良いので、慣れれば問題はなさそう。あとこれも他で触れられていたけど、購入直後の新品は高域ザクザク低域スカスカでエージングが要る。
自分はiPadを繋いで最大音量のまま二日ほど放置したところこなれて良い具合になった。
試聴では他のヘッドホンも色々聞かせて貰ったのだが、audezeは自分の好みも含め群を抜いて感じ、密閉型が必要という縛りからXC-2021にした。二度目の試聴でMM-500が個人的最終回答になったため、少々妥協した気分にはあったけど使い始めるとこれはこれでとてもよく、今では気に入っている。
唯一万人が認めそうな欠点を上げるとすれば

圧倒的に重い。
一番大きい13インチiPadより60g(卵一個分)重いのだ。

iPad Air 13インチ

自慢がてら息子に聴かせたら「音は最高だが重すぎる」と切り捨てられた。
自分はバイクでヘルメットを被ったりしているせいかそこまで気にならないが、この重さのヘッドホンを一日中つけたことはないので様子見ではある。

さて話は変わるが

困ったことにMM-500も欲しくなってきている。
二台あってつけ替えながら作業できればモニタースピーカー無しでも完璧なのではという妄想とともに。

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