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映画「アメリカン・グラフィティ」のサントラについて
‘73年作、監督ジョージ・ルーカスによる古きよきアメリカを舞台にした映画で、サントラには、所謂オールディーズやロックンロールの曲が収録されている。紛れもなく、ロックンロール映画の金字塔である。
地上波での初放映は’80年、当時高校生だった私は、この映画をTVで放映されることを知ってから、ずっと楽しみにしていた。
当時、国内ではロックンロール、オールディーズポップス、ドゥーワップなど、’50年代〜‘60年代の音楽は何もかも同じに分類されていた。
そんな情報しかない時代だったので、たとえばポール・アンカやニール・セダカらのポップスをイメージしていた私は、このサントラ盤を聴いて収録曲に違和感を覚えたのは当然だった。
その後、国内でもロックンロールの情報がだんだん伝わってくると、肌の色、人数、スタイルなどの違いも含めて、よりカテゴリーが細分化してくることになった。
収録曲は当時、ジョージ・ルーカスが好きだった曲であり、映画の舞台となった’62年にはリリースされていない曲もある(「オール・サマー・ロング/ビーチ・ボーイズ」)。しかし、いずれの曲も映画の内容にマッチしており、違和感を感じるものではなかった。
このサントラ盤に収録されているのは41曲。意外に多いのが、コーラスグループ〜ドゥーワップのアーティストが多いことである。その内容を調べてみると以下のようになる。
スタイル別/コーラスグループ:21、コンボ(バンド):7、ソロ:13
人種別/白人のみ:19、黒人または混成:22
ジョージ・ルーカスの好みがソウルミュージックだったのか、当時ドゥーワップがそれなりに流行っていたのかということだが、おそらく後者ではなかったのかと思う。
理由としては、意外にも白人のみのドゥーワップ・グループが多いことである。ブラックミュージック=レイスミュージックとして見られていたブラックミュージックが、実は大きなマーケットであることに気づいた経営者が、白人のコーラスグループを市場に出すのも当然だと考える。映画「ドリーム・ガールズ」にも同様のシーンがある。
しかしながら、このサントラ盤によって、小規模ながらドゥーワップというスタイルが認知されるきっかけになったのではないだろうか。
その後、ロックンロールの情報は紆余曲折や誤認識を含めながらも、国内へ浸透していくことになる。例えば、カール・パーキンス、ロイ・オービソンなどのサン・レコード関連の「ロカビリー」もオールディーズポップスとしてカテゴライズされていた時代は相当長かったと認識している。
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このサントラ盤のシリーズは3作(映画は2作)リリースされた。
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映画「アメリカン・グラフィティ」は個人的にとても思い入れのある映画で、いずれのシーンも素晴らしい。おそらくDVDで50回以上は観ている。
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映画でジョン・ミルナー(ポール・ル・マット)が乗っていた’32年デュース・クーペのレプリカ。USJに展示してある。
ボディはフォード製だが、エンジンはシボレーのスモールブロック(非センターボルト)、フィンタイプのバルブカバーがクラシックスタイル。キャブレターは2バレルの4連装、ハガータイプのオープンヘダースは映画の後半と同じ仕様である。なぜかヨコハマタイヤなのが悲しい。
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こちらはボブ・ファルファ(ハリソン・フォード)が駆る’55年シボレー210。廉価版の210をベースカーにしたホットロッドである。フードのスクープが印象的だが、ルームミラーのドクロのマスコットは映画と同じである。
映画もサントラ盤もハズレなし!
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