ウィン・ルーズ・オア・ドロウ/オールマン・ブラザーズ・バンド (‘75)
Win, Lose Or Draw / The Allman Brothers Band (‘75)
‘71年にデュアン・オールマンが他界し、翌’72年にはベリー・オークリーもデュアン・オールマンの後を追った。そして’73年にリリースしたブラザーズ&シスターズは音楽史に残る超名盤となった。
今回紹介するウィン・ルーズ・オア・ドロウはそれに続くスタジオ盤である。バンド内は崩壊寸前であるが、グレッグ・オールマンとディッキー・ベッツのカラーが交わることなく、アルバムに収録されている。
しかし、このアルバムを選んだ理由は、ベリー・オークリーの後任のラマー・ウィリアムスが参加している最初のアルバムだからである。オールマンズはドラムとキーボードは追加こそあれ、基本的には変わらない。ギターも’91年の再始動時までは1名減、1名加入であるが、ベースは’91年のアレン・ウディで4人目である。
所謂、オールマンズの低迷期のベースを支えたラマー・ウィリアムスのプレイが非常に印象に残る一枚である。歴代のベーシストは全てタイプもスタイルも異なるが、ドラムとの絡み具合が絶妙なのがラマー・ウィリアムスだと思う。
その理由は彼とドラムのジェイモーは幼馴染であり、幼少期から一緒に遊んでいたという話がオールマンズの自伝に書かれていた。
インストナンバーの”High Falls”は、そのままシー・レヴェルの音になっている。それもそのはず、シー・レヴェルの4人のうちの3人は、この時点でのオールマンズのメンバーなので当然と言えば当然である。
そんなこともあり、個人的にはラマー・ウィリアムス在籍時のオールマンズは結構お気に入りだったりする。
この後しばらくしてアリスタ・レコードに移籍後のサウンドは、グレート・サザーンに近くなっていく。それも同様にグレート・サザーンに加入するメンバーがオールマンズに在籍しているということである。
オールマンズはフィルモアのライブだけではない一枚。
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