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マネジメントについて

今回はレコードやCDのお話ではなく、日々の業務においてマネジメントとは何か?ということについて考えてみたいと思う。自己紹介にあるように、私は物流業界で現場マネジメントを生業としてきた。私のマネジメントとは何か?と言われれば、実際に現場に入ってスタッフと一緒に作業をする中で、問題点を見つけ、それを改善し、品質を上げ、生産性を向上させることで自分たちの生活を良くしていくことである。

このポジションはそれなりの求人数があり、今までも何社かで「0を1にする」というミッションをおこなってきた。私が採用された時点では、雨が降ればスタッフの欠員が発生し、作業量の少ない曜日には出勤者が増えるという、ルールのない無法地帯のような職場であった。それを作業量に合わせてシフト化、作業手順の均一化、個人力量に基づいた育成計画、過去クレームの原因と対策の周知など、多方面のテコ入れを継続しておこなうことで、1年半ほどすればスタッフの入れ替わりも含めて、ボトムアップを実現することができた。

そしてスタッフの中には、そういったノウハウを学びたいという人も出てくる。その人たちに考え方や手法を説明し、実際の業務に置き換えて一緒に作業をすることで、その知識がより明確なイメージとなって彼らのスキルになっていく。スタッフの多くは、主婦を中心としたパート社員や派遣社員の方々であるが、やる気のある者に知識を身につけてもらうことを一つの物差しとした。また、「パートさん」「派遣さん」といった呼び方は厳禁とし、必ず「〇〇さん」と苗字で呼ぶことを正社員のメンバーには徹底した。よくある「正社員>契約社員>パート社員>派遣社員」とった労働者カーストをなくすのが目的である。

また多くの企業でおこなっている、妙なコンサルやセミナーの受け売りは一切やらなかった。一般的な「生産性を上げる」「ミスをなくす」ということを目標とせず、目標は「楽しい職場を作ること」とした。そのためには「雇用(賃金)の安定=売上(会社)の安定=顧客からの信頼」が必須であり、それを実現するために「ミスをなくす」「生産性を上げる」ことが必要であると伝えてきた。手段が目標になってはいけないのである。

ザ・ゴール1〜4/エリヤフ・ゴールドラット著
ブックオフで200円

一時期ドラッカーの「マネジメント」が流行したが、私はブックオフで200円で購入した、エリヤフ・ゴールドラット著の「ザ・ゴール」でマーケティングをはじめとして、マネジメント、生産管理、人員配置などを学んだ。

スタッフにはよくあるスキルの均一化を目的とした押し付け教育は良しとせず、「できないこと、苦手なことは仕方がない」という理論の上に「得意なことで一番を目指す」ことが、その人のスキルアップであると考えた。

ちなみに、我が家にはジミヘンのレコードは「スマッシュ・ヒッツ」だけしかない。ビートルズやストーンズも然りである。一通りのアルバムは聴いてきたが、所有はしていない。その代わり、サザンロックやロカビリーについては、同じレコードを複数枚所有しており、くだらない蘊蓄に納得したりしている。それでいいのである。得意分野でダントツになれば、適当な部分などマスキングされてしまうのである。

これらの本で学んだのは一つの方法であり、実践してきたのは私自身のオリジナルである。スタッフにキチンと説明し、方向を指し示すことがマネジメントであり、やる気を起こさせるのは企業の待遇や職場環境である。それを多くの経営者は勘違いしている。クリスマスやホワイトデーにはお菓子を買ってきて、休憩所に置いて「サンタクロース来てたで!」と言ってたのも懐かしい。退職した企業のスタッフと、今でもお付き合いを続けさせていただいているのは感謝しかない。

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