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ハウンド・ドッグ/ビッグ・ママ・ソーントン (‘92)
Hound Dog : The Peacock Recordings / Big Mama Thornton (‘92)
本名ウィリー・メイ・「ビッグ・ママ」・ソーントン。エルヴィス・プレスリーで有名な「ハウンド・ドッグ」を最初に録音したアーティストである。このコンピレーション盤は、そんな彼女の’52年〜’57年にかけてピーコック・レコードで録音された楽曲を収録している。
通称「ビッグ・ママ」の通り、その大柄な体躯と迫力ある声を生かしたパフォーマンスは、それまでの被差別側からの反撃とも思えるような魅力があった。
ちなみにジャニス・ジョプリンで有名な「ボール&チェインズ」も彼女の作品である。
ブルースからの影響よりもゴスペルからの影響が強く、バンドとのコール&レスポンスなどが特徴的である。このアルバムでは、同じピーコック・レコードのジョニー・オーティスのオーケストラをバックに歌っている曲も収録されている。
エルヴィス・プレスリーのサン・レコード時代の録音には、ブルースやカントリーのカバー曲も多く、「ザッツ・オールライト」、「ケンタッキーの青い月」、そしてこの「ハウンド・ドッグ」は特に有名な曲である。
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ロックンロールの要素として「ブルースとカントリーの融合」が一般的な認識ではあるが、もう一つ大きな要素は「ゴスペル」である。欧米における教会の役割は非常に大きく、幼少期の音楽経験や、地域に密着した文化の礎、そして伝道のための手段としての音楽という面も見られる。
興味を持たれた方はマヘリア・ジャクソンやシスター・ロゼッタ・タープなどを聴いてみるのも良いと思う。
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