言葉を紡ぐ力
朝、言葉の話をしたので、思い出した本があります。
「舟を編む」三浦しをん
ご存知の人も多いと思いますが、少し前書きを紹介。
「言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを
謳いあげる三浦しをん最新長編小説。」
【辞書】言葉という大海原を航海するための船。
【辞書編集部】言葉の海を照らす灯台の明かり。
【辞書編集者】普通の人間。食べて、泣いて、笑って、恋をして。
ただ少し人より言葉の海で遊ぶのがすきなだけ。
営業部では変人として持て余されていたが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、
徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。
個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。
言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく――。
話の筋は分かりやすい話で、村上春樹さんの様なファンタジーのようなノリを期待してはいけませんけど、ふと思い出して、読み返したくなりました。
日陰な仕事、目立たない仕事。でも言葉を紡ぐことが未来に残せる貴重な財産である。そんなことを気づかせてくれる本です。
「言葉を紡ぐ(つむぐ)」
綿糸や絹糸から糸をつむぐように、言葉を選んで文章を作ること。 詩作や執筆を表す雅な表現。
世はワープロ時代。
パソコン(スマホ?)で打ち直し、書き直しが簡単。
昔はそうはいきませんよね。
書く前に下書き、何を書こうかと慎重に考えてから。
一発勝負で書く。もし失敗したら一からやり直し。
私の言葉遣いが乱暴、迂闊になるのも分かる。
言葉を使うときの緊張感が足りないんですよね。
書き言葉が軽い。
もっとよく考えて書く癖をつけないと話し言葉に影響する。
いや、もうしているかもしれません。
「紡ぐ」「編む」
素敵な表現、言葉だと思いませんか?
喋ることに慎重になり過ぎてもよくないですが、もう少し相手のことを思い遣る癖をつけたい。相手に敬愛の意志が伝わるような表現を学びたい。
愛の言葉を紡ぎたい。誰かに愛を伝えるために。
「短くて口に出しやすい言葉でも、心のこもった言葉はある。そんな言葉はいつまでも心の中に輝き続ける。」
Kind words can be short and easy to speak, but their echoes are truly endless.
マザー・テレサ
そして自分を勇気づける言葉も。
「成果が出ないときこそ、不安がらずに、恐れずに、迷わずに
一歩一歩進めるかどうかが、成長の分岐点であると考えています。」
羽生善治
皆さん、今日もお疲れ様でした。
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