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鉄道員の勤務体系(車掌)

【車掌の勤務】

車掌になると、駅員と比べてさらに不規則さに磨き?がかかります。
駅員と同じように、泊まり勤務と日勤勤務が組み合わさるところは同一ですが、出勤時間は分単位となり、バラエティー豊か。
担務の数だけ出勤時間があると言っても過言ではありません。
というのも、最初に乗務する列車の発車時刻から逆算して、準備時間や移動時間、点呼の時間を踏まえた出勤時間となっているため、列車の発車時刻が分単位となっている以上、乗務員の出勤時間も分単位とならざるを得ません。

そして、さらに土日はその日の担務によっては出勤時間が変わったりもします。通勤列車の本数が少なくなったり、土日は列車の時間が数分単位で変わったりするので、乗務員の出勤時間も変わるわけです。
場合によっては30分とか1時間とか変わってくることもあるので、ここの勘違いはかなり致命的になることがありますね。

ただ複雑ではありますが、駅の時よりもわかりやすいなということも。
原則的に勤務はローテーションで組まれているため、勤務発表がされていない先の勤務まで、ある程度は読めてしまうという所。
僕の職場の車掌の場合、19日周期と16日周期がありましたね。
中途半端な数字なのにも意味があり、ある程度その周期で廻っていれば休日日数が最終的に揃うようにだとか、曜日が常に同じ休みにならいようにという配慮があるのだと思われます。
このシステムのお陰で、少し先の旅の予定も立てやすいのはメリットでした。

休みに関しては、あらかじめ有給休暇を申請する訳ですが、基本的に泊まり勤務の場合は、例えば出番の日に予定がある場合でも、2日セットで休むことになります。ただ例外的に人員が少ないときなどは、予定がない方に日勤勤務を入れる場合もあります。
所定の勤務回りが、2日休み+泊まり勤務+1日休み・・・という場合は、真ん中の勤務を休むことによって5連休。遠くに旅したい!という場合はここを狙って休みを申し込んでいたりもしました。
これは普通のサラリーマンにはできない特権ですね。

ただ、人員配置が少ない時期はなかなか休みがとりにくくなったりすることも。休みの優先順位はくじで決めているのでしょうがないのですが…
とある冬のシーズン、前売りで遠方のスキー場の格安リフト券を買って、12月から3月まで、毎月休みを申し込んだものの、全く通らなかったこともあるぐらいです。

さて、勤務形態。
出勤時間は先ほども触れたように、非常にバラバラ。
泊まり勤務の場合、概ね9時~11時ぐらいの出勤が多いですが、15時の出勤とか、逆に8時半の出勤もあったりします。
終了時間も9時~11時ぐらいが多かったですね。
基本的に、24時間以内の拘束時間になるようにはなっていました。
そして日勤の勤務。
朝ラッシュや夕ラッシュにも対応させるということから仕方がないのですが、僕の職場では朝6時台の出勤が多かったです。そして終了は19時~20時ぐらい。
職場の近くに住んでいるわけでもない限り、そんなに早く出勤することはできないので、基本的には日勤の時は前泊。ようするに職場で寝るわけです。

車掌の勤務時間としては、運転保安要員ということもあり、駅員の時よりも少なく設定されています。泊まり勤務でおおよそ14時間前後だったかと思います。勿論勤務によっては長かったり、短かったりはありますが、全体としてそのぐらいになるように調整されているようです。

睡眠に関しては、僕の職場の特殊性から、比較的しっかりと取れるようになっていました。
というのも、僕の職場の受け持ち線区はローカル線。日中はワンマン運転になるので車掌の出番はありません。また、夕方のラッシュが終わった21時以降も同様です。
そこで日中は幹線へと出稼ぎにいくわけですが、夜はそのようなことも基本的にはありません。
なので、基本的には21時以降の車掌はお役御免。遅めの夜ご飯を食べてから就寝し、翌朝の勤務に備えるという感じでした。
ただその分、日中の休憩時間は少なめに設定されているので、そこでプラマイゼロといったところでしょうか。

これは鉄道員としてはかなり特殊な例で、多くの乗務員はもっと睡眠時間は少ないです。駅勤務よりは長めには確保してあるものの、休憩時間ベースで6時間前後でしょうか。

食事に関しても不規則になりがちです。
食事時も列車は休まず動いているので、駅の時よりも極端な時間に食事を取らざるを得ない場合もありました。
例えば11時前には昼食、夜ご飯は20時過ぎとか。
丁度いい時間(12時前後)の休憩は僅かしかないけれど、少し我慢すれば1時間ぐらいあるからゆっくり食べることが出来る。さあ、どっちで食べる?という選択を迫ってくる担務もありましたね。
僕は食べるスピードが速いこともあり、スキがあれば早めに食べておくという派でした。
万が一の列車遅延などで、食いっぱぐれてしまうのを防ぐという意味合いもあります。

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