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第一回桃鉄合宿!(準備編)

2019年11月某日
とある広島の離れ小島(音戸町)での出来事。

「島まるごとユニバーシティ」という、音戸町全体を大学と見立て、実際の地域課題を教材として捉え、地域の課題を、地域の宝に変える実践的な手法を学ぶことができる合宿企画のお手伝いのため、僕たちホニャラ夫妻は音戸町に訪れていた。

この企画の発起人である、NPO法人アースキューブジャパンの代表である、中村功芳氏。以下、あっちゃんとさせていただく。
あっちゃんは、これまでも日本全国で地域のストーリーメーカーとして奔走。
瀬戸内の文化や暮らしに惹かれたこともあり、音戸町に居を構えていたところ、地元の有志からも声がかかり、音戸町をなんとかしたい!という思いを実現するため、自らの夢でもあった、「大学」を作りたいという思いを実現するための一歩として、この「島まるごとユニバーシティー」を考えたのである。

白熱する企画会議も深夜に及び、ふと休憩がてら、一服しながらこんな話になった。
あっちゃん「なんか、ガチガチに勉強するのもいいんだけど、遊びから学ぶことってあるよね~」

たける「確かに!そういえば、桃鉄ってやったことあります?」

あっちゃん「もちろん!めっちゃやりこんでいたんよ~!!」

たける「え、そうなんですか!!僕も一時期ハマってました!!あれって、全国の地理を覚えるには良いですよね~!瑛美ちゃんもやってみたら、少しは地理オンチが治るんじゃ・・・?」

瑛美(バシ!!)たけるを叩く「え、面白そう!どんなゲームなの??」

たける「いててて…プレイヤーは、電鉄会社の社長になって、日本全国をサイコロを振って移動して目的地を目指す。到着すると大金が貰えるから、その資金を元手にして、ご当地の物件を購入して会社の規模をどんどん大きくしていくゲームなんだ。他のプレイヤーとはライバルとしてカードで邪魔しあったり、貧乏神というお邪魔キャラを擦り付け合ったりする。運も必要だけど、戦略性がカギを握るゲームなんだ。」

あっちゃん「ご当地の特産品を販売するお店や、食べ物屋さんもあったりするから、その土地のことを知ることもできるんだよね~」

瑛美「なるほど~、面白そうですね!」(武留を叩いた場所をなでなで)

たける「いや~結構エグイ攻撃カードの使い方もあって、CPUをボコボコにやっつけていたよ。」

あっちゃん「へえ~、たけぽんは冷静に戦略を立てそうで、手強い相手だね!僕は自分の資産をいかに増やすか。という戦い方だなあ。」

たける「なんか、桃鉄やりたくなっちゃいますね!この企画終わったら、桃鉄合宿やりますか!」

瑛美「えっ・・・(何を言い出すんだ、たけポン)」

あっちゃん「いいね!!いいね!!」
たける「これは案外、面白い合宿になるかもしれない!」
あっちゃん「確かに…一見遊ぶだけに見えるかもしれないけれど、この企画は間違いなくこれからの日本を変える力があるかもしれない…」

たける「単なる桃鉄大会だけでなく、そこにあっちゃんが加わることで、ゲームを進めながら、各地の深イイ話を聞かせてもらえる!というのは、今までにないコンセプトですよね。」

あっちゃん「そうだね!まあ、あまり攻撃されたりして機嫌が悪くなると、拗ねて寝ちゃうかもしれないけどw」

瑛美「面白そう!だけど今は集中して、島まるごとユニバーシティーを企画しましょう!」

こうして、前代未聞の合宿企画・桃鉄合宿の構想が出来上がったのだ。

第二章「気づき」

計画通り、島まるごとユニバーシティーがひと段落する、2020年4月に併せて、この桃鉄合宿企画を立ち上げた。
丁度、僕たちの宿・ホニャラノイエも3月28日には予定通りオープンし、この桃鉄合宿企画は、栄えあるホニャラノイエ初の合宿企画として乗り出す予定だった。

しかし折しも3月ごろから社会情勢が悪化。ホニャラノイエも三月末に開業したものの、宿泊ゲストではなく、連日のようにやってくるのは閑古鳥。参加者も思うように集まらず、さすがにこのタイミングでのイベントの開催は延期せざるを得なかった。

しかし、それでも桃鉄百年やってみたらどうなるか?という興味を捨てきれないホニャラ夫妻。本来なら桃鉄合宿のはずであった、4月3日~5日にかけて、夫婦で桃鉄をやりまくることにした。


その終わった後の感想。

瑛美「疲れた~!!もう二度とやらない!たけポン、意地悪な攻撃ばっかりしてくるんだもん。」

たける「最初は絶好調だったじゃん!勝つためには手段を択ばないのさ…」

瑛美「まあ、昨日来ていた人も話していたけど、なんか現代社会の縮図を見ている気分だったわ~」

たける「ん?どうして?」

瑛美「だって、トップで独走されたら、2位や3位の人は、いくら攻撃してもどうにもならないからね。カードも潤沢にそろえて、あっという間にゴールするし、物件も買い占めるから収益も上がるし。これって、一部の勝ち組が世の中の利益を独占しているような状態じゃない?」

たける「確かにね~。そこで重要になってくるのが、トップ以外の協力プレイだったりするかもしれないけれど、CPUがプレイしていたら、協力とか関係ないしね。

瑛美「なんで私に攻撃すんねん!って時もあったしね!!」

たける「まあ合宿やるなら全員、人間同士だし、場合によってチーム間で同盟汲んだりもアリかもしれない。そうすれば結構終盤までいい戦いが続くんじゃないかな?」

瑛美「…かもね。なんか悔しさが強くなってきた!一回ぐらい優勝してみたい!」

たける「まあその前に、ある程度地理が詳しくなってからだね~」

瑛美「ううう…」

その後、ミニ桃鉄大会として、1日桃鉄(30年モード)での大会を数回開催。
やはり、人間同士の戦いとなると、CPUが混ざった戦いとは異なる。
キングボンビーやハリケーンボンビーに起因する、さまざまなドラマが生まれる。
瑛美ちゃんは、漁夫の利作戦?が功を奏して、2冠を達成したが、結局たけるは優勝することなく終わったのである。
しかし、ホニャラ夫妻は確信した。
確かにこの桃鉄企画、一見単なる遊びにしか見えないかもしれないけれど、もしかしたら今後はこういった、遊びから始まる「なにか」が重要になってくるのではないか?
新しい発想のイベントになるんじゃないか?と。


第3章


2021年7月某日。
11月に岐阜県白川町で行われる、グリーンツーリズムの全国大会に、あっちゃんを講師としてお呼びすることに決まった。
それに便乗?して、1年以上温めていた、桃鉄合宿を決行する時が来たのだ。

あっちゃん「いよいよ機が熟したね!」

たける「ですね!とうとうやっちゃいますか!」

瑛美「なんか、イメージがわいてきた!」

たける「どんな風に?」

瑛美「なんか、この企画って、何が生まれるかが未知数!だけど何も生まれないかもしれないという所が面白いかもしれない。」

たける「確かにね~。この企画にピンっと来る人が集まると、何か面白いことが動き出しそうな予感はする!」

あっちゃん「マジメな座談会や、講演会、ワークショップも良いんだけど、大人が真剣に遊ぶ場で生まれる何かを追求してみるのは、これからの時代に大事な考えなんじゃないかな?会議室ではあまりいい意見が出ないけど、いい雰囲気の飲み会では面白いことが生まれたりするように。」

瑛美「なんかワクワクするなあ~」

こうしていよいよ、桃鉄合宿の企画が本格的にスタート!
桃鉄合宿前日には、大野町を舞台として地域の宝を発見するための、実践的なワークショップも開催。連続で参加することにより、地域が元気になる面白いアイデアが生まれるかもしれない。
「遊び」からなにかが「生まれる」かもしれない合宿。これは、これからの時代を楽しく生きるための、大きい一歩を踏み出す新しい合宿。なのかもしれない。

ということで、先日、2021年12月3日~5日、桃鉄合宿をホニャラノイエで開催しました!
次回は桃鉄合宿の様子をお届けいたします~~!

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