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アーミー退職記念ツアー!(その1)

3月某日、某会社の、北陸地方のとある駅から、アーミーこと網谷クンが巣立つ。(ようするに退職)ぜひ、そのラストの姿を目撃しようと、北陸への旅を企画した。
アーミーは、ホニャラノイエがオープンして半年経ったころに、僕が元JR東海で車掌をしていたという経歴で宿をやっていることにシンパシーを受け、訪れてくれた。
アーミーの地元は富山県。実家にもほど近い、射水市の内川という地区に小さな宿を作りたいのだとか。
そんな人生の転機の門出。せっかくなので賑やかに送り出したいと考え、共通の友達なども誘って、アーミーの駅員としての最後の姿を見守ることにした。

3月1日
【梢の雪へ】
気合の早朝・6時半出発。
メンバーは僕ら夫妻+ヘルパーMIKIちゃん+超常連のFさん。
Fさんは前泊してくれて、もうこれが今年はや6泊目。いつもは和服姿だが、北国へ行くこともあり、今回は珍しく洋服で。
朝ご飯にチョイスしたのは、少し移動して岐阜市内のモーニング。

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注文してビックリ。前菜?のあふれるほどにギリギリまで注がれた味噌汁とおにぎり。そしてメイン?は、トーストとサラダ(まあここまでは普通)、さらに焼うどん(ON目玉焼き)、フルーツにヨーグルトまで付ける大盤振る舞い。
Fさんも大満足「砂糖(コーヒーについてるやつ)は残してしまいましたが完食しました」との迷言を残して出発だ。

賑やかな道中。ゲストさんと旅するのもなかなか面白いものだ。
Fさんもテンションが上がり、テツトークなどで盛り上がる。少し高速でショートカットするなどして木曽路へ。
天気も絶好のドライブ日和で、順調に車も進む。

午前中ではあるが、いきなり温泉へ。看板ネコがお出迎えする「桟温泉」。僕が安曇野へ行くときには行きか帰りには必ずと言っていいほど立ち寄る、お気に入りの温泉だ。
露天風呂は無いものの源泉かけ流しの茶褐色の湯。暖かい浴槽と、そのまま湧き出た湯を流す源泉冷泉風呂。Fさんと共にしばし交互に入浴して疲れを癒す。湯上りの昭和レトロなマッサージ機が無料ということに、何度も来ていながら初めて気づく。

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そろそろお昼時。街歩きも兼ねて、奈良井宿の宿場町へ。
何度か来ているが、ここも落ち着いた雰囲気が大好きな場所だ。
まだ日陰には雪が残り凍結。雪駄履きのFさんは、滑らないよう慎重に足元確認をしながら歩く。

お昼はお蕎麦と山賊焼きがダブルで楽しめるお店で。食後にぶらぶら街道を歩いて、アーミーへの退職祝いのお酒を購入。後でみんなで寄せ書きして、思い出の一品としよう。

気付けば14時を回り、奈良井宿を出発。半分は超えたものの、まだまだ先は長いのだ。
1時間ほど走り、安曇野に立ち寄る。ヘルパーMIKIちゃんの希望もあり、おぐらやま農場へ。地球宿にも顔を出してみたものの、飛び込みだったこともあり、誰もおらず。望さんへのお土産として、ピザポテトとリーフレットを玄関先に積んでおく。
おぐらやま農場では、完成したスタッフスペースなどを見学し、そのままお茶タイムにお邪魔。
お茶やらお菓子やら、そしてパンまで。近況のお話をしながら、暫し過ごす。気づけば時間はあっという間に過ぎ、近くのMIKIちゃんのお友達とも少しだけ会ったりしつつ、安曇野を後にする。

途中でもう一度温泉に入ろうと、瑛美ちゃんに検索してもらった大町の温泉へ。着いてみるとだいぶ前に来たところだ。福祉系の施設なので、少し嫌な予感がしたら的中。
なんと大町町民限定なのだとか…
やむを得ず断念して、代替に白馬のみみずくの湯へ。
これはタイムロスだ。すでに梢の雪への到着見込みは結構遅いので、あまりゆっくり風呂に入れない見込み。温泉に入る時間を少しでも捻出すべく、なるべく飛ばして向かう。

少々急ぎ足でかけ流しの湯に浸かり、夜道を梢の雪へ向かう。
トンネルを抜けるたびに、道路脇の雪が高くなっていくのを感じる。
アーミー曰く、「天国へのトンネル」と呼ばれているらしい、国道から逸れての県道のトンネルを2本抜けると、もう目的地は直ぐ近く。
もしかしたらシカでも出るかなと慎重に走っていたら、代わりに一瞬タヌキ?が横切る。
ココですよ!
と到着するも、みんな、え?どこ?と戸惑うのも無理はない。
車道から更に、谷に少し降りたところが梢の雪なので、車を降りたところからは雪に阻まれて建物は全く見えないのだ。

ふと上を見ると、満天の星空。
凍てつく空気に震えつつ、おっかなびっくり、滑る雪道を降りると到着だ。
愛犬・アノンが元気な声でお迎え。僕のこと、覚えていたのか?少しじゃれつく。
順番に挨拶するが、Fさんはなぜか吠え付かれる。

宿主ぐっさんと再会。
9年前の初訪問以来、去年までは4年に一回のオリンピックペースで訪れていたが、今年は1年ぶりの訪問。

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さっそく囲炉裏を囲んでの夜ご飯。
暖かい日は嬉しい鍋。自在鉤に吊り下げられた鍋は、一人では取るのが難しいので、誰かが取ろうとするときは、隣人の協力が必須。
不便かもしれないが、これも人の温かみが感じることが出来る仕掛けだろうと納得。

今頃、主役のアーミーは、最後の駅員としての夜を満喫しているハズ。いよいよ明日は、糸魚川駅に突撃してラストの雄姿を目撃するのだ。なんかワクワクしてきた。

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