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サイコロ切符の旅(その3)

汗をかきながら宿に到着。ちょうど今日のゲストさんの案内が終わったところだ。
フランスから来て、現在は博多に在住の、ソフィーとメリナ。丁度来ていたシェアハウス住人も誘って、今日も川遊びだ。
流石に今日は、水着着用。
それでも爽快感は変わらない。

ソフィ&メリナは水際で足をつけて喜んでいる。ドクターフィッシュだ!と喜んでいるのでなんだ?とみると、水につけた足に、魚が寄ってきて突いている。
僕も動きを止めて水のなかで静止すると、全身を魚に突かれるかのようで、気持ちいい(時々デカい奴が突くと痛い)
人間を恐れることを知らないのだろうか?捕まえようと思えば簡単に捕れるだろう。

治郎さんやシェアハウスの住人たちは先に帰り、僕らで暫しノンビリした後、茶屋敷の上へお散歩。
少し天気が怪しかったものの、棚田や茶畑を見渡す景色を堪能。
もう少しで夕日が見えるかな?と思ったところに、治郎さんがバイクで登場。夕日を一緒に見よう!と探しに来てくれたのだ。

特等席の岩の上に座り、夕日を眺める。
刻々と空の色が変わり、雲の切れ目から一日の最後の陽が顔をのぞかせる。
地平線に沈むまで、じっくりと堪能することが出来た。

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茶屋敷に戻ると、丁度ご飯も炊けて、味噌汁を作っているところ。
僕も昨日買ってきた、佐賀県産のタイをかまどの火を使って調理。
夜はシェアハウスの仲間も食卓に加わり、フランスの話や日本滞在の話などを聞く。
二人とも、来年にはビザが切れるのだが、もっと日本に暮らしてみたい!と、とても日本を気に入ってくれているようだ。

と、ここで治郎さんがとんでもない発表。
来月から日本縦断!北海道から九州までを、徒歩でリアカーを引っ張りながら縦断するのだそう。
その間、宿を任せる人も見つかったのだとか。
やることのスケールが凄い!

治郎さんは早めにシェアハウスに戻り、僕らも一旦10時ごろには中締め。
ソフィーとメリナは部屋に戻り、僕はオンラインで恒例の、鉄男の部屋の時間だ。
1時間ほど席を空けている間に、シェアハウス住人もそのまま残り、また深い話が始まっている。
シェアハウスのオーナー論や、拠点を持つか持たないかの論など。
会社員の暮らしから一線を引いている山奥の暮らしをする若者の話を聞きつつ、夜が更けていった。

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ぐっすりと眠り、例によってニワトリの声で起床。(またおまえか)
しばらくグダグダしたが、軽く一泳ぎしようと例の川へ。
使うかも?と思って持ってきていた、シュノーケルを折角なので使うことに。
相変わらず透明な淵。シュノーケルを付けて潜ると小魚が沢山いることに気付く。

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そして、昼寝を決め込むコジローの脇で、三日間の愛読書だった、
「2000日の海外放浪の果てに辿り着いたのは山奥の集落の一番上だった」
を読み切る。
自衛隊員としての生活から、世界放浪。そしてこの八女の山奥に辿り着くまでが描かれた本。治郎さんの半世がこの一冊に籠められていた。

是非読んでみてね!

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気付いたらまもなく出発時間。
3日間、本当にノンビリさせてもらった。
また今度は、瑛美ちゃんを連れてきたいな~、と思いつつ出発だ。
帰り道は、ソフィーとメリナを連れての道中となる。
行きは治郎さんが送迎対応をしたのだが、帰るタイミングも同じなので、一緒に乗せて行って!と仰せつかったのだ。

出発とはいえ、すぐに寄り道。
天空の茶屋敷からほど近い、「楽園晩御飯」というカレー屋さんでのランチを予約していたのだ。
実は昨日、お昼ご飯をここかもう一つの洋食屋さんかで食べようとしていたのだが、当日の予約は受け付けていないということで、昨夕改めて予約。
ソフィーとメリナもぜひ食べたい!とのことなので、一緒に行くことにしたのだ。
予約の時、一人がビーガンなのでその旨を伝えると、「う~ん、初めてなんですが・・・」と言いつつ、対応してくれた。

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店というより、家のような雰囲気の一室。1組づつの入れ替わり制だそうだ。
今日のために準備してくれた献立。その時々、季節の野菜で揃えるのだそう。
カレーだけかと思ったら、さまざまなディッシュが用意されるようで、これをビーガンメニューで揃えるのは大変だっただろう。

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「しらんけど教」関西で使われる便利な言葉。どういう意味?と聞かれたので教える。
オーナーさんが関西出身なのか?と思い聞いたところ、旦那さんが三重育ちだそう。

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いざ、運ばれてきたランチ。メインのカレーは豆カレー。彩鮮やかで、見た目にも満足、勿論食べても満足!アイス和紅茶とスモモのデザートまで付いて、これで1500円は非常に安いと思う。

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帰り際、人懐っこいワンコやヤギも歓迎してくれて、しばし戯れる。ワンコは去勢をしていない&発情期らしく、男女構わず股間の臭いを嗅いだりペロペロ嘗めたりと激しい歓迎。
まあ、嚙んだりはしないのが救いだ。

オーナー夫妻と話をしたら、一組限定で宿泊も受け入れているらしく、この集落はとても人が穏やかで、新しいことにチャレンジしやすいと言っていた。


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