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北海道へ突撃!日本半縦断の旅 その7

【東北は、静かに縦断】

目覚ましが鳴るまでぐっすりと眠る。体を横にしてゆっくり眠れるだけで、なんと幸せなことか。
昨晩はゆんたくで1時ぐらいまで起きていたので、睡眠時間は5時間ほど。まだまだ眠い。

雨も上がり、看板猫のなっちゃんに見送られて出発。ご主人様がいないのを寂しがっていたらしく、ご主人様は一瞬帰ってきたと思ったらすぐに出発。拗ねなければいいが。

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山県発、朝一番の列車は福島行き。1月には大型免許を合宿で取りに来たこともあり、なじみのある風景が続く。

今日は一気に岐阜まで帰ってしまう。ちなみにチームミンタロハットは、そのまま関西を横断して姫路まで行く。移動距離を見れば、今日が最長移動となる。

それにしても、青春18きっぷで旅をするのはいつ以来か。
社会人になって、JRに就職してからは使った記憶がない。自社管内なら夢の定期券が支給されているので、東京も大阪も格安で行ける。それと引き換えに、ノンビリと鈍行で・・・という旅は、学生時代以来、ご無沙汰しているな。
仕事で嫌というほど青春18きっぷを見ていたのでそんな感覚はなかったが、10年以上使っていなかっただろう。

まあ、時間はある程度自由に使える身となったことだし、これからはちょっと鈍行旅というのも時々やってみるのも面白いかなと思う。

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米沢を出ると、板谷峠に臨む。途中の峠駅では、峠の力餅の立ち売りが健在。買い求めたのは僕たちだけ。なかなか営業も苦しいところだろう。

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出来立ての柔らかい状態の力餅を頂く。程よい甘さがGOODだ。

福島に到着。ここからは、郡山→新白河→黒磯→宇都宮と、1時間に満たないぐらいの乗車時間でどんどんと乗り継ぐ。
接続時間も10分を切るぐらいで、おそらくこの乗り継ぎは、山形→首都圏の鈍行乗り継ぎでは最速パターンではないか。

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新白河は、元々は客車列車を止めるために長かったホームが、途中で区切られて、列車が前後に縦列停車するスタイル。
これなら、階段を上り下りすることなく乗り換えができるのでとても楽ちんだ。
ここからは噂に聞いていた、5両編成のワンマン運転。監視カメラによってドアの状況を運転席からモニタリングできるようにはなっているものの、これはなかなか負担になるのでは。無人駅の乗降は完全に信用乗車に振り切っており、そこも少し心配なところ。

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宇都宮では乗り継ぎ時間に少し余裕がある。その隙に、駅弁をゲットした。ここで、ミンタロハットの常連さんが合流。お見送りもあり、より賑やかに出発。

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ここからは、自由席グリーン車で快適に都心部をパスする。
しかも、車端部の半個室的なゾーンを見事に占有。ここからは酒盛りの開始だ。といっても僕はノンアルコール。
宇都宮名物のギョーザの差し入れもあり、美味しく頂きながらおしゃべり。
みんなの酒も、進む進む。まるでゆんたくのよう。

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階下席をお見送りしようとすると、こうなる。

Facebookで行程を大公開していることもあり、途中でいろんな人がホームで見送ってくれたり、一部区間だけでもと列車に乗ってきてくれたり。
こうして入れ替わりで楽しんでいるのを見るうち、ある光景を思い出した。
僕のJR退職を記念した、ラストランイベントのことだ。
その時も、僕の勤務が終了するのを記念して、様々な友人に僕の最終乗務の姿を見てもらおうと、僕の行程を公開し、実際に、2日間に渡り名古屋~高山を約2往復する中で、色んな人が遊びに来てくれた。
僕の制服姿を酒の肴にして、ワイワイと特急ひだの中で、僕の友人たちが酒盛りを続けた。他のお客さんも、それは良いときに乗ることができたと、喜んでくれた方もいたそうだ。
もう2年半前のことになるが、今でもその2日間のことは鮮明に思い出す。

戸塚では熱海行きの列車に乗り換え。乗り換えてもグリーン券は無効にならず、そのまま使えるのが有難いところ。

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熱海ではさらにもう一人合流。
噂で聞いていた、寺さんだ。
もしかしたら、どこかで乗ってくるかも!と噂されていた寺さん。
なんと、ミンタロハットでは寿司職人として有名なのだそう。といっても、本職ではなく、本業は電気屋さん。しかし、「人が喜ぶ顔を見るのがうれしい」ということで、いろいろと旅先で料理をすることに。試しに寿司を握ったら、誰もが喜んでくれるので、ミンタロハットはじめ、旅先で寿司を握るようになったのだそうだ。
話していると、今日の予定も全く決めていない、いわばフーテンの寅さん的な旅。最初は、姫路までついて行くか…と思っていたらしいが、僕がホニャラノイエのオーナーで、大垣で降りることを知った瞬間、「じゃ、今日ホニャラノイエに泊まるわ!寿司握ったる!!」と即決。
決断の速さが秒で驚く!

さらに、沼津駅では、予告していた通り、お馴染みのとめさんが登場。
この後も、静岡付近での区間参加や、豊橋~蒲郡。さらに名古屋~大垣の区間参加も2名あったりと、常に新しい参加者が入れ代わり立ち代わり。

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静岡県内はロングシート地獄。それでもかまわず、ゆんたくはノンビリと続いていく。

多分、宇都宮から大垣までの間、合計参加人数は20人を超えるのではないか?
ミンタロハットの歴史と底力を感じる。常連で、宇都宮から参加のIさん曰く、ヒデさんの人柄に惹かれ、そして周りに集まる常連のみんなが受け継いできた空気感なんだと。ほろ酔いで熱く語る口調から、ミンタロハットへの熱い愛情が感じられた。
ホニャラノイエもまだ駆け出しではあるが、この先何年か後にはこんな風にみんなを巻き込んで、囲まれるような旅をしてみたいなあ…と思う。

掛川では豊橋行きの列車に乗り換え。発車待ちの間、ヒデさんが313系の顔を見て「このカーブがなっちゃんみたい・・・かわいいですね」としんみりと語る。

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僕は、車掌時代だけでも7年以上、ほぼ毎日嫌というほど付き合った顔。(気動車までこの顔にされたときにはいい加減にしてくれと感じたw)
見ようによってはそうなのか~と、感心する。

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豊橋ではみんなきしめん屋に駆け込んで、夜ご飯タイム。ここを逃すとまともにご飯を食べる場所が無い。
到着前からめっちゃ雨が降っているので、規制がかからないかやきもきするが、なんとか米原行きの快速は、何事もなかったかのように豊橋を出発。
北海道新幹線と、宇都宮からの(鈍足な)快速を除き、ここまで鈍行だらけだったが、ここからはハイスピードでかっ飛ばす快速。l
東海地方に住む僕にはもう、お馴染みの区間。北海道からの長旅も、気づけばあっという間に終わりが近づく。

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大垣駅では瑛美ちゃんのお出迎え。予めお願いしておいた、キンキンに冷えたビールと、手作りのおにぎりを差し入れて、まだまだ盛り上がる皆さんをお見送りした。

【まとめ】

見事に計画していたサプライズも大成功!船旅と青春18きっぷを掛け合わせて、なかなか濃い旅となった。
なにより、机上ではできると思ったものの、実際に「40キロの乗り換え」を自分が実践することになるとは思ってもいなかったが、アホなチャレンジでも、とりあえずやってみるのは大事だ。
ただし、この乗り換え、深夜に人気がないところを通ることもあり、単独でのトライはやめた方が無難だ。

今回の旅は、かなり移動の率が高くなってしまったのが、少し残念かな。もう少し、ノンビリと滞在しながらの旅もしてみたい。

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