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『ワートリ』最新話を読んで諏訪さんに惚れた話【最新話ネタバレあり】

 ※『ジャンプSQ.』に掲載されている『ワールドトリガー』最新話のネタバレを含みます。


 9月3日(金)、『ジャンプSQ.』が発売された。つまり、毎月の生きがい『ワールドトリガー』の時間だ。

 さっそくトリガーオン! 今月の『ワートリ』だーーーひゃっはーーーー!!

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画像は「ジャンプSQ. 2021年10月号」より


 さて、今月の『ワートリ』をひと言で表すと、


「諏訪さんサイコーーーー」


なわけ。

先輩にしたいワートリキャラ男性部門
上司にしたいワートリキャラ男性部門
悩みを相談したいワートリキャラ男性部門
頼りになるワートリキャラ男性
結婚したいワートリキャラ男性部門

があったら全部に上位ランクインしてしまうほどに「かっこいい兄貴」をしていた。

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画像は「ワールドトリガー 11」より

もともとはモブキャラ的立ち位置だった

 しかし、そんな諏訪さんだが、作中において中心人物として描かれてきてはいなかった。どちらかと言えば、モブキャラ的ポジションのキャラだ。(ワートリにモブキャラはいないのでこう書いている)

 『ワートリ』作中で強さを表す表現として、S級隊員、A級隊員、B級隊員(上位)、B級隊員(中位)、B級隊員(下位)、C級隊員と、所属する組織のランクがある。諏訪さんはB級(中位)に位置するキャラだ。

 S級は最強中の最強。『ワンピース』で言ったらゴール・D・ロジャーとか白ひげとかそういう類の伝説だ。

 A級は強キャラ。七武海だったり、四皇の幹部クラスだったり、一線級の実力を持っている者たち。

 B級以下は名前はあるけどそこまで強くない(主人公比)。海軍の大佐とか懸賞金〇億の海賊とかそういうどちらかといと引き立て役なポジション。

 ……というイメージが『ワートリ』を読み始めたばかりのときの僕の印象だった。これはしょうがない。だって、いきなりS級の迅さんとA級トップメンバーの戦いが描かれるんだもん。

 そこで迅さん勝っちゃうわけで、S級つえー、A級そこまでもないのか? だったらB級なんて弱いんだろうな~~って思っちゃうじゃない。

 でも、実際にはB級メンバーたち(とくに上位)めちゃくちゃ強かったし、それによってA級ってやっぱつえーーってなるし、最終的にそのA級チームにひとりで勝った迅さんやべええええええってなる。

 まあ、諏訪さん自身はB級の中位で、戦闘能力の強さ的にはそこまで目立っていないのは事実。作中でも、主人公チームが無双する回のやられ役として登場して、しっかり敗北している。

新シリーズから株を上げまくる男

 じゃあなんでそんな諏訪さんの好感度が上がりまくっているのか。

 それは新シリーズの「遠征選抜試験」で見せる数々のニクイ行動が要因にほかならない。

①ドラフトで香取をとる

 『ワートリ』ファンなら「香取×修」の組み合わせにぐっとこない人はいないだろう。

 多くのキャラに期待、見守られている修に対して、明確な敵意を見せる香取。そしてメンタルおばけな修が「一緒のチームになりたくない」とあげてしまうほど苦手意識を持っている人物。それも香取。

 ふたりは何かとギクシャクだし、雰囲気もよいとは言えない。おそらく今回の試験でいっしょにならなかったら、作中で関わることはなかっただろう。

 しかし、交わってしまった。諏訪さんのおかげで。この遠征選抜試験を受けるチームメンバーは、選ばれた隊長がドラフト制でメンバーを選んでいく仕組みであり、諏訪さんが修をとって香取をとったわけだ。

 修の場合、残りのメンバーが太一のみだったため、ほぼほぼ消去法で修が選ばれたのはあるだろう(その時点でスナイパーをひとりとっていた)。

 でも香取のときは違う。B級2位(A級も経験)の犬飼も選べたし、A級5位の木虎も選べた。それでも諏訪さんは香取を選んだ。

 ここで諏訪さんへの見る目が変わった。「何を考えているのか」「何が見えているのか」「何を狙っているのか」ものすごく気になるキャラになった。

②試験中に見せる兄貴っぷり

 戦闘中以外の諏訪さんの様子を見るのは、ほぼほぼこのシリーズが初だ。「大雑把でいかつい兄ちゃん」なイメージから一転、「仕切りやまとめるのがうまい大人な兄貴」がそこにはいた。

 いつ爆発するかわからないボマー・香取への対応だったり、試験に対する分析……。そして今月号でその兄貴っぷりが爆発する。もう諏訪さん好き!抱いて! ってなるくらい素敵なムーブをしてくる。

 まず、古寺からの電話に対して、古寺の甘さを指摘しつつも求める情報を与える。さらに「こうしたいならこうしたほうがいいよ」的なアドバイスまで……。言葉はきつめだけどいい人すぎる。

 また、試験中の食事の献立についても、全チームで5人しかできていない仕切りをしっかり諏訪さんはしている。(東さんは気づいていつつ隊員のポジションとして動いてるからあえて言ってないだけな気もする)

 なんだ今月の『ワートリ』……諏訪さんの株爆上がりじゃないか……。登場するたびに株が上がる男(初代)東さんかよっ。と思いながら読んでいたら、まだまだ諏訪レジェンドは止まらなかった。

③修とふたりでベッドの上で……

 夜寝るとき、諏訪さんから修に「ちょっと言っとくことがある」と。そこで諏訪さんは、

・結果的に修が明日以降足を引っ張ってしまうかもしれないこと
・修を弱いとは思っていないこと。ただ修のいつもの作戦が使えないかもしれないこと
・それでもそんなの計算のうちだから気にするな。意見を言い続けたほうがいいぞ

という、なんかもうLIKEを超えてLOVEしちゃいそうになるくらいかっこいい大人ムーブをきめてくれた。

 そして最後に「手に負えねーと思ったときは早めに俺に振れ」

 諏訪さん……好き……かっこいい。

 修もこんな感覚初めてなんじゃなかろうか。

今後期待したいこと

 このシリーズで個人的に期待していたことがふたつある。

 ひとつは「修の心境の変化」。これまで自分で抱え込みすぎ、東さんにアンバランスとまで言われた修の精神。

 しかし今回の試験のチームは、「頼れる兄貴の諏訪さん(隊長)」「エースで体調、私が大正義な香取(隊長)」「フリーダム生駒隊でフリーダムに立ち回る隠岐」の3人が隊員だ。

 明らかに「修が何かを抱え込む必要がない」「抱え込んだら怒ってきそうな」メンバー。これはなにかあるでしょ。

 そしてもうひとつは、「香取×修の化学反応」だ。諏訪さんが香取をとった理由が何かって言ったら(メタ的に)これしかない。

 だって、修を作中の味方人生の中ででほぼほぼ唯一敵対してる香取ですよ?

 自分がぼこぼこにされた修のスパイダーを自分も使うような重い女な香取ですよ?

 絶対的なエースがおらず戦力的に不安な諏訪隊のエースに位置する香取ですよ?

 もう、なにかしら修と激突してやりあってぐしゃ泣きして、それでも修を認めて、一段階強くなる。そんな未来しか見えない。