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Twilight Force & Grailknights 来日レポ

2020年1月24日 梅田amHall
2020年1月25日 ※追加公演 新宿Holiday
2020年1月26日 新宿Blaze
で行われたTwilight Force & Grailknightsの来日ライブ3本に行ってまいりました。全通です全通。レポというより日記としてテンション高いうちに色々と書き留めておきます。

私とメロスピ2020

何といってもVictorious。ニンジャニンジャ。
Nanowar of Steelとアンガスマクファイフがコラボしてくれたのがうれしい…と書こうと思ったが去年の12月だった。
Majestica来日は不参加(Eagle Fly Freeのカバーを聞き逃したのが地味に悔しい)だったので今回のツアーが今年のメタルはじめです。

前座の皆様

・24日 Illusion Force
王道パワーメタル系国籍混合バンド。ボーカル韓国、ベースアメリカ、ギターギタードラムが日本人の構成。
正直めちゃくちゃよかった。演奏のレベルが非常に高くボーカルのハイトーンの伸びも素晴らしい。楽曲も作りこまれてたし、MCの印象も良く今後が楽しみなバンドでした。関係者の方、もし読んでたら楽曲提供させてください(唐突な営業)
現状、歌と演奏がうまいパワメタバンドなので、こっからどう世界観出していくかの一点が重要になってくる気がする。
今回の3日間でIllusion Force知れたのは大きな収穫の一つでした。

・25日 Rakshasa
追加公演の日ということもあり、オーガナイザーのEvokenの社長がベースを弾いてるバンドさん。和風メタルちょいV系寄り女性Voバンド。
社長はオーガナイザーやりつつ自分のバンドもやってて偉い。あとかなり首ふっててすごい。見てて励みになります。コルピも行きます。

・26日 Chaos O Sanctuary
本日初ライブとのこと。ゴシックV系っぽい感じ。ノーコメント。

Grailknights

Grailknightsと私の出会いはそもそもこの動画でした。知ってる人には今更説明不要でしょうが、いつ見ても最高に最高です。酔っぱらったテンションで見るのも最高だし、メタル好きに見せる一本としても最高だし、初めて付き合った女の子が家に来た時に一緒に見たりするのにも最適だと思います。

なんでしょうね。Grailknightsの服装とかもう見慣れちゃったから特に変だとかももクロだとか思わなくなってしまったんですが、こうして改めて見るとめちゃかっこいいですね。
曲もこう、この…哀愁を帯びた孤独な…なんていうか細いような…うまいのかどうかいまいちわからないというか…ギターと…安っぽい…ではなくて、予算管理が上手なPV…というか、なんだろう、最高にかっこいいです。
Grailham Cityの平和を守る?ため?なの?よくわかりませんが夜な夜な戦うGrailknights。そんな彼らの詳細は下記ブログに詳しく書いてありますので是非ご一読ください。

まぁ、正直に言うと、イロモノだと思ってたわけですよ。昔と比べて楽器うまくなってる、ってのも知ってましたし、最近のアルバムも聞いてるので曲も悪くないってのも頭ではわかっていたんですが、こう、そもそも服装が強すぎるし、Moonlit Masqueradeのイメージが払拭できないし、で、勝手にイロモノだと思い込んでおりました。
今回ライブを見てよくわかりました。
彼ら、イロモノバンドでした。

・緑の人が最高にかっこいい
リーダーでボーカルの緑の人。彼抜きではこのバンドは成立しません。生命線です。客アオリの質も、歌手としてのパフォーマンスも高い。
一流のフィギュアスケート選手のように一挙一動の隅々まで神経がいきわたっており、マントをはだける所作や上腕二頭筋を盛り上げるポージングがいちいちかっこいい。ボーカルの無い部分でもまったくスキをみせず、南米にいる派手な鳥の求愛行動のようにマントをはだける姿には惚れずにはいられません。

・紫の人がめちゃチャーミングで素敵
15秒に一回くらいの頻度で客にウインクしまくり、長いベロを出しながら変顔をキメつつソロギターをキメる紫の人。赤の人も青の人も黄色の人もみんなすごく素敵なんだけど、私は紫の人推しです。
よく見ると変な髪型なんだけど、髪型以前に服装が変だから変に見えない不思議。

・ライブに特化した曲作り
音源で聞いたときは比較的スカスカで、いわゆるラプソディーみたいなメロスピと比べるとかなり薄味に感じたんですが、はなっからステージングのために曲作ってるということがライブみてわかりました。
マントをはだける間を入れ、特殊な衣装を着つつ顔芸ができる程度の演奏難易度にし、客が参加しやすい場所を設置し、バンド以外の音の重要度を下げることでどんなハコでも一定以上のクオリティを出せるように計算して曲作ってるのがよくわかるステージングでした。プロってすごいな。

・演奏というよりパフォーマンス、エンターテイメント
第一印象として感じたのは、演奏というより、ディズニーとかのアトラクションに参加してる印象に近いな、ということ。
普通ライブの構成っていうと、2曲くらいやる→MC→もう2曲→MC→…みたいな感じだと思うんですが、Grailknightsは構成がすごい。
聖杯を称える曲→ワルモノが出てきて聖杯奪われる→2曲→みんなで筋肉体操→1曲→ワルモノ倒して聖杯奪い返す→…
という、まぁ言ってしまえば茶番が多い構成ではあるんですが、それが最高に楽しい。演奏がヘタだったりMCが雑だったりするとこういう茶番は冷めちゃって楽しめないと思うのですが、茶番が楽しいってことはGrailknightsはそのあたりのバランスがすごいんだと思う。なんかわからんけど脳が処理しきる前に勢いと完成度にゴリ押される感覚でした。

・Grailknights3日間通して
3日間とも非常に安定しており、同程度の満足感、完成度でした。2日目が一番良かったかな?とも思うが、はじめてGrailknightsを見た1日目のが個人的にインパクトが強かったかも。3日目はさすがに疲れが見えてMCにゆとりがない印象だったがそれでも全然最高。全日最高の出来。
1日目と2・3日目でセトリが1曲だけ違い、東京ではMorning Dewを演奏してくれた。あとワルモノの持ってた武器が3日間とも違って(多分)1日目忍者刀、2日目長い刀、3日目傘だった。3日目は多分コンティさんに刀奪われたんだと思う。
1・2日目は演奏後に客席に乱入して後ろの方でめちゃはしゃぎながら写真撮りまくってた。3日目は開演前に会場外で似たようなことやってた模様。演奏中以外でもサービス最高で隙なく常にヒーローしていた。凄い。

・Grailknights総評
イロモノではある。イロモノではあるのだが、ライブ、音楽、はては人生にとって大切なことを学べるバンドだった。正直、原色のマント羽織って顔にペイントしてるバンドに対して何を言ってるんだ俺はという感覚もあるが、ライブ好きとか音楽好きとかメタル好きとかそういうの全然関係なく全人類に体験してほしいライブだった。
今回が初来日。日本に来てくれてありがとう。日本に呼んでくれてありがとう。

Twilight Force

いまやメロスピの第一人者、ファンタジー系旅メタルTwilight Force。新譜の表題曲が最高なので全人類聞いて!PVも最高だから見て!

なんかあれだな、Grailknightsのレポ書いた後だと感覚マヒしてるけどTwilight Forceの恰好も改めて見ると強いな。
勇者+魔導士+エルフ2人+ホビット?ハーフリング?+謎生命体の6人で旅をしながらドラゴンを空に解き放ったり星に導かれたりする人達です。
音楽的にはかなり作りこまれたメロスピで、ネオクラ方向ではなくシネマティックメタル方面に寄せつつファンタジー色出すことに成功してます。1・2枚目のアルバムはファンタジー色への傾倒が強く明るめのコード、モードの曲ばかりだったため個人的にはクリスマスメタルと呼んでましたが、3枚目になってマイナー調もバランスよく取り込み、メロディーの幅が広がった印象です。
あと、とにかくボーカルの音域が高い。何と戦ってるんだ?と思うほどの最高音で、ライブでこんなん歌えるのか?演奏できるのか?というのがライブ前に感じていた不安ポイントでした。

・ボーカル Allyon
Allyonこと本名コンティさん、元Luca Turilli's Rhapsodyのボーカルです。3枚目のアルバムから魔法の旅一行に加わったハイトーン系ボーカルです。
初日大阪では調子が悪そうで辛そうな場面も多かったのですが、2日目はめちゃめちゃよかった!クリスタルトーンというか、透き通った高音がきれいに出ており素晴らしい演奏内容でした。
茶番劇として、ハイトーンボイスが出なくなる→魔法ポーション(ドラゴンの小便)を飲む→ハイトーン出る!ってのをやってたんですが、3日目のみ、ハイトーンボイスが出なくなる→魔法ポーション飲む→変な声(低)になっちゃう→また飲む→変な声(高)→また飲む→ハイトーン出る!という長めの茶番がありとても良かった。
最近になってから入った新メンバーだけに、Twilight Forceにコンティさんがなじめてるのか心配もあったんですが、金髪エルフさん(イケメン)とかと仲良さそうだし、ボーカルの質と曲もあってるし杞憂でした。

・キーボード Blackwald
魔法使い。MCがめちゃ良かった。魔術を教えてくる老人的なポジションなんですが、魔術を教えてくる老人的な声と笑い声でMCするので完全に魔術を教えてくる老人でした。
バンド結成時から現在まで残ってる初期メンバーであり、恐らく作曲など全担当っぽいので世界観構築への意識が非常に高く、ステージ上では完全にファンタジー世界の住人としか思えない振る舞いでした。

・ベース Born
ホビット?かハーフリング?かそういう種族。散歩中の犬のように常に楽しそうに演奏する姿はまさに受け。最高にかわいい。推せる。
複雑な構成の曲でコンティさんが歌いだしがわからない時に必ずベースさんを頼って一緒に歌いだす姿が最高にかわいい。二人とも推せる。
彼を見ていると私の中の腐男子成分がムクムクと出てきてしまい実在の人物にもかかわらずよこしまなもうそうをしそうになってしまいますますますというかしましたごめんなさささささささ

・ギター Lynd、Aerendir
金のエルフと銀のエルフ。二人ともアサシン的な装束で口を隠しているが隠しきれないイケメン。見た目100点演奏100点無敵。
完全にモテる系ギタリストで嫉妬しかない。

・ライブと、音源
Twilight Forceはそもそもあまりライブをやってないバンドで、音源で世界観を構築することを主眼に置いた曲作りをしています。とにかくシンフォニックで、重厚で派手なサウンドでファンタジー世界を表現する、という方向性の曲作り。ライブで演奏することはあんまり考えてなさそうなので、ライブのクオリティはハコとの相性やボーカルの調子で左右されやすいのかな?と思いました。
情報量の多いオケを流しながらそれにあわせて演奏する都合上、どうしてもハコ側のPAが難しくなってしまい、PAの質に左右されてしまう。オケと一緒に演奏することが常であるシンフォニック系バンドの宿命とは言え、1~3日目通してどのPAも一言モノ申したい部分がある出来だったのは、こう、歯がゆい気持ちでした。
ボーカルに関しては、そもそもめちゃくちゃ高音に寄せた曲作りなので人間が気軽に歌う音域じゃない。1・2枚目のボーカルの音域の方がコンティさんより更に広そうだし……(ライブで実際出るのかはともかく)
ライブで演奏するためのハードルが多い中、ここまで高い完成度を出せるのはすごいな、と感動しつつも、直前のGrailknightsが完全にライブ特化型の曲作りだったこともあり、それと比較して色々と考えさせられました。どっちがいいとか悪いという話でなく、単純に何を表現したいか、という話になるのでしょうか。

・Twilight Force3日間通して
セトリは3日間同じでした。Powerwindがなくて少し寂しかったけど1~3枚目バランスよく散りばめられたいいセトリでした。上述の通り日によって演奏のクオリティにばらつきはありましたが、2日目は特に素晴らしい出来でした。
客層の差も興味深かったです。1日目大阪は女子率が高くコスプレしている人も多かったが、一緒に歌う人は少なめ。2日目は追加公演ということもありガチ勢しかおらず、Twilight ForceのTシャツ着用率が激高。3日目は単純に客の人数が多く客席の歌声も大きくめちゃ盛り上がっていた印象でした。
3日間通して客席に小さなドラゴンが飛んでた。かっこいい。

・Twilight Force総評
音源の完成度が高いだけに再現度に不安があったが、非常に高い演奏クオリティだった。ライブ中の所作や客対応など演奏以外の部分も良かったが、それ以上に目の前にトワフォが実在しているだけで本当にありがたかった。
日本に来てくれてありがとう。日本に呼んでくれてありがとう。おかげさまで今日もドラゴンが飛び立てます。

結論

3日間連続でライブ行くと疲れる。
満足度が高すぎて、Grailham CityとTwilight Kingdom から現実に戻ってこれるか不安です。
(※翌々日追記:全然戻ってこれないぞ)

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