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私が都構想の住民投票で賛成を投じた理由

大阪都構想の住民投票活動が始まりました。

都構想をめぐる議論は2015年のときもそうでしたが、まぁ大阪を二分するような内容で、時には衝突も見かけます。

私は前回「賛成」に投じました。
そして今回も「賛成」に投じました。すでに期日前投票に行ってきました。

正直、神戸出身で大阪に住み始めて10年なので、そこまで大阪に愛着があるかと言われれば、そんなにないです。むしろ神戸に戻りたいけど、仕事場が大阪にあるので仕方なく住んでるようなものです。

そんな人間なので正直、特別区になったとしても別にそんなに恩恵もないし、変わることもないだろうと。住所がちょいと変わるくらい。でもそんなのは慣れてくるだろうし。
ただ維新で推進派の知事や市長は、都構想で大阪はさらに発展を続ける、そのための都構想なのだと息巻いてますが、そこまで変わるものかなぁとも、ずっと思ってます。

そんな自分がなぜ賛成に投じたかを述べていきたいと思います。
これはあくまでも一つの考え。これが正義だとか思ってないし、間違ってることもあると思います。参考にしてもらえればと思う程度です。
(ちょっとだけ日和ってみた)

賛成理由① 市民サービスをそこまで享受していない

特別区になれば「市民サービスの低下」が発生すると反対派は叫んでいます。
でも自分には「そんな市民サービスなんて受けてたっけ?」くらいなんですよねぇ。
ごみ処理、上下水道とか生活に必要なサービスは享受しています。でもそれは特別区になるから変わるわけではないと、設計書には書いています。
もちろんそんなの分かんないでしょ!と言われそうですが、そんなの大阪市のままであっても同じです。
ごみ処理一つとっても、大阪市はいまだに普通のゴミ袋でOKですが、周辺の都市とか見てみると、多くは専用のゴミ袋を買わなければいけません。
専用のゴミ袋は分別を促すという意味合いがありますが、大阪はそれを導入していません。きっと舞洲にあるフンデルトヴァッサーさんの高度なゴミ処理場で燃やしてるからそこまでしなくていいんでしょうね。
でもいつまでもそんな状態が続くとも思えません。さらにそれは大阪市であっても特別区になっても同じですよ。

あと、市民サービスが低下すると叫んでる人達に言いたいけど、そんなに市民サービス高いですか?大阪市。道路もボコボコなとこ多いし、公園(指定業者が入ってない公園ね)だってそんなに手入れされてますか?

賛成理由②いざというときの頼りなさが改善されるかも?

これは賛成派の多くが維新支持の人が多いのでなんとも言えないんですが、災害だとか緊急を要する対応について、大阪市民270万人に対してちゃんとできているか?ということです。

一番大きかったのは「定額給付金の支給遅れ」。270万人も市民がいるんだから遅くなるだろうなぁ、そう思ってました。
予想は当たり、関西の政令指定都市の中では一番遅く、進捗の公開も遅く、受給前日にようやくわかったくらいです。
これは人口の多さだけではないと思っています。
神戸市はかなり早くから進捗状況の公開サイト作ってたりしてました。正直、羨ましいなぁと思ってました。
定額給付金だけでなく、災害対応だったり今回のような現金支給だったり、緊急事態時の対応が、人口が多いためにきめ細かくできてないなと感じました。

これが人口を40万人程度の特別区だったら早かったのか、対策がきめ細かくできるかは推測が難しいですが、今のように270万人を相手に処理するよりは良くなるはずです。

ちなみにですが、今の大阪府知事・大阪市長に対しては、頑張ってるなぁと思う一方で、周りの自治体を無視したソロプレイが目立つ(周りの自治体がひどいというのもあるけども)、災害が発生したときの行動(2018年の台風のときに市民生活より関西空港を優先したように見えた)、コロナ対策よりも都構想優先になってるイメージが先行してしまっている、しまいにはイソジン・かっぱ騒動など、あんまり諸手を挙げてよくやってるぞ!とは言い切れないのが個人的な感想です。

賛成理由④ 反対派の多くが稚拙だから

この都構想の住民投票は、維新の信任投票ではなく、制度設計に対しての賛成・反対であるべきものです。これは僕が都構想の住民投票で常に気をつけながら考えていることです。
でも蓋を開ければ「維新VS維新以外」という構図になっています。
反対派は共産と自民が手を携えるという、国政ではありえないことになっています。
まぁ政党云々はともかくとして、反対派の多くのスローガンに「大阪市はなくしたらアカン」と書かれています。
個人的には先に述べたとおり「別に大阪市なくなったって変わらないしなぁ」というのと「大阪弁のスローガンって、実に気色悪い」と思いました。

これはおそらく、辻元清美という政治家の大阪弁のせいだと思うんですが、政治のスローガンに方言って、すごく気持ち悪く思っちゃうんです。胡散臭さしか感じない。「方言で書いたら同意してくれるだろう」みたいな意図も見え隠れして、有権者をバカにしている表現でもあると思いますよ、ほんと。
そういうのもあるからか、維新を筆頭に賛成派はあんまり大阪弁でスローガンを掲げていません。僕はその方が聞く側を考えさせてくれるものだと思ってます。

ちなみにデモとか街宣車、ビラも多く配っているのは反対派です。賛成派はテレビでやってるじゃないか!って思われますが、そうでもないですよ?特に元市長がいた局。好きなのになぁ・・。

賛成理由⑤ 反対派の多くに未来が見えない

先日、家の近所で反対派が街宣活動をしていました。
街宣車には「共産党」と書かれ、お年寄りがビラを配り、お年寄りがなんか演説みたいなのしてました。
お年寄りを大事にしろと言われそうですが、あんたたちがそもそも大阪をダメにしたからこうなったんだろ、責任取れとまでは言わないけど、黙ってさっさと隠居しろよと思いながら、目の前を無視して通り過ぎました。

別の日は賛成派の若い人(学生さんみたいに見えた)がスピーカーとマイクだけ持ち、若い人がビラを配っていました。特に政党を掲げてはいませんでした。

旧態依然とした年寄り集団と比べたときに、「頑張ってるなぁ」って思えるのはどっち?って考えちゃいますよね。
もちろん政策で考えることが第一ですが、「本当に未来のことを考えているのは?」と考えたときに、少なくとも共産党の年寄り集団ではないって思っちゃうのは、自分が現役世代だからなのかもしれません。

5年前も今もそうだけど、若い人たちにいい未来を見せてほしい、だから都構想なのだという発想は、危ないには危ないんだけど、それでもいい未来を望んだ案の一つであったと思うのです。
過信は禁物だし、決まればそれを良くしていくのは自分たちを含めた若い人たちに関わってきます。責任も重大です。
でもそれって僕は「おもしろそう、やってみたい!」って思っちゃうんですよねぇ・・。
だから都構想に賛成しちゃうのかもしれません。無責任だ!って言われるかもしれないけど、大阪に愛着がわかない人間がちょっとでも愛着持てそうなチャンスだと僕は思ってます。


賛成派・反対派どちらも言い分には分かるものが多いです。
ただどちらにも「はぁ?」みたいな内容とか、互いを攻撃するだけの意見、様々見られます。
そういった意見に流されたり、それがおっかないから何も考えない、そんなのもったいないです。たまには自分で調べて考えて、賛成・反対を決めるということも大事だと思います。
そのための住民投票なわけですから。
11月1日、楽しみだなぁ(ちなみに僕は東京に遊びに行ってます)。

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