『ポリアーキー』から読み解く民主化の要件
韓国では、どういうわけか歴代の大統領が非業の末路を辿るという。今のところ前任の文在寅は健在だが、同国では党派の対立が未だ尖鋭的なものであることだけは確かである。
ロバート・ダールは、民主化が進展するにはまず反対勢力に対する相互安全保障が確立されている必要があると論じた。というのも、利害関係者の数が増えれば増えるほど、それだけ衝突の危険性も増すからである。その際に、党派間で寛容のコンセンサスがどれだけ共有されているかで、抑圧の蓋然性が左右される。このコンセンサスの醸成は一朝一夕にはいかない。
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参考文献
ロバート・A・ダール(高畠通敏、前田脩訳)『ポリアーキー』(岩波文庫)、2014年。
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