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「阿佐ケ谷」
[カ][ガ]と読ませる文字は、本来片仮名の「ケ」(Unicode:U+30B1)ではなく、小書きの「ヶ」(U+30F6)を用います。
小書きの「ヶ」は、漢字の「箇」の略字「个」が変形したものであり、あくまで「箇」の代わりに使われる記号という扱いです。これに対して、片仮名の「ケ」は「介」の変形とされ、そもそも小書きの「ヶ」とは由来を異にします。
したがって、東京都杉並区にあるJR中央本線の「あさがや」駅は、本来「阿佐ヶ谷」と小書きの「ヶ」を使うべきところですが、実際に赴いてみると「阿佐ヶ谷」だったり「阿佐ケ谷」だったりと、表記が混在しています。JR東日本のウェブサイトを見てみると「阿佐ケ谷」とあったので、さしあたりこちらが正式のようです。
なお、Unicodeでは小書きの「ヶ」(U+30F6)には「KATAKANA LETTER SMALL KE」の名称が与えられており、片仮名「ケ」を小さくした捨て仮名の範疇とされていますが、Unicodeの名称は図形概念によって付けられたものであり、必ずしも成り立ちや用途と一致するものではありません。
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