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言葉の覚え書き

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#同音異義語

『言葉の覚え書き』目次

【第1部 表記】組版右横書き 文体口語体と文語体 常体と敬体 能動と受動 文のねじれ 「べき止め」 「さ入れ表現」 可能の表現 助動詞「れる」「られる」 可能動詞 「ら抜き言葉」 用言の活用と音挿入 改行・段落改行と段落 文字種日本語の文字体系 全角と半角の使い分け アルファベット、アブギダ、アブジャド ギリシャ文字 Unicodeについて ヘボン式ローマ字 漢字常用漢字 同音の漢字による書きかえ 字体・字形 仮名現代仮名遣い 「じ」「ず」と「ぢ」「づ」 漢語に続

「興行」と「興業」

「興行」は、演劇やスポーツなどの催し物。 「興業」は、新たに事業をおこすこと、産業を盛んにすることです。

「脅迫」と「強迫」

この2つには意味の重なるところもありますが、一般的に「脅迫」は相手を脅す、「強迫」は無理強いをするという点で区別します。 法律上では、「脅迫」は刑法上の概念、「強迫」は民法上の概念とされています。

「地域『遍在』」?

ここでは地域によって医師の数にばらつきがあるという意味でしょうから、「偏在」が適切です。「偏」は「かたよる」という訓読みのとおり、全体の釣り合いを欠くの意。 「遍在」の「遍」は「あまねく」と訓読みします。すなわち、どこにでもあるという意味。「偏在」とは意味が正反対です。

「ひらがな『標記』」?

この場合は、文字や記号の書き表し方、または書き表したもののことですから、「表記」。 「標記」は、見出しやタイトルのことです。

「回答」と「解答」

「回答」は、質問やアンケートなどに答えること。 「解答」は、問題を解いて答えを出すことです。

「対称」と「対象」

「対称」は、互いに釣り合っていること。 「対象」は、動作の目的となるもの。 なお「対照」は、照らし合わせる動作そのものをいいます。

「還流」と「環流」

「還流」は、流れが戻ること。 「環流」は、流れが巡ること、循環することです。

「底本」と「定本」

「底本」は、翻訳や校訂などのよりどころとする書物。 「定本」は、古典作品などについて、十分な校訂がなされていて原文に近い決定版となる書物のことをいいます。

「講読」と「購読」

「講読」は、書物を読みながら講義をすること。 「購読」は、本や雑誌などを買って読むことです。 貝部(かいへん)には、金銭に関する意味があります。

「悲壮」と「悲愴」

「悲壮」は、悲しみの中にありながらも、勇ましさが感ぜられるさまを表します。 ただただ悲しく痛ましいさまを表すときは「悲愴」と書きます。「愴」は心が痛むという意味です。

「退去」と「退居」

「入居」との対比から、住んでいた家を立ち退く意で「退居」と書いてしまいがちですが、その場合は「退去」と書きます。 「退居」とは俗世を離れて静かに暮らすことで、「隠居」と同じ意味です。

「自認」と「自任」

「自認」は、事実を自ら認めること。 「自任」は、自負する、ふさわしい資質や能力などを自分が有していると思うことです。

「時世」と「時勢」

「時世」は、その時その時の世の中のありよう。 「時勢」は、世の成り行き、時代の移り変わる勢いのことです。