マガジンのカバー画像

言葉の覚え書き

961
日本語の一貫したスタイル・ガイドとして、用字、用語や文章表現に関する情報をまとめています。「ココナラ」で、文章校正サービスも提供しています。詳細はこちらから https://co… もっと読む
運営しているクリエイター

2021年10月の記事一覧

「鑑賞」と「観賞」

「鑑賞」は、芸術作品を味わうこと。 映画鑑賞 「観賞」は、自然のものを見て楽しむことです。 観賞魚 紅葉を観賞する

「時刻」と「時間」

「時刻」とは、何時何分の形で示される、時の流れの特定の一点を表します。 出発時刻 到着時刻 「時間」は、時刻と時刻との間の幅を指す表現です。 所要時間

「コロコロ」

「コロコロ」は、ニトムズの登録商標。 普通名詞としては、「粘着クリーナー」などとします。

「ビューラー」

まつげを上向きに反らせる化粧具を「ビューラー」と呼ぶことがありますが、もともとこれは、1930年に啓芳堂製薬が実用新案として「ビウラ」の商標で登録したものです。 したがって、普通名詞としては、「アイラッシュ・カーラー」(「アイラッシュ(eyelash)」はまつげの意)、「まつげカール器」などの呼称が望まれます。

「踊る」と「躍る」

「踊る」は、音楽に合わせて体を動かす、また操られて行動する、の意。 「躍る」は、勢いよく跳ね上がる、という意味です。

「子を成す」?

産むという意味の「なす」は「生す」。 「生さぬ仲」は、義理の親子の間柄、血縁関係のない親子関係という意味です。

「成せば成る」?

「成す」は作り上げる、仕上げるという意味のときに用います。 行いをするという意味の場合は「為す」と書きます。したがって、「やればできる」という意の慣用句は「為せば成る」です。

「慰み」と「慰め」

「慰み」とは、気晴らしのこと。 人の心を和らげて落ち着かせるものは「慰め」です。

読めますか?──「邯鄲」

カンタン。戦国時代の趙の都で、現在の中国河北省南部にあります。 唐の沈既済の伝奇小説『枕中記』に、邯鄲を訪れた青年がうたた寝の夢の中で人生の栄枯盛衰全てを見たという話があります。これにちなんで、栄枯盛衰のはかなさを「邯鄲の枕」「邯鄲の夢」などと言います。

読めますか?──「華胥」

カショ。昼寝のこと。 出典は『列子』黄帝篇。古代中国の天子黄帝が、昼寝中に夢の中で理想郷「華胥の国」を見たという故事から。良い気持ちで昼寝をすることを「華胥の国に遊ぶ」と言います。

金具がフショクする

「腐食」は、同音の漢字による書きかえ。元は「腐蝕」。 「むしばむ」の訓のとおり、「蝕」は形が欠けたり崩れたりするさまを表す語に用いられます。

被災者救援のためにキョキンする

「拠金」は代用表記。本来は「醵金」。必要な金を出し合うこと。 「醵出」と同様、「醵」は、金を出し合って酒を飲むの意味から、お金を集めることを表します。

「リアルを追及する」?

「リアル」は「追求」するものです。

「太田区」?

羽田空港があるのは、「太田区」ではなく「大田区」。点はありません。 合併前の旧区名、「大森区」と「蒲田区」の合成地名です。