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言葉の覚え書き

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2020年4月の記事一覧

「バトミントン」?

「badminton」なので、「バドミントン」。濁ります。

「乞うご期待ください」?

「乞う」に「……してほしい」という意味が含まれているので、「乞うご期待」の後に「ください」は不要です。

チョウカン図

「鳥観」は同音の漢字による書きかえ。正しくは「鳥瞰」。 「瞰」は上から見下ろすという意味です。

人類のエイチを結集する

「英知」は同音の漢字による書きかえ。本来は「叡智」。 「叡」の初めの5画と「又」は「穴をあける」ことを表しています。それと「谷」、そして「目」を組み合わせることで、「叡」は物事を深く見通すという意味を示します。

「意外」と「以外」

変換間違いが多いので、注意が必要です。 思いのほか:「意外」 ……を除いて:「以外」

「白夜」の読み方

「白」の字音には、漢音のハクと呉音のビャクがあります。ビャクと読むのは、「白蓮(ビャクレン)」など仏教関連の限られた用法のみで、通常はハクと読みます。 「白夜」は、ロシア語のБелые ночи(ベーラヤ・ノーチ、白い夜)に由来するとみられる比較的新しい語彙のため、ハクヤと読むのが妥当です。実際、1960年代前半まではハクヤという読みが一般的でした。ところが、1965年に登場した歌謡曲にビャクヤの読みが用いられたことから、その後の時代ではビャクヤが支配的となったとのことです

客のドウセンを確保する

人の通り道は「動線」と書きます。 百貨店業界などでは「導線」という表記を用いるそうですが、一般的な用法に限っていえば、こちらは電気の通り道のことをいいます。電気や熱などを伝えることを英語でconductといい、その訳語として「伝導」があてられているためです。関連する語をいくつか掲げておきます。 conductor「導体」 semiconductor「半導体」 superconductivity「超伝導」 余談ですが、昨年10月に投稿した以下の記事では、イベント開催元の表

「ヴ」

欧米の諸言語にある[v]の音に、私は商号などの例外を除き、原則として「ヴ」の表記を使わないことにしています。理由は至って単純で、[v]は日本語にない音価である、また「バ、ビ、ブ、ベ、ボ」で間に合う、というものです。 敢えて「ヴ」を使うのなら、片仮名に転写しようとしている外来語が本当に[v]の音価を示すものなのかどうか、よく吟味する必要があります。Vは英語やフランス語では[v]ですが、他の言語でもそれが当てはまるとは限りません。 例えば、このマガジンで何度も言及しているとお

「さかて」? 「ぎゃくて」?

「逆手」とは、元々柔道などで相手の腕の関節を逆の方向に曲げる技のことで、「ぎゃくて」と読みます。 相手の攻撃を逆に利用するという意味の「逆手にとる」は、この柔道の技から来た譬喩表現なので、「ぎゃくてにとる」と読みます。

「余」と「餘」

あまるという意味では、「餘」が本来の字です。 「余」と「餘」は別の字です。元々「余」は、主に一人称(「私」)の意味しかありませんでした。

「たっとぶ」? 「とうとぶ」?

歴史的仮名遣では「たふとぶ」です。したがって、「とうとぶ」が「尊ぶ」の本来の読み方です。 「たっとぶ」は、中世以降に「たふとぶ」が変化した形です。

読めますか?──「遵守」

ジュンシュです。「遵」は呉音、漢音ともにシュンですが、日本語では専ら慣用音のジュンで読まれます。 旁の「尊」から、ソンシュと読むのをたまに耳にしますが、誤りです。 「順守」は同音の漢字による書きかえです。

変換ミスに気をつけましょう。

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読めますか?──「頒布」

ハンプと読みます。「頒」はくばるという意味です。 「頒」を領収書の「領」と混同してリョウフと読む人がいるそうですが、誤りです。