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中学校教育実習での気づき


(1)生徒に対する見方の変化

私は教育実習に行って、最も学びを得たことは生徒への見方が変わったことでした。

教育実習 1 週目は中学生ならここまでできるだろうと自分の価値観や勝手な基準で一括りにしてしまっていました。しかし、生徒と関わる中で、実際には一人一人抱えていることがあって、例えば習い事、部活での大変さや友人関係など、それぞれの背景が違う中で勉強に取り組んでいたことに気がつきました。その子を「中学生はこうあるべき」といった勝手な価値観やくくり方のものさしで見て、基準から引き算するのではなく、昨日のその子と比べて足し算を見つけていける教師にならないといけないと強く考え直しました。


(2)シャッターを閉じている生徒

教育実習(5 月)で 1 年生のクラスを担当した時に、実際にシャッターを閉じているように見
える生徒がいました。

友達と話している姿も見たことがなく、どこか暗くて下を向いている独特な雰囲気を持った女子生徒がいました。この子と話すことを一つの目標にしようと思いました。

そういった子へ関わる際の注意点として、距離をすぐに縮めることや無理に心を開かせようとすることは逆効果になります。まずは、手掛かりを探してみました。すると、自己紹介カードに「コナンが好き」と書いてありました。これだと思い、その日の夜、あまりコナンの映画を観たことがなかったのですが、Amazon プライムで最新の映画を観て、次の日給食の時間に全体に聞こえるように「コナンの映画おもろいな〜」って言ってみたり、めあてから本題に入るときのパワーポイントに、コナンの扉の演出を入れてみたりしました。

そしてコナンの絵を描いて、その子に「見て書いてみてん上手いー?」と聞くと「うん」と答えてくれました。「コナン好きなんー?」「うん」「特にどのキャラが好きー?」と聞くと、「〇〇!(たしか安室さんやったかな)と答えてくれました。「どういうとこが好きなん?」「〇〇で〇〇なところ」と答えてくれました。少し心を開いてくれました。



ここで感じたこととして、心のシャッターを閉じていると思われる子は実は、シャッターが重くて開けられない子の可能性があるのではないのかなということです。シャッターを閉じているから「私を嫌っているのかな」「話しかけない方がいいのかな」と距離を置くのではなく、本当はシャッターが重くて開けられなくて困っている(可能性のある)その子のシャッターを軽くすることが教師の一つの役目なのかもしれないと感じました。

教師と生徒(その子)との間で話すことはクリアしましたが、実際に小学校教員になった時には 1 年間、いや 6 年間通して心を開いたり、その子と友達同士が仲良くなるような場づくりをしてあげたりして、児童生徒自らがシャッターをあげることができるようにサポートできる教師になりたいなと思いました。心理的安全性のある場づくりについてさらに深く学び、専門的な知識を身につける必要があると改めて感じました。


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