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2023年ロードトリップ (5/6)

5日目(アリゾナ〜ネバダ州)

モーテルでの朝食を済ませ、いよいよグランドキャニオン・ウエストへ。
グランドキャニオンといえば、サウスとノースの2箇所が定番(この2つで比較すると、カリフォルニアに近いサウスが人気)だが、ウエストは家族全員初めてである。

高いくせに、グレードが低い、とフラッグスタッフで泊まったモーテルに文句を書いたが、なんとその部屋は、電子レンジもなかった!
てっきりモーテルには電子レンジは付いているはず、と思っていて、今回はチンすれば食べられるご飯を持ってきたのに、食べることができなかった。今回の旅行の、数少ない不満点のひとつだ。

当然、ジムもない。
まあ、それは折り込み済みなので構わないのだが。

I-40を西へまっすぐ。
Kingman(キングマン)という町で降りて、北へ田舎道をとことこと進む。
Kingmanの市内は車でいっぱいだが、一旦市外へ出ると、一転田舎の風景になる。あまりに寂れていて他の車も通らないので、心配になるほどだ。
そのうちI-261という道に入り、他の車もたくさん走るようになって、ホッとする。

ここまでくれば、グランドキャニオン・ウエストもすぐだろうと思っていたが、甘かった。
1本道なうえ、目の前にバスがいて、遅いのである。でも、運転担当の夫は、「制限速度で走っているから」と言って、追い抜こうとしない。

結局、そのバスを追い抜かなかったことが後に仇になった。というのは、そのバスはインド人観光客の団体が乗っていて、その先もずっと、私たちはその団体の後をついていく羽目になったからだ。
彼らのいるところ、常にスパイスの香りが漂っていた。

グランドキャニオン・ウエストには、何があるのかというと、Skywalk(スカイウォーク)という、グランドキャニオンの崖の上に建てられたガラスの床の通路がある。
2003年に建てられた当初は、観光客で賑わっており、予約を取るのも困難と言われていた。今は簡単に予約を取れるが、夏休みということもあって、依然観光客は多い。

スカイウォーク

それにしても驚いたのは、その徹底した金儲け主義!
まず、Skywalkだけに行きたくても、払わなければいけないのが、グランドキャニオン・ウエストの入場料。ひとりあたり、なんと$64。3人家族で、$192もかかった。

駐車場に車を停めてから、バスでSkywalkまで行く。バスの行列に並ぶには、人でごった返すギフトショップを通らなければならない(そこでバスのチケットも販売している)。バス代は、入場料に含まれている。

グランドキャニオン・ウエストの中を走る循環バス

バスから降りても、Skywalkに入るまでがまた行列。スパイス香るインド人の団体の後をついていく。

なんと驚いたことに、Skywalkではバッグなどの荷物はもちろんのこと、スマホやカメラも禁止! 
カメラマンが3人ほどいて、写真を8枚撮ってくれる。
写真はデータになっていて、1枚$25という高値で売ってくださる(☜皮肉)。全部の写真と風景の写真のセットで、$50。
仕方ない、結局$50を払う羽目になった。

Skywalkは、最初は怖いと思ったけれど、慣れればなんということもなかった。それより、カメラマンがああしろこうしろと、いろいろポーズをとらせるので、怖がっている暇もない。
足は、靴の上に厚手のソックスを履かされる。ガラスを傷つけないためであろう。

カメラマンに強制的に撮られた撮っていただいた1枚

グランドキャニオン・ウエストは、アメリカインディアンのHualapai族の居住地になっていて、Skywalkの建物を出ると、彼らのテント式の住居の模型を見たり、彼らの生歌の演奏を聴けたりする。
「スウェットロッジ」というインディアンの儀式に使うというテントの中に入ることができたときには、ちょっと興奮した。

スウェットロッジ。いつかインディアンの儀式を受けてみたい

次に、またバスに乗って、グランドキャニオン・ウエストの絶景ポイントに行った。こういった普通の観光の他、ヘリコプターツアーやジップライン、リバーラフティングなどのアクティビティーもある。それらの収益が名目どおり、Hualapai族の暮らしのサポートになっていることを望む。

グランドキャニオン・ウエストを後にし、次は、ラスベガスへ。
ラスベガスの町に入ると、車の大洪水に押し流されそうになった。
なんとか宿泊先のPlanet Hollywoodの駐車場に入ったものの、そこからホテルへ行く道がわからない! 
天井がまるで本当の空のようになっているモールをぐるぐるとさまよい、やっとホテルにチェックイン。
タイミング良く、チェックインの列は短くて、私がチェックインしている間に、後ろに長い行列ができていた。

最後の宿泊先、ラスベガスのPlanet Hollywood

ここは一応高級ホテルだ。
しかも、Ultra Resort Room(ウルトラ・リゾートルーム)という、バスルームが無駄に広い特別な部屋を予約したのである。
ベッドルームも広々している。

Planet Hollywoodのウルトラ・リゾートルームのバスルーム。
左側奥にシャワールーム、右側奥にトイレがある。
手前の左右に、洗面台がある。無駄に広い

なのに、ここにも電子レンジがない! なんと、コーヒーメーカーすらない! 検索すると、部屋でまったり過ごされるより、カジノでお金を落としてもらいたいので、ラスベガスではホテルにコーヒーメーカーがないのが普通だという。

でも堅実な私たちは、意地でもカジノでお金を落とさなかった(笑)
娘が「ラーメンを食べたい」というので、夕食は近くのラーメン屋へ歩いて行った。しかし、メインロードへ出る出口がわからずうろうろし、更に途中工事している箇所があって、そこを避けて遠回りしたりして、ラーメン屋へ辿り着くのも一苦労だった。
夫は長時間のドライブで腰を痛め、更に苦手な人ごみの中を歩かねばならず、受難のひとときだった。

ラーメンは高かったけれど、美味しかった。
そしてそのまま、ラスベガスでのメインイベント、シルク・ド・ソレイユによる「The Beatles Love」というショーを見に、ザ・ミラージュへ歩いて行った。

予約したのは後ろの方の席で、3席で$213.54だった。
しかし空席が結構あったこともあって、前の方の席に誘導された(ラッキー!)。

ショーは、ビートルズの歌をバックに、シルク・ド・ソレイユお得意のトランポリン、空中ブランコ、インラインスケートといった曲芸や、パントマイムなどが、次から次へと繰り広げられる。
映像や照明も凝っていて、飽きることがない。
夫も娘も、とても興奮していた。

シルク・ド・ソレイユのショー、The Beatles Love。
写真撮影は大歓迎! とのこと

ショーの後、娘はギフトショップでボーイフレンドとその弟にお土産を買っていた。その間、夫はスロットマシーンの椅子に座って休んでいた(が、絶対にスロットマシーンを触らなかった)。

そして、また歩いて宿泊先のホテルへ。
明日はいよいよ、帰宅の日。
なんか疲れてきたので、ちょうどいい頃合いだ。