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ドラッグストア従業員の独り言「まさにカーペットのコロコロ現象」

カーペットのコロコロ現象ってご存じですか? ふふ……知らなくて当然です、いま考えましたから。

カーペットのコロコロとは、粘着テープを装着したローラーでカーペットのホコリや髪の毛を取る掃除用品。各家庭の所持率も高い一品かと思います。

もちろん正式名称ではありません。『コロコロ』は株式会社ニトムズさんの登録商標で、道具自体の名称は粘着カーペットクリーナーといいます。

商品名があまりにも有名になりすぎたせいか、正式名称がパッと出てくる人は少ない。そのためお客さんに質問されるときはほぼ「カーペットのコロコロってどこにありますか?」と聞かれます。

ポータブル型の音楽再生機をなんでもかんでもウォークマンと呼ぶようなものですね(こちらはソニーさんの登録商標)

共通認識が広まっているので、通称でも困ることは一つもないのですが……どんな人でも「コロコロありますか」と口にすることが個人的にツボ。

コロコロって……音がもう可愛いじゃないですか。

一見コワモテの方でも渋い低音ボイスで「コロコロください」って言うんです。なぜかそこは愛らさを表現してくる。仕事中に和んでしまう瞬間です。

このように、どんな人でもかわいく言っちゃうことを「カーペットのコロコロ現象」と名付けました。


そんな現象ほかにないだろ。そうツッコまれるかもしれませんが、実はあるんです。


いらっしゃいませ。ポイントカードはお持ちですか?

ドラッグストアのレジでほぼほぼ聞かれるこの文言。自分も1日100回以上は口にしています。大げさではなく。

作ってはいても今日たまたま持っていなかった場合。ポイントは後付けできるので問題ないのですが、お客さんはみなこう言うのです。

「カード忘れちゃいました」

これですよ、みなさん可愛く言う! カーペットのコロコロ現象です! 

社会人的受け答えとしては「忘れました」と述べるのが一般的かと思います。しかしパリッとスーツをキメた紳士淑女も、屈強な方も、威圧感をまとった方も、どうしてか「忘れちゃいました」と可愛くおっしゃる。

罪悪感を軽減する無意識の言動かな……なんて考えてみるも、言葉に合わせた表情は見せません。みなさん大人然として真面目に答えていらっしゃる。

これが一人二人の確率じゃない、長年のドラッグストア人生で統計を出すと、忘れた方の80~90%は口にする(※個人の意見です)

何年もずーっと不思議に思っていたこと。


だからなに? って言われるとそれまでの記事です。業務上の不都合は一切ありませんし、正直どっちでもいいこと。

ただ長年の疑問として、今回のネタにしてみました。

なぜ人はポイントカードを忘れたときに可愛く言ってしまうのか……ドラッグストア七不思議のひとつです(残り六つは考え中)


頂戴したサポートは今後の創作活動の資金として使用させていただきます。 より楽しんでいただける文章や作品作りを目指しますので、どうぞこれからもよろしくお願い致します。