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文系T君に聞き返された言葉

文系出身のT君。
以前の会社で私の下に就いて頑張ってくれた人だ。
すごく真面目で頑張り屋な社会人一年目の彼は、最初会話が全然理解できなくて苦労していた。

機械系には色んな専門用語がある。
しかも、地域や業界によって、同じものでも呼び方が違ったり、呼び方から物が想像できないことが多い。

一つ一つ機械系の単語帳を作って頑張っていたT君に聞き返された言葉達。
今でもT君の単語帳に並んでいるのかな?

今回は文系出身のT君に聞き返された言葉をまとめました。


そこは"バカ穴"にしよう

とある部品の締結部を設計していたT君が相談してきた時の返事だ。
T君「はい?もう1回聞いていいですか?」

ネジを締める部分に設ける、ネジより大きいユルユルの穴を「バカ穴」と言います。
ネジだけでなく、基準穴でもバカ穴を使ったりする。


この部品は"ハメ殺し"にしよう

製品内に危険なので、分解して欲しくない部品を組み込む打ち合わせをしている時の一言
T君「えっ?!殺す?!」

部品同士を1度組み立てたら、分解できないように設計する事を「はめ殺し」と呼びます。
改めて考えると物騒だね。


ネジ"なめた"から"ネジザウルス"取って

試作品の締結強度検証をしていた時の一言
T君「ネジ舐めちゃダメですよ」
T君「なにザウルスですか?!恐竜あんまり詳しくないです」

ネジの頭(ネジ山)が潰れることを「なめる」と呼びます。
また、なめたネジを挟んで無理やり外す工具に「ネジザウルス」というのがあります。

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"カラス"取って

会社の水道のパッキンを交換している時の一言
T君「鴉なんて捕れないですって」

水道関係の工具、ウォーターポンププライヤーを「カラス」と呼びます。
地域によっては、アンギラ、ツルクチ、ゴジラとも呼ばれることがあります。

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12の"メガネ"取って

製品の中に潜ってボルトを外している時の一言
T君「これでいいですか?」
私の手に渡された物は、T君の眼鏡

両方が丸くボルトを噛める様になっているレンチを「メガネレンチ」と呼びます。

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そこ"エルボ"入る?

製品の配管経路を確認している時の一言
T君「…? 僕、腕細いんで入ると思います。」自分の肘を見る。

配管部品のL字に曲がっている部品を「エルボ」と呼びます。

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おわりに

いかがだったでしょうか。
機械系にはものすごく専門用語が多くて、打合せは専門用語が飛び交います。
最初はみんな戸惑いながら単語を覚えるものです。
中でも、T君は文系出身で機械系の知識がほとんどなかったので、余計に苦労していた姿を覚えています。

T君が結婚すると連絡を受けたのキッカケにいろいろな思い出がよみがえったので、今回記事にしてみました。

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