Ubie Pharma InnovationのBizOpsチーム立ち上げ1年目を振り返る #BizOpsアドカレ
「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションに、医療プラットフォームを提供しているUbie株式会社の竹信(@mizuki_takenobu)です。
約1年前にUbie Pharma Innovation(製薬業界向けにソリューション提供を行う組織、以下「UPI」)に入社し、Bizdevとして商品開発・ソリューション提案・プロダクトデリバリーを主務として行いつつ、兼務でBizOpsの1つであるITアーキテクトを担当しています。
このNoteでお伝えすること
UPIでBizOps職種(ビジネスアーキテクト、ITアーキテクト)を行っている2名が
「何でも屋」チームが、どのように「BizOpsチーム」として立ち上がってきたのか
「BizOpsの分業」がどのようになされて、どんな仕事をしているのか
チームとしての課題とこれからの展望
を対談形式で振り返りながらお伝えしていきます。
BizOps組織の立ち上げや、BizOpsとしてすでに活躍されている方々、今後のキャリアとして「事業・組織の生産性に向き合う」仕事をされたい方に読んでいただければ嬉しいです。
参加者紹介
UPI BizOpsチームの誕生 - スクラムを通じたチームビルディング
竹信(以下、nov):
UPIでBizOpsチームが立ち上がり、ちょうど1年くらい経ったので、一緒に振り返れればと!ちょうどhanachanが異動してきて始まったと思うんだけど、去年の10月ごろだったかな?
花谷(以下、hanachan):
そうそう。最初はUPIの契約・請求運用をメインでやってた。メンバーも自分と派遣スタッフさんの2名だったんだけど、入った直後くらいから事業が急拡大していて契約・請求の件数はどんどん増えていって。オペレーションやりながら体制を急拡大していかないと事業が回っていかない、やばいっていうのが1年前ぐらいかなという記憶。
nov:
確かにカオスだったな。役割も明確に分かれてない時代で、僕も入社当初は「Bizdev 兼 akira(UPI代表)の右腕ロール」という役割。Bizdevとしてオンボーディングを受けながら、akiraから事業部内の課題とか目指している絵姿を聞いて、方針整理して実装してみて...を繰り返してた。
BizOpsチームとしても、契約請求をhanachan、総務・コーポなどをもう1人のメンバー、僕が遊軍と、各自が業務課題を拾っては対応・解消という個人商店みたいなチームだった。
hanachan:
最初は各々がオペレーションを回すので精一杯だったけど、今後の拡大も見据えて、チームを組んでオペレーション改善も進めていくことにしたんだよね。そこで、チームでスクラムを取り入れて、各々が持ち寄った改善のタネに対して「本当にこれって今やるべきなんだっけ?」「このやり方じゃなくてもっといいやり方ないか?」という議論がされていく中で、徐々にチームで課題を解けるようになっていった。
「何でも屋チーム」から「組織生産性の改善するチーム」への変化
森 (以下、udon):
当時はOpsという呼称だったと思うんだけど、ビジネスアーキテクトに変わったのはなにかきっかけがあったんだっけ?
nov:
発端は去年の12月の目標設定かな。名前が変わったのは今年の4月なんだけど、意識が変わり始めたのはそのあたり。当時、毎週スクラムを回して継続的な改善はやってたんだけど、「チームとして、最終的にどんな組織の状態を目指しているんだっけ?」って話になって。
hanachan:
当時のOpsチームは、プレイヤーとして「現場の改善」に力点が置かれていたんだよね。もちろんそれも大事なんだけど、当時、組織も事業も特に急拡大している時期で、目先の改善だけでは対応しきれなくなってくると。
それで最初は「組織拡大をした時にどこに生産性の課題が生まれるか・レバーがありそうか」をすり合わせ、フォーカスすべき中期的な方針や目標設定をチームで決めた。
nov:
”将来の組織を逆算する”という方針は、組織全体の生産性に対する意識醸成にはすごく良かった。ただ、目標そのものがチーム運営であんまり機能しなかったのは課題だったね。
元々、hanachanともう1人のメンバーはルーティン業務を持っていることが多く、目標と紐づかない「やるべきこと」も一定存在していたため、フォーカスしたくてもできなかった。対照的に僕は遊軍として、各目標に対して前に進めるために薄く広く実行まで手を出して、やりきれないものも出てしまった。
Opsからビジネスアーキテクトへ - 役割の明確化とプロセス定義の始まり
hanachan:
そんな試行錯誤を経て、今年3月の振り返り議論でチームとして目指す方向を整理していく中で、役割を見直すことになったんだよね。
組織全体のプロセスそのものを設計した上で、オペレーションが得意な人と一緒に組織の生産性課題に向き合う、そういうニュアンスでチームを捉え直した方がいいという話から、akiraにいくつか本を紹介してもらって。
最終的には「ビジネスアーキテクトかもしれん」という話になり、そこから名前が変わった。
nov:
『ビジネスプロセスの教科書』をhanachanがすぐに読んでて、チームみんなでUPIのビジネスプロセスを整理した気がする。
hanachan:
そうそう。読んでて最初に思ったのは、「UPI全体として今どんなビジネスプロセスが回ってるか」という全体像を可視化できてないなということ。
そこで、ビジネスプロセスを鳥瞰図的に可視化して、それぞれのメンバーの業務の位置付けを整理しながら、「現体制ですでに課題が顕在化しているプロセス」と「今は耐えられるけど、事業・組織規模がX倍になったら課題が顕在化しそうなプロセス」に分けていった。
これで、ビジネスプロセス全体を構造的に見て優先度の高いものから改善していくことができるようになったと思う。
nov:
いろんなところから課題が上がってくる構造は変わらないけど、その中でも優先順位をつけて、ちゃんと優先度が明瞭な形でスクラム回せる土台を作ったっていうのは大きかったよね。
ビジネスアーキテクトとITアーキテクト - BizOpsは、分業体制へ
hanachan:
今年5月ごろからビジネスプロセスの構造が見えてきて、novの役割が徐々に「ITアーキテクト」に変わってきたよね。「組織拡大時の運用想定されたシステム・データ設計」や「本番運用時にしっかり組織に浸透させていく仕組み作り」みたいな動きが強まったように見えた。
nov:
たしかに。入社した当初はまだ当時は人数も少なく、事業管理としても探索期だったから、ビジネスプロセス整備と一緒に、簡易な管理シートをSpreadsheetでサクッと作って改善する「立ち上げ・検証」の動きがメインだった。
一方、直近は事業も成長期に入り、ビジネスプロセスや管理体制も少しづつ固まってきている中で「将来の組織・運用に向けたITオペレーション(システム・運用)」に力点がシフトしてきているね。
事業管理やセールスの生産性改善など、やりたいことは引き続き増えているんだけど、UPI全体の組織規模も大きくなってきているので、設計や浸透に力を入れないと、組織全体の生産性が大きく左右されるようになってきたという変化は大きいかな。
特に直近では、製薬業界向けのソリューションを一緒に開発しているプロダクト開発組織と一緒に、ソリューション提供における業務フローなどを整理する機会も増えてきていて、より丁寧に業務プロセス・データの処理の目線を合わせたり、実際に複数組織に業務が浸透するようなガイド策定なども行うようになってきたね。
udon:
他の会社ではBizOpsとしてビジネスアーキテクトとITアーキテクトを分けてないところも多そうだけど、改めてUbieはなんで分けているんだろうね?
nov:
解決できる課題を増やす・速度を上げることで、組織・事業が急激にスケールしてもビジネスプロセスが高い生産性を維持できるようにするためかな。
UPI内では頻繁に新しいソリューションが出てきていて、新しいビジネスプロセスが生まれやすい。そういうときに、すでに構築されているビジネスプロセスの課題にビジネスアーキテクトが突っ込みすぎていると、全体のプロセス設計や改善に手が回らなくなるんだよね。
だからこそ、ビジネスアーキテクトが全体最適なビジネスプロセスを設計・改善し、ITアーキテクトが各ビジネスプロセスの課題を低コストな運用で解決するITオペレーションを設計・改善するという役割分担で、組織全体の生産性改善効果の総量が増えていると感じてきている。
nov:
直近では、マーケティングプロセスを最適化してROIを最大化する役割としてMarketing Ops(MOps)も立ち上がって、これまで本腰入れて手がつけられていなかった「ビジネスプロセスにおけるデータの正規化」が進み始めたのも、とても良かった。それぞれの強みを補完しながら、ビジネスプロセスの課題解決を進められるようなチームになってきたのが、この1年の大きなハイライトかもしれないね。
▼入社4ヶ月でMarketingOpsを立ち上げたUPIメンバーの記事はこちら
Ubie Pharma InnovationのBizOpsが目指す将来像
udon:
最後に、Pharma InnovaitonのBizOpsとして今後こういうことを目指す姿を教えてほしい!
hanachan:
ビジネスアーキテクトは、ビジネスプロセスの設計・開発・改善を通じて、組織の生産性を飛躍的に向上させることが役割。
その中でも今まで主に担ってきたのは、契約、請求、業績管理など守りのプロセスが多めだったんだけど、今後はさらに攻めのプロセス設計や改善にも踏み込んでいき、ビジネスサイドのメンバーの1人当たりの営業生産性向上にダイレクトで効くようなプロセス改善を行っていきたい。
例えば、Bizdevのメンバーのインターナルな業務を×%削減し、ピュアセールスタイムを+×%創出するみたいな定量的な目標を設定して施策を進めていきたいと思っている。
BizOpsとしても、どうしたら組織の生産性を飛躍的に向上させるか常に考え抜いて、事業成長に貢献し、Ubieのミッションである「テクノロジーを通じて人々を適切な医療に案内する」を加速させていきたいね。
nov:
Bizdevメンバーとしても、めちゃくちゃ心強い。
ITアーキテクトとしては、事業が伸びた時に、組織・事業が高効率な状態を維持できるITオペレーションをチームで構築できるようにしていきたいな。
現状、ITアーキテクトは兼務で1名体制だけど、圧縮できるノンコア業務が多く残っていて、業務効率化の可能性が無数にあって手が追いついていない状態。伸び代があるからこそ、まずは一緒にITアーキテクトをリードしていく仲間を見つけたいなと思っている。
あと、組織という観点ではないけれど、ITオペレーションに特化しているので「業務ログの設計者」という観点でも面白みがあると感じている。
事業や組織全体の状況を可視化し、課題提案できる立場として「ITオペレーションの設計・実装」を超えた可能性を、ITアーキテクトという職種で作れるといいなぁ。
We are hiring!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
Ubie Pharma InnovationのBizOpsチーム立ち上げ1年目、チーム規模は大きくなってきたものの、まだまだ課題が山積みです。
特に、ITオペレーションで急成長する組織・事業の生産性を最大化する「ITアーキテクト」として一緒に働く仲間を探しています。
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▼プロダクト開発チームメンバーの事業開発オペレーションに関する紹介記事はこちら
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