ワキガの悩みと私 前編-ワキガケアと生活-

みなさんも人生で一度は自身の体臭を気にされたことはあると思います。
というか、体臭のケアは身だしなみとしてもはや常識とも言えるでしょう。
シャンプーやボディソープなどで髪や身体の汗や皮脂などを洗い流し、
きちんと洗濯された清潔な服に身を包み、
時には香水などでほんのりとイイ香りを纏わせたり……。

ですが、どんなに清潔に保とうとケアをしていても、
自身の身体から分泌される成分が臭うとなると全ての努力が無に帰してしまいます。

何の事を言いたいかといいますと、
そう、タイトルにもありますとおりワキガです。

ワキガの仕組みはおそらく脇のニオイに悩んでいる人達であれば
散々調べ尽くしていると思いますが、
ざっくり説明すると人体にはエクリン腺とアポクリン腺という汗腺……要は汗を分泌する機能があり、
そのうちのアポクリン腺で分泌される汗に強いニオイを発生させる成分が含まれるといったものです。

これは二次性徴に差し掛かる頃から分泌量が増えるらしく、
元々はフェロモンを司っていた器官であると言われていますが、
人間はフェロモンを感じ取る機能が退化しているため
正直余程のニオイフェチの人でもない限り無用の長物でしかありません。
また、アポクリン腺の数やそれが臭いを分泌するかは個人差があるため
臭う人と臭わない人がいるようです。
しかもこれ、優勢遺伝なんですよね。
アジア人だと優勢遺伝にも関わらず全体の1割程度しか居らず、
白人や黒人であればほぼみんな大なり小なりワキガ持ちなのだそうです。

例に漏れず、私も二次性徴が始まりかけた小学6年生の夏頃から
自身のワキが妙に臭うことを気にし始めました。
私自身は今でこそそれほど極端でもないものの、
当時はかなり潔癖症の気が強く、朝晩お風呂orシャワーで
身体を洗い流さないと気が済まないほどでした。
他人に汚い・気持ち悪いと思われるのが怖かったんですよね。

ある休日の朝、当時小学校の合唱団というのに所属していた私は
いつものようにシャワーを済ませて集会に参加しました。
そしていつものように発声練習をしていると、どうも凄い鼻を刺すような不快なニオイを感じ、
ニオイの発生源はどこなのかと考えていました。
休憩時間になり各々休憩を取るなかで私はひとりトイレに向かっていましたが、
ニオイは常に付き纏っており、
もしや自分自身のニオイなのかと身体を嗅ぎ回ったところ
見事ドンピシャでした。私の左右の脇からツンとする嫌なニオイが漂っていました。
(あれだけ清潔に保っているのになぜ……?)と疑問に思いましたが、
その時は服の洗濯がきちんとできていなかったのだろうと思い、
帰宅後にまたシャワーを浴びて着替えれば大丈夫だと思っていました。

ですがその後も度々独特な刺激臭に悩まされ、
どうも洗濯のせいではなさそうだなと思っていたら
自身の着ていたシャツが脇の部分だけ黄ばんでいることに気付きました。
これらの症状をインターネットで検索してみると、
どこぞの病院のページがヒットしそこで初めて「ワキガ」の存在を知りました。
前述したワキガの仕組みなどを知り、
なんで家族のなかで私だけワキガになったんだろう……と、
悔しさと腹立たしさ、そして不安でいっぱいでした。

自身がワキガであることを理解してからは、
それの対処法として親に頼んで制汗スプレーを買ってもらい
なるべく汗を抑えつつ、ニオイもいくらか緩和できるだろうと
考えながらそれを使用していました。

ですが、ワキガに悩んでいた方なら分かると思うのですが、
普通の制汗スプレーでは余裕でニオイが貫通してしまうんですよね。
もうそうなると休憩時間にトイレに人が居ないのを見計い、
ワキを濡れティッシュで拭いた後に
またスプレーを吹き掛けて……の繰り返しでした。

このような対処法は、私がワキガを自覚してから
社会人になり手術を決行するまでずっと続いていました。
とはいえ、私が学生だった当時とは違い、
今ではワキガケアのための製品も色々優秀なものが出てきているため
それらで十分満足に対処できているのであれば、
あえて手術に踏み込む必要はないのかもしれません。
手術費も高いですしね。

ソフトスティックを脇に塗る事でニオイに対処できるデオナチュレや、
ワキガ対策用のスプレーとしては非常に効果的なAGスプレーなど、
この2つは特に優秀で、私も長いこととてもお世話になりました。

ですが私は「いつ脇のニオイが周りに漏れてしまうのではないか」という不安を
常に抱えたまま生活する事が非常にストレスとなっており、
またワキガケア用品を毎回買い換えるコストなども鑑みて
それならばいっそ手術してしまおう!と考え、
26歳の春にワキガ手術を決行しました。

続く!

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