【歴史本の山を崩せ#030】『科挙』宮崎市定
《東洋史学の泰斗が遺した珠玉の一冊》
宮崎市定は京大学派の東洋史学の泰斗です。
…とはいうものの、個人的に宮崎先生の学説とはあまり相性がよくないというか、あまり好きではないというのが正直なところです。
もちろん、彼なくして戦後日本の東洋史は語りえないといっても過言ではない大学者であることは間違いありません。
不遜といえば不遜ですが、やはり相性の良し悪しはどうしてもあります。
私も宮崎先生も「聖人」ではありませんからね。
科挙は伝統中国の官吏登用試験のことです。
本書は清代